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● ゲームのらくがき 「ことばであそぼ」1.02 ●

 「ゲームのらくがき」として公開した「ことばであそぼ」ですが、何回かのテストプレイを経て、いくつかの問題点が見つかったので、ルールの改正をしようと思いました。

 今回の、バージョン 1.02 ということで、原作の Play on Word にはこだわらないような作りにして、ゲームのテンポアップを図るようにしました。ことばを作るのは同じですが、ゲームの目的などを大きく変えてあります。

 テストプレイに協力してくださったみなさまや、「がんぜない」や「どーもくん」など面白いことばを作ってくださった方々に感謝いたします。


- バージョン 1.02 の変更点 -

 前回紹介した分から、バージョン 1.02 への変更点をトピックごとに紹介します。変更後の詳しいルールについては、後述します。

● 「手札をなくすこと」から「得点制」に

 序盤と終盤でゲーム性が変わってくることや、終盤の展開が重くなることから「得点制」に変えました。今回は、この変更を軸にしてルールを再編しています。

● ターン数固定に

 終了条件を「(4人プレイの場合は)全員が 4回ターンをおこなった時点」にしました。これによって、早抜けで時間が空いてしまうプレイヤーが出るのを防いでいます。

● 手札は 10枚固定、手札の補充はターンの終わり

 「手札は 10枚でスタートし、ターンの終わりに 10枚になるまで引く」ようにしました。これに伴い「捨て札の山からカードを引く」ルールを廃止しました。

 「手番開始時にカードを引くと思考時間の分だけ重くなる」という意見も頂いたので、得点制に変えたのをきっかけに、他のプレイヤーのターンの間にことばを考えられるようにしました。

● 部分リセットの変更

 これまでのリセットの代わりに「手札を補充する前に、いらないカードを捨てることができる」ようにしました。これは、ルールの簡略化とスピードアップのためです。

● ことばの書き換えのルール変更

 「ことばの追加は枚数無制限」「置き換えと追加の併用不可」の 2つのルールを変更しました。前者は、追加の制限がきつくて面白いことばが作りにくそうだったのが理由です。後者は、ルールの簡略化です。


- バージョン 1.02 のルール -

● ゲームの目的

 カードを使って、ことばを作ったり、ことばを書き換えたりして得点を獲得していきます。カードを使えば使うほど獲得できる得点は増えていきます。最終的に、一番得点の高いプレイヤーの勝利となります。

● 用具

・文字カード 120枚
・得点チップ

● ゲームの準備

 適当な方法で、最初のプレイヤーを決めます。
 文字カードをシャッフルして、全員に10枚ずつ配ります。また、得点チップを 5点ずつ配ります。

● ゲームの流れ

 ゲームはラウンド制でおこない、各ラウンドでは最初のプレイヤーから時計回りに 1回ずつ自分のターンをおこないます。3〜4人プレイの場合は 4ラウンド、5人プレイの場合は 3ラウンドが終了した時点で、ゲーム終了になります。

● ターンの流れ

1. ことばを作る
 手札からカードを出すことで、ことばをつくります。ことばを作る方法は次の 2つがあり、どちらかひとつをおこなうことができます。作れることばのルールについては後述します。

1.1 新しいことばを作る
 手札から 3枚以上のカードを出して、ことばをつくります。1ターンに作れることばは 1つまでです。

1.2 ことばを書き換える
 他のプレイヤーが所有することばを 1つ選び、書き換えることができます。最初の 2ラウンドは「ことばを書き換える」ことができません。

2. いらないカードを捨てる
 ことばを作ったあとで、手札から好きな枚数だけ捨てることができます。

3. 手札の補充
 手札を 10枚になるまで補充します。補充が終わったら次のプレイヤーのターンになります。

● ラウンドの終了

 ラウンドが終了したら、次のラウンドになり、最初のプレイヤーからターンをおこないます。

● ゲームの終了

 3〜4人プレイの場合は 4ラウンド、5人プレイの場合は 5ラウンドが終了した時点で、ゲームが終了します。「自分の前にあるカードの枚数」と「得点チップの点数」の合計が最終的な得点になり、いちばん得点を多く獲得したプレイヤーの勝利となります。


● 文字カードとことばのルール

1. 文字カードの使い方
 文字カードは清音「あ」〜「ん」(「を」はのぞく)、濁音「が」〜「ぼ」、半濁音「ぱ」〜「ぽ」、音引き「ー」からなり、1枚のカードには 1つの文字が書いてあります。

 小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」などは、清音のカードで代用します。

例:「し」「や」「つ」→「シャツ」、「ば」「つ」「た」「ー」→「バッター」

・ボーナスカード
 使いにくいとされる「ぬ」「ぢ」「づ」「ぱ」「ぴ」「ぷ」「ぺ」「ぽ」のカードをボーナスカードと呼びます。ボーナスカードを使ってことばを作った場合は、1枚につき 2点をただちに受け取ります。

例:「みか」を作った場合は 2点、「る」を作った場合は 4点のチップを受け取ります。

2. ことばのルール
 ことばの長さは「3文字以上」で、ゲーム中にすでに出てしまったことばは作れません。
 作ることばは、単語であれば品詞は何でもかまいません。外来語も OK ですが、音引きには「ー」しか使えません。固有名詞も有名なものであれば OK です。判断に迷った場合は、参加者の過半数の賛成を目安にしてください。

