トップ > ボードゲーム

● 横浜ゲーム会 2023年6月 (2回目) ●

 2023年6月17日、横浜ゲーム会に参加しました。今回も幅広くプレイしています。レポートをお送りしましょう。


●クラロ [ボドゲーマ] [BGG]

 手始めはこちらの作品から。ゴーアウト系に見えて、生き残り系のカードゲームです。数字が書かれたカードを使って、より大きな数字か、同じ色の星がかいてあるカードをプレイすることができます。

 カードがプレイできなくなったら、脱落、最後の1人になったら得点を獲得します。ただし、勝者はカード補充のときに不要なカードを捨てられません。

 非常にシンプルなゲームですが、数字と色のバランスがいいです。はじめはカードを出すことに集中して、全員が出し切る展開になりましたが、2ラウンド目からは、パスさせるようなプレイが見られるようになりました。

 数字がそれなりに高く、無色のカードは強いですが、より高い数字のカードは存在します。高い数字のカードには色がついているので、同じ色の数字が低いカードや、全色扱いの星のカードを出されてしまいます。星のカードは、色のついたカードしか出せないので、無色のカードが出せなくなります。という感じで、3すくみの関係に近いでしょうか。

 フィラーとしてはなかなかのゲームではと思います。プレイ人数の幅も広めなので、手元にあってもよさそうですね。

●キャプテンネイチャー [ボドゲーマ] [BGG]

 お次は、こちらの作品をプレイ。Schimidt の子供向けの協力ゲームです。全員で協力して、海の中のゴミを拾いきるのが目標となります。ただし、魚を巻き込んではいけません。

 テーブルの特定の領域内に、ゴミと魚のチップをばらまき、船を走らせて回収するのですが、船を走らせるプレイヤーは目隠しをして見えない状態で操作します。

 序盤は、ゴミの数が多く、魚に引っかかりにくいのですが、ゴミの回収が進むとだんだん難易度が上がってきます。目的のゴミを集められなかったり、魚を巻き込むと失敗です。失敗するとライフを失い、成功したときにライフが回復することがあります。

 だんだん難度は上がってきますが、お助けアイテムの浮き輪を使うことで、ほかのプレイヤーを1人指定し、声をかけて案内することができるようになります。この効果がなかなか大きく、難しい局面をきり抜けることができるようになります。

 ギミックもあって、楽しいゲームでした。人数幅は狭めなので、ファミリー向けのゲームと言った感じでしょうか。

●モバイルマーケット [ボドゲーマ] [BGG]

 その次にプレイしたのは、春のゲームマーケットで出ていた、「スマートフォン株式会社」のカードゲーム版のこちらの作品です。

 スマートフォンの販売をし利益を上げることを目指すゲームです。要素は「スマートフォン株式会社」よりもシンプルになり、価格戦略と、顧客の取り合いが中心になります。

 プレイヤーはアクションパネルを2枚重ねて、このラウンドで取るアクションを決定します。技術開発、価格の決定、生産量の決定、販売戦略が、アクションパネルの組み合わせでどのくらいできるかが決まるという感じです。

 顧客は、一般客、ガジェット好き、固定客の 3種類があり、それぞれ要求する価格や機能の条件が変わってきます。このあたりの特徴がそれらしい感じです。販売戦略のときに、お得意様を獲得することができ、それ以外の顧客は全員で取り合うことになります。

 機能を積まないと買ってくれなかったり、機能を積むと開発費が高くなったりするのでそのあたりの兼ね合いが悩ましいところです。

 今回は、3人でプレイしましたが。価格戦略が両極端に寄ったので、変わったプレイ感になりました。イベントカードによって、展開が変わってくるのと、薄利多売でも販売数ボーナスで得点がとれたり、顧客を先に取ることができるようになるので、メリットデメリットはありそうな気がします。

 カードゲーム化される作品はいろいろとありますが、これはこれで十分と思わせるくらい要素が絞り込まれてよかったです。これも、手元にあってよさそうな気もします。

●ウルヴズ [ボドゲーマ] [BGG]

 その次にプレイしたのは、春のゲームマーケットで予約受付があったこちらの作品を。狼の群れをコントロールする、エリアマジョリティとアブストラクトのゲームです。

 初期配置をすませた後で、2アクションずつ行い、狼を移動させたり、一匹狼を群れに加えたり、巣穴を作ったりしていきます。決算対象のエリアにより勢力を置いていると得点を獲得できます。あとは、巣穴を作ったり、狼を場に出したり、刈りを成功させたりすることで得点が入ります。

 アクションは、対象の地形を選択し、タイルをひっくり返すことで、その地形に対するアクションができます。難しいアクションは必要な地形の数が異なっています。地形はタイルの表裏で別のものになっており、ひっくり返すと対象の地形が変わるのがポイントです。得意地形については裏返しても地形は変わりません。

 コマを登場させるのは大事ですが、巣穴で能力値を上げることが重要な気がします。決算に乗り遅れないようにするのも大事ですが、置ける駒の数は同じくらいになるので、それ以外の要素での得点が大事になるかと思います。

 ひとひねりがあるアブストラクト系のゲームですが、終盤の考慮時間が長くなることと、ラウンド数がそれほど多く無いので、先手有利な構造になっているのが気になるところで、BGGでも議論されていました。改善案としては、初期配置はスネークオーダーですが、完全逆順でもいいくらいです。

●アップルジャック [ボドゲーマ] [BGG]

 その次は、こちらの作品をプレイしました。バネストで販売されているようですが、アークライトから日本語版が出るようです。

 果樹園にタイルを配置していくパズル系のゲームです。「ノヴァルナ」や「フレームワーク」などが近いですが、少し要素が増え、軽くですが世界観の味付けもあります。

 六角形のタイルを配置していき、タイルに書かれている、さまざまな種類のリンゴをつなげていくことで得点を稼いでいきます。さらに、タイルの辺には蜂蜜のシンボルがあり、蜂蜜同士が接していると書いてある数字に応じた得点が入ります。

 タイルは、順番に決められた場所から獲得していきますが、蜂蜜のシンボルに書かれている数字分だけ、得点を支払う必要があります。初期の得点はありますが、得点がマイナスになるようなタイルはとれません。どれもとれない、取りたくない場合は、羊のメンを植え向けにし、単に 2点が入ります。

 決算タイミングが異なりますが、基本的には1種類のリンゴを集中して集めつつ、最後のボーナスとなるため、種類ごとに 4つ以上のリンゴを集めるという感じになるかと思います

 タイルの選択肢が 1択になると、全体にタイルが補充されるようになります。とはいえ、事故が起こる可能性も少しですがあります。選択肢は多いようで少ない感じではあるので、どの方向で得点を稼ぐかがポイントでしょうか。

 得点を稼ぐ方向性はいくつかあり、ラウンドごとに引き算をしたり、倍率があったりと少し込み入った感はあります。2層のパズルであること自体は、そこまで複雑ではありません。

 ネットワークビルディングの要素もあるので、少しですが鉄道ゲームの路線敷設にも近しいものがありました。

●ジンクラフターズ [ボドゲーマ] [BGG]

 サイトにプレイしたのは、こちらの作品です。Kickstarter で出ていた作品ですね。レシピに書かれたジンを