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● ゲームのらくがき 「ショッピング パニック」 ●

 今週は、ゲーム会がなかったので、そろそろ製作作業に移行しつつあるゲームマーケット関連の情報をと思います。今年のオリジナル作品となる「ショッピング パニック」です。コンポーネントが固まっていませんが、現在の状況でのルールを残していきます。ここでルールを作っておくと後の作業が楽ですからね。あとは、ここだけのデザイナーズノート的なものも残しておきましょう。

 プレイ人数は 3〜5人(2人でもプレイは可能です)、プレイ時間は 20分程度です。


- ショッピング パニック -

 午前10:00 デパートの開店時間がやってきます。今日は特売日、たまには予算を気にせずに買い物を楽しみましょう。ほしいものや、限定品など買いたいものは山ほどありますが、与えられた時間は3時間しかありません。混雑したデパート巡り効率よく買い物を進めていきましょう。最後は、おいしいお昼ご飯を食べて、満足して帰途につきたいものです。

●このゲームに入っているもの

 ゲームボード(上層、下層) 2枚
 得点ボード        1枚
 商品チップ       100枚 (6カテゴリー 全20種×5人)
 限定品チップ      16枚
 お得意様限定品チップ  16枚
 コマ        5色×2個
 館内放送カード      7枚
 買い物リストカード   20枚

●ゲームの目的

 このゲームは、決められた時間内にデパートを巡り、買い物をして得点を稼いでいきます。商品を買うのにも時間がかかりますが、時間がかかるものほど得点が高くなっていきます。また、館内放送で入荷案内のある限定品や、お得意様の限定品を購入するとさらに得点が上がります。また、ゲーム開始時に渡された買い物リストに書かれたものを買ってくると、ボーナス得点があります。また、デパート内にあるレストランでおいしいものを食べると得点になります。

 最終的に、商品、買い物リスト、そしてレストランの料理の得点合計が最も高いプレイヤーが勝者となります。

●準備

 ゲームボードの上層と下層をつなげて 1つのデパートを作ります。それぞれの層は両面になっており 4通りのデパートができあがります。得点ボードをデパートの脇に置きます。商品チップ、限定品チップ、お得意様限定品チップは脇の方に置いておきます。

 館内放送カードをよくシャッフルし、裏向きの山札にして得点ボードの脇に置きます。買い物リストカードもよくシャッフルし、各プレイヤーに1枚ずつ配り、手札にします。

 各プレイヤーは、自分の色を決めてコマ2つを受け取り、もう1つをデパートの1階にある入り口に置きます。

 適当な方法(最近デパートに行ったプレイヤーなど)でプレイ順を決めます。得点ボードの時計の「10:00」のマスにプレイ順の最後のプレイヤーが一番下、最初のプレイヤーが一番上になるようにコマを重ねていきます。

●時間の流れ

 このゲームでは、デパート開店の10:00から、制限時間の 13:00 まで5分単位に進めていきます。各プレイヤーの現在時刻は時計マスのコマの位置で示します。

 自分の行動が終わったら、消費した時間のぶんだけ時計マスのコマを進めます。このとき、すでに他のプレイヤーのコマがある場合は、上に重ねて置きます。次に行動できるプレイヤーは、時計マスの一番時間が進んでいないプレイヤーです。複数いる場合は、一番上にコマが置かれたプレイヤーが行動します。

●ターンの行動

 自分のターンになったら、デパート内を移動し、アクションを行います。

・移動
 自分のコマを、好きな売り場、休憩所、レストランマスへ移動します。同じ場所にとどまっていてもかまいませんが、移動後に必ずアクションを行わなければなりません(アクションができない場所には移動できません)。

 移動にかかる時間は下記の通りです。移動にかかる時間は最短のもので計算しなければなりません。

- 同じマスにとどまる、または、同じフロアのマスへ移動する場合、時間はかかりません。
 - 上下1フロアの移動には[エスカレーター]を使いますが、時間はかかりません。
- 上下2フロアの移動には[エスカレーター]を使うことができ、5分かかります。
 - [エレベーター]で好きなフロアへ移動することができ、5分かかります。

 [エスカレーター]や[エレベーター]は、館内放送カードの効果で余計に時間がかかる場合があります。

・アクション
 移動後、移動したマスに応じたアクションを実行します。アクションの詳細は次の通りです。
 自分の手番で必ずアクションを実行しなければなりません(パスはできません)。アクションには時間を消費します。制限時間を超えるようなアクションを実行することはできません。自分の手番でアクションが実行できない場合、時計マスにある自分のコマを「13:00」に進め、ゲームから抜けます。

- 買い物 (売り場マス) [所用時間:商品に応じた時間]
売り場に対応した商品チップを受け取り、商品に対応した時間を消費します。
同じカテゴリーの品物を全部集めた場合、「お得意様限定品チップ」を受け取ります。
「お得意様限定品チップ」を受け取っていない状態で、売り場に「限定品チップ」が置かれている場合、さらに5分消費し「限定品チップ」を受け取ります。