3. ことばをつくるときのボーナス
 文字カードを 5枚以上使って文字を作った場合、5枚目から 1枚につき 1点のボーナスになります。

例:「かくれんぼ」を作った場合は 1点のボーナスが、「けいたいでんわ」を作った場合は 3点のボーナスがあります。[文字数 - 4]点のボーナスと考えると分かりやすいかもしれません。

4. ことばの書き換え
 ことばの書き換えは、対戦相手が作ったことば 1つを対象にし、対象のことばを別のことばに書き換えていきます。1回の書き換えを 1ステップと呼びます。同じターンで何ステップでも書き換えをおこなうことができます。

 ことばを書き換える場合は、対象のことばを、得点チップで買い取らなければなりません。買い取りに必要な得点は「対象のことばの得点 - 1」です。得点チップが足りない場合、買い取ることはできません。

例 1:「たいしょう」はカード 5枚で 5点のことばなので、買い取るに必要な得点は 4点になります。
例 2:「ぱーぷる」はカード 4枚に、ボーナスカードが 2枚入っているので 8点のことばです。買い取るのには 7点が必要になります。

 ことばの書き換えには「置き換え」と「追加」の 2種類があります。1ステップで「置き換え」か「追加」のどちらかをおこないます。

4.1 置き換え
 対象のことばの文字カードを、自分の手札の文字カードに置き換えます。1回の置き換えには 2枚までしかカードを使うことができません。
 置き換えは使用したカードの枚数にかかわらず、1ステップにつき 1点のチップを受け取ります。置き換え元の文字カードは捨て札になります。

例 1:「あいす (アイス)」→「あい (相手)」→「 (財布)」→「とうふ (豆腐)」

 この例では、3ステップの置き換えがあったので、3点を獲得します。置き換え元の「す」「あ」「て」「さ」「い」の 5枚のカードが捨て札となり「とうふ」ということばが残ります。

 「つ」「や」「ゆ」「よ」などは、1ステップの書き換えごとに都合のいいように読み替えることができます。

例 2:「とつて (取って)」→「とつ (嫁ぐ)」→「つぐ (バッグ)」

4.2 追加
 対象のことばに新たに文字カードを追加します。対象のことばの好きな位置に追加することができますが、順番を変えることはできません。1ステップの追加に何枚でもカードを使うことができます。

例 1:「こうさ (交差)」→「こうさ (工作)」
例 2:「さんか (参加)」 → 「さんか (サイン会)」

 追加した場合はことばが長くなるので、その分だけ得点が増えることになります。また「文字カードが 5枚以上」になる追加をした場合、1枚につき 1点のボーナスが入ります。

例 3:「しよき (初期)」→「こうしよきようふしよう (高所恐怖症)」

 これは、まれな例だと思いますが、3文字から 11文字に増えています。5文字目から11文字目の 7枚分にボーナスが入り 7点が加算されます。支払い -2点、カード数 11点、ボーナス 7点で差し引き 16点を稼いでいます。

例 4:「とうきよう (東京)」→「とうきょうたわー (東京タワー)」

 元から 5文字以上あるので、追加分の 1枚目からボーナスになり、3点が加算されます。この場合は、支払い -4点、カード数 8点、ボーナス 3点で、差し引き 7点稼いだことになります。

4.3 ことばの書き換えの例
 ことばの書き換えは、複雑になる場合があるので例をあげてみます。うかつに短いことばを作ってしまうと大変なことになるという例にもなります。

 「きかく (企画)」ということばが場に出ていたとします。カード 3枚のことばなので、買い取るのには 2点かかります。

 1ステップ目で「きかく」→「きか」に置き換えました。置き換えで 1点を獲得し「く」は捨て札になります。
 2ステップ目で「きかん」→「」に置き換えました。2枚のカードを使って置き変えても 1点です。「き」「ん」は捨て札になります。
 3ステップ目で「わかれ」→「わかれ」と追加しました。追加のボーナス点はありません。
 4ステップ目で「わかれる」→「かれる」に置き換えました。1点を獲得し、「わ」が捨て札になります。
 5ステップ目で「つかれる」→「つかる」に置き換えました。4ステップ目と 5ステップ目は同時にできるのですが、別々に処理した方が 1点の得になります。これで、1点を獲得し、「れ」を捨て札にします。
 6ステップ目に「つかえる」→「さしつかえる」と追加しました。5枚目、6枚目の追加なので 2点のボーナスになります。

 これでターンは終了です。買い取りに -2点、置き換えのボーナスが 6点、手元のことばが 6文字の 6点で、差し引き 10点の獲得になります。

 さらに今回は、リプレイを作りました。これで、プレイの流れをつかんで頂ければと思います。


 以上が、バージョン 1.02 の変更点になります。ボーナスカードとことばの置き換えのあたりの整合性がちょっと気になりますが、とりあえず今の形で出しておきます。

 ちなみに、テストプレイで作った長いことばは「どうとくしん (道徳心)」「せいせきじゅん (成績順)」でした。5文字以上のことばを優遇したので狙ってみるのも面白いでしょう。あと、ことばの置き換えで 10枚使い切りということが起こったので、入る得点をちょっと調整してみました。


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