2022年12月10日、横浜ゲーム会に参加しました。今回は、ゲームデザイナーの Daryl Chowさんをお迎えして、テストプレイを中心に色々とプレイしました。テストプレイ以外の部分について、レポートしましょうか。
手始めは、Darlyさんの作品から。珊瑚礁を舞台としたメモリー系のゲームです。
プレイヤーは、2つのアクションから1つを選びます。タイルをめくって魚を見つけると得点になりますが、ゴミに遭遇するとアウトです。アクションは表裏の両面式のタイル2枚があり、アクションをおこなうとタイルが裏返ります。
タイルを見て置き換えるアクション、大きな魚を回収するアクション、小さな魚を回収するアクション、連続するタイルを回収するアクションとありますが、情報をほどよく集めて目的の魚を回収していくという流れです。
大きな魚の配点が大きいので、そのあたりはメモリーの要素があります。ほしいときにほしいアクションが来ないこともあるので、アクションの順番も大事になります。
お次は、Darylさんの作品で、タイル配置系のゲームです。
3つの生息圏を広げていき、食物連鎖をうまく完成させて得点を稼いでいきます。共通の目標を早く達成することも追加得点になります。親はカード2枚を獲得できますが、それ以外のプレイヤーは、親が選択したカードに応じた場所のカードを1枚だけ獲得し、配置していくことになります。
作者らしい、共通目標とタイル配置系のゲームです。動植物は配置できないと即座に失点になるので、序盤は土地を広げて地盤を広げつつ、中盤以降はうまく動植物を配置していくことになります。食物連鎖が成立していないタイルは0点ですが、置けないタイルは-1点なので注意が必要です。あとは共通目標の配点がかなり高いので、逃さずに達成していく必要もあります。
その次は、自分のテストプレイがなかったのでプレイしてもらうことに。今回は、先生の要求が低めになりました。投票数で贈りものが確定するケースは珍しく、一番数値が低くなるパターンかと思います。
テストプレイ部分については、詳細は割愛しますが、Darylさんも作品も OKAZUさんの作品も色々とテストプレイしています。このあたりは、後で出てきたらという感じで。
ここからは、秋のゲームマーケットの作品を中心にプレイすることに。こちらは、カード32枚からなるドラフト系のゲームで、ゲームマーケットチャレンジ大賞の作品です。
ドラフトで材料を集め、あらかじめオープンされた建物のうち1つを建設し、残りの材料で城壁を建設し、それ以外の材料をできるだけ余らせないようにするという感じです。
ゲーム自体は、サクサク進みます。序盤に材料は少なめにして、建物のボーナスと装飾ボーナスで稼ごうとしていたのですが、3巡まで必要なカードが集まったので、あとは 1枚ロスが最小限になるカードをピックして、残りを共通資材にしました。
城壁の得点は伸びませんでしたが、装飾で大きく点を稼ぎ、そのまま逃げ切る展開になりました。カードの情報量が多いゲームではありますが、かなりあっさりと進行するゲームです。
その次は、こちらの作品をプレイすることに。「コロレット」のようなバースト系のゲームとセットコレクションが合わさった作品です。
1〜10までの数字が書かれたカード(一部は A, B で同数別種類)がその枚数分あるというカード構成です。人数分の列にカードを追加するか、列のカードを引き取るかのアクションをおこない、セットコレクションをおこなっていきます。
列のカードと追加するカードの数字が被ったらバーストし、追加するカードのみを獲得して、被った列のカードは捨て札になります。
最終的な得点は、カードの種類ごとのマジョリティで決まります。得点は、トップを取ると1点、捨て札や右隣のプレイヤーがカードを持っていると1枚につき1点になります。
序盤中盤とバーストしないでカードが取れた展開になったので、2枚でカード獲得のアクションをとり、ほどよい枚数でトップが取れるような調整を入れています。「3/5/7/9」のカードの影響で「9」が捨て札になったタイミングを見て 3枚だけ集めてギリギリトップを狙ったりとか。
最終結果として 5〜9 まで連続してマジョリティが取れたので、大きく逃げ切ることになりました。このあたりの数字は、ほどよい枚数でマジョリティが取れ、捨て札や右隣のプレイヤーにもカードが集まるので得点が伸びやすい印象があります。
その次は、こちらの作品をプレイすることに。手元に配られたバナナカードを元手に、場のバナナカードを獲得して、種類ごとのマジョリティを狙うゲームです。
手元のカードの組み合わせで同数の場のカードを獲得しますが、同じ数字のカードを獲得することができない縛りがあります。数字が高いカードは枚数が少なくマジョリティは取りやすいのですが、大量にカードを消費してしまいます。
また、場に出したカードは同数のものがあればスタックされて、スタックした数が必要になってくるので、数字の低いカードも成長して大量に獲得することができるようになります。10以上になった場合は流れて、代替のカードが場に出てくることになりますが。
配られるカードのランダム性があるので、運の要素は大きく絡みますが、どの数字を狙うかはある程度まとめた方がよさそうです。大きい数字は枚数が少なくともトップが取れるので、ターゲットを散らさないようにするのが大事かもしれません。
その次は、この作品をプレイすることに。変則的な大富豪系のゲームです。
親版がカードを出し、以降のプレイヤーがより強いカードを出していきます。パスをしたらカードを1枚引いてラウンドから抜けることになります。
カードの出し方が、このゲームのポイントで、1枚だしのピン、2枚連番のコンビ、そして差が等しい3枚のカードのトリオがあります。ピンとコンビは数字が大きい方が強いですが、トリオは、数字の差が大きい方が強いので、小さい数字のカードにも活用の価値があるかもしれません。
人数ごとにカードの枚数が増えるのですが、トリオは比較的できにくいような印象があります。この手のゲームでよく見られる、コンビ場、トリオ場はあると思うので、どのくらいのカードが出ているかはつかんでおく必要はあります。
パスするとカードが増えてしまうので、序盤のパスはそこまでの被害はありませんが、カードを出す機会が失われるのとの兼ね合いになるかと思います。
このゲーム、トリオの管理が難しいですが、番号順に並べて、トリオだけ外すのがいいのではと思ったりとか。3連番は全然強くないので、ピンとコンビに分けるのも手かもしれません。トリオが出きっていればそのまま使えるのですが。
最後は、こちらをプレイすることに。アナログでこのバージョンは初めてかもしれません。
リソースマネージメント系のカードゲームで、建物の効果で追加アクションの交換ができるのがポイントになるかと思います。序盤の建物を軸に方向性を決めていく感じのゲームでしょうか。
牛から牛乳が作れるようになったので、中盤にむりやり牛を獲得して、自動的に牛乳を獲得できるコンボを組みました。2レベルの生産品はデッキが回りやすいので、思ったよりも活用できるかと思います。1レベルの生産品は少し不安定になりますが。
木材から木炭ができるところから、自力で小麦粉を入手できれば、自動でパンが作れる仕組みを作ったのでそちらも軸に、どこで得点化していくかという形でしたが、手頃な1点を獲得手段がなく、1ターン1点届きませんでした。もう1ターンあると11点まで伸びる手ではあったのですが。
というわけで、テストプレイと、秋の新作をたっぷりと楽しんだ回になりました。そろそろ自分の作品もテストプレイに出したいところですが、状況次第という感じになりそうです。