ひさしぶりのゲームのらくがきです。去年はリメイクを出したため、すっかりブランクがあいてしまいました。デザイナーズノートみたいなものは文末に持っていくとして、簡単な説明などを。
プレイヤー間の心理戦を味わうゲームです。ダンジョンに潜ってお宝をゲットして無事に帰ってくるのが目的になるでしょうか。
プレイ人数は 4〜6人を想定しています。プレイ時間は 30分程度でしょうか。悩むゲームなので、プレイヤーに大きく依存しそうな気がします。まだ調整中の段階なので、細部は変更される可能性があります。
ダンジョンに潜ってお宝を獲得していきます。トラップに引っかからずに、無事に脱出して初めて得点になります。トラップに引っかから、ダンジョンマスターとして他のプレイヤーを陥れることになります。最終的に最も得点を稼いだプレイヤーが勝者となります。
お宝カード(10, 20, 30, 40, 50, 70, 80, 100, トラップ) 17枚
宝箱カード(効果なし, コピー, +10, +20, +10×レベル, ×2, 脱出) 7枚
マップカード 9枚
リーダーカード 1枚
スカウト/ダンジョンマスターカード 1枚
ゲームボード 1枚
コマ 人数×3個
ゲームボードと宝箱カードを全員の手の届くところに置きます。
マップカードをシャッフルし、裏向きの山札にします。
各プレイヤーは、自分の色のコマを受け取ります。
・ラウンドの開始
このゲームはラウンド単位で進行し、1ラウンドはいくつかのレベルからなります。3ラウンド目が終了した時点で、ゲーム終了となります。最終ラウンドとなる、3ラウンド目は得点が2倍になります。
・リーダーの決定
ラウンドの最初に、1レベル目のリーダーを決めます。
1ラウンド目は、適当な方法(例えば、一番最近地下に潜ったプレイヤー)で決めます。
2, 3ラウンド目は、最も得点の低いプレイヤーがリーダーになります。同点の場合は、直前のリーダーから数えて、時計回りに一番近いプレイヤーが優先です。
リーダーは、「リーダーカード」と「スカウト/ダンジョンマスターカード」を受け取ります。
「リーダー」には、さまざまな決定権が与えられます。
「スカウト」は、宝物を配置する役割を与えられます。
「ダンジョンマスター」は、最初は登場しません。宝物を配置し、他のプレイヤーをうまくトラップに引っかけることを目指します。
・マップの決定
リーダーは、マップカードの山札の上から3枚を引き、そのうち1枚を選びます。
選ばれたカードがこのラウンドのマップになります。残りのカードはゲームから除外します。
・レベルの流れ
1. スカウト決定
「ダンジョンマスター」がいない場合、「リーダー」は自分以外のプレイヤー1人を「スカウト」として指名します。
「スカウト」に選ばれたプレイヤーは、自分のコマを「リーダー」に渡します。
2. マップ作成
「スカウト」か「ダンジョンマスター」は、マップカードの対応するレベルに書かれた宝物カードを取り、次のルールにしたがい裏向きにして配置します。(6レベル以上は、5レベルと同じ宝物を配置します)
・1つの宝箱に、最大1枚の宝物を配置します
・レベルが上がると、宝物の数が少なくなります。このときは、好きな宝箱に宝物を置くことができます
・配置した宝物カードは、他のプレイヤーに公開してはいけません
3. コマの配置
マップの作成が終わったら、コマの配置をおこないます。
「スカウト」がいる場合、最初にスカウトのコマを配置します。
スカウトはこのとき、脱出するかどうかを選ぶことができます。脱出しない場合は、「リーダー」がスカウトのコマを配置します。その後で、「リーダー」から初めて時計回りに自分のコマを配置していきます。
配置は、次のルールにしたがいおこなっていきます。
・自分のコマを、宝物が置かれている宝箱の上に置きます
・宝物の中身を見てはいけません
・宝箱に人数制限はありません。1つの宝箱に複数のコマが置かれてもかまいません
・リーダーがスカウトのコマを配置するとき、「脱出」の上に置いてはいけません
脱出したプレイヤーは、そのラウンドで獲得した得点を合計得点に加算します(最終ラウンドは、合計得点に加算する得点を2倍にします)。
4. 宝物の公開
全員のコマの配置が終わったら、「スカウト」または「ダンジョンマスター」は宝物を公開します。
好きな順に公開してかまいませんが、すべての宝物を公開する必要があります。
得点の書かれた宝物の上にコマを置いたプレイヤーは、その得点を獲得します。宝物の効果があればそれに従います。
トラップの上にコマを置いてしまったプレイヤーは、トラップの効果を受けます。
・宝箱の効果
1)効果なし
特別な効果はありません。
宝物が置かれていた場合:宝物の得点をそのまま獲得します。
トラップが置かれていた場合:ダンジョンマスターは、引っかかったプレイヤーの得点の半分(端数切り上げ)を合計得点に加算します。
2)コピー