同じ商品は1つまでしか持てません。すでに購入した商品の売り場マスで買い物をすることはできません。ただし、商品の個数自体には制限はありません(全員が同じ商品を購入することはできます)。商品チップは一度受け取ったら返却することはできません。

「限定品チップ」を受け取ると制限時間を超えてしまう場合、買い物はできません。

- 買い物リストの補充 (休憩所マス) [所用時間:10分]
買い物リストカードの山札から2枚を引き、そのうち1枚を手札に加え、残りの1枚を山札の一番下に戻します。
このアクションには10分を消費しますが、館内放送カードの効果で余計に時間がかかる場合があります。

買い物リストカードの山札が残り1枚のときは、その1枚を手札に加えます。山札がなくなった場合、買い物リストの補充のアクションは実行できません。

- 食事 (レストランマス) [所要時間:料理に応じた時間]
レストランマスにコマを置いたまま、アクション後に時間が余っていても強制的に、時計マスにある自分のコマを「13:00」に進め、ゲームから抜けます。
定員マークがついているレストランマスに、すでにコマが置かれていた場合、そのマスに移動することはできません。

●館内放送と限定品

 手番終了後、全員のコマが「10:30」「11:00」「11:30」「12:00」「12:30」を超えた時点で、デパートの現在の情報を示す館内放送が流れます。

 館内放送カードを1枚めくり、その指示に従います。「限定品チップ」を配置する場合、すでに「限定品チップ」が置かれている場所には何も起こりません。
 「大混雑」のイベントが発生した場合、30分間(次の館内放送カードの時間が来るまで)下記の効果が継続し、もう1枚、館内放送カードをめくります。

 [エスカレーター]が混雑した場合、1フロアの移動に5分、2フロアの移動に10分かかります。
 [エレベーター]が混雑した場合、[エレベーター]での移動には10分かかります。
 [休憩室]が混雑した場合、買い物リストの補充に15分かかります。

 「10:30」の館内放送の直後と、4〜5人プレイのときには追加で「11:00」の館内放送の直後に、当日限定品が登場します。

 買い物リストの山札の一番上のカードをめくり、対応する商品のマスに「限定品チップ」を配置します。このときもすでに「限定品チップ」が置かれている場所には何も起こりません。めくられた買い物リストカードは、脇によけ、以降のゲームでは使用しません。

●ゲームの終了と得点計算

 全員の時計マスのコマが「13:00」のところに来た時点でゲームが終了します。

 品物チップ、限定品チップ、お得意様限定品チップの得点を合計します。最後にレストランマスにいる場合、場所に応じた得点を加算します。買い物リストは、1つ達成で2点、2つ達成で4点、完全達成で7点を加算します。さらに、下記のボーナスを加算します。

 - 「限定品チップ」と「お得意様限定品チップ」の合計数が最も多いプレイヤーに2点
 - 買い物リストの「完全達成」の枚数が最も多いプレイヤーに2点

 ボーナスの該当者が複数いる場合、該当者全員にボーナス点が入ります。合計得点の最も高いプレイヤーが勝者となります。

 同点の場合、最後にいたレストランマスの得点が最も高いプレイヤーが勝者になります。それでも決まらない場合、より早く買い物を終わらせた(「13:00」のマスのより下にコマがあるプレイヤー)が勝者になります。


●デザイナーズノートみたいなもの

 今年のオリジナルも、いろいろとネタがあったもののうまくまとまっていない状態でした。そんな中、某イベントの買い物で、予算よりも時間の問題というジレンマゲームから、購入するものによってアクションポイント制にしたらという話をしていたのが大元だったりします。

 さすがに、そのままのテーマだとあまりにもという感じがしたのと、デパートもののゲームを作りたかったというのがあったりして、今の形になりました。混雑のイベントは元のテーマでもそうですが、実際のデパートでもたまにエスカレーターで行列ができたり、エレベーターがなかなか来なかったりというのがあったりしますね。

 ゲームの根本部分は、ランダム要素が全くないため、買い物リストでスタート時の動きをばらつかせたのと、イベントカードで全体の流れをコントロールさせています。限定品の扱いはかなり初期の段階で決めていました。お得意様限定品や、限定品ボーナス、買い物リストボーナスはテストプレイの課程で追加されたものです。

 ちなみに、最後に食事をというのは、終盤で買い物リストを大量に引いて運任せでというのにはあまりしたくなかったからというのもありますし、最後くらいは早い者勝ちの要素を入れてもというのもありました。タイブレークの条件は、レストランマスを作った時点でそうしようと思っていたりとか。

 デパートものという意味では、構想2年くらいですが、形にしてからはそれほど時間がかからずという感じでした。といってもテストプレイでのバランス調整では、数値変更の影響が大きく、手を加えるのがなかなか難しかったですね。


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