トラップが置かれていた宝箱の効果が発生します。該当するものが複数ある場合は一番数字の大きなものが発動します。
自分自身が該当した場合は「1)効果なし」と同じです。
3)+10点
宝物が置かれていた場合:宝物の得点+10点を獲得します。
トラップが置かれていた場合:ダンジョンマスターは、引っかかったプレイヤーの得点の半分(端数切り上げ)+10点を合計得点に加算します。
4)+20点
宝物が置かれていた場合:宝物の得点+20点を獲得します。
トラップが置かれていた場合:ダンジョンマスターは、引っかかったプレイヤーの得点の半分(端数切り上げ)+20点を合計得点に加算します。
5)+レベル×10点
宝物が置かれていた場合:宝物の得点+レベル×10点を獲得します。
トラップが置かれていた場合:ダンジョンマスターは、引っかかったプレイヤーの得点の半分(端数切り上げ)+レベル×10点を合計得点に加算します。
6)2倍
宝物が置かれていた場合:宝物の得点の2倍を獲得します。
トラップが置かれていた場合:ダンジョンマスターは、引っかかったプレイヤーの得点をそのまま合計得点に加算します。
・トラップの効果
「ダンジョンマスター」がいない場合:引っかかったプレイヤーは、得点をすべて失い「ダンジョンマスター」になります。
複数人が引っかかった場合、「ダンジョンマスター」になるのは、一番大きな番号の宝箱に、一番最初にコマを配置したプレイヤーになります。それ以外のプレイヤーは、得点が半分(端数切り上げ)になります。
「ダンジョンマスター」がいて、3レベル以下の場合:引っかかったプレイヤーは、得点を半分(端数切り捨て)失います。「ダンジョンマスター」は移動しません。
「ダンジョンマスター」がいて、4レベル以上の場合:引っかかったプレイヤーは、得点をすべて失い「ダンジョンマスター」になります。
複数人が引っかかった場合、「ダンジョンマスター」になるのは、一番大きな番号の宝箱に、一番最初にコマを配置したプレイヤーになります。それ以外のプレイヤーは、得点の半分(端数切り上げ)を合計得点に加算し、強制的に脱出します。
5. ダンジョンマスターとリーダーの移動
トラップに引っかかったプレイヤーがいる場合、指示に従いタンジョンマスターを移動します。ダンジョンマスターだったプレイヤーは脱出したことになります。
ダンジョンに残った(脱出していない)プレイヤーの中で、リーダーの次のプレイヤーから時計回りに一番近いプレイヤーにリーダーを移動します。最後の1人になった場合、このタイミングで脱出することができます。
プレイヤーが残っていれば、次のレベルに進みます。
・ラウンドの終了
レベル終了時点で、全員が脱出した場合ラウンドが終了します。
3ラウンドが終了したら、ゲームが終了します。それ以外の場合は、次のラウンドに進みます。
3ラウンドが終了したら、ゲームが終了します。得点の最も多いプレイヤーが勝者となります。同点の場合は同点勝利です。
というわけで、文末にデザイナーズノートみたいなものを。まだ完成しているわけではないのですが。
このゲームは、ダンジョンものでチキンレースっぽいものが作りたいと思ったのが原型です。このテーマだと「ダイヤモンド」に近い形になりがちなのですが、それとはまた別の方向性を模索してみることにしました。あちらは「度胸試し」ですが、こちらは「手本引き」をベースに「読みあい」に力を入れることにしました。
いろいろとアイデアは出ていたのですが、抜けてしまったプレイヤーが暇になってしまうというのがどうしてもあり、ならば暇にならないような仕組みをと思って「ダンジョンマスター」の要素を入れています。
また、最初は宝箱の間に性能差がなかったのですが、これだと「手本引き」に近すぎたり、ダンジョンマスターがころころ変わると傾向がつかみにくいという意見があり、もらったアイデアを元に、宝箱に性能差をつけてみました。
初期段階では「ダンジョンマスター」が登場する前は、ランダムで宝物を配置していたのですが、理不尽な配置になるよりも、プレイヤーに配置してもらった方がいいのではということで、「スカウト」のルールが追加されました。スカウトのコマをどう配置するかも悩みどころでしたが、今の形に落ち着いています。
方向性が固まったら、心理戦だけどベースをシンプルにということで、冗長な部分をいろいろと無駄どりしてみました。レベル数も7→5に減らしていますし、ラウンド数も 4→3に減らしています。
最終ラウンドの得点2倍は賛否両論ありそうですが、最終ラウンドですべてが決まるという向きはあるものの、2ラウンドで独走されても競り合えるくらいのバランスにしたつもりです。
このゲームの隠れたテーマは「コンポーネントをできるだけ少なく」です。毎回毎回生産に苦労することが多いので、今回は生産段階でものづくりを減らす方向で考えてみました。これがどうなるかは、実際の生産に入ってからですね。
そんなこんなで、デザイナーズノート風のものをお送りしました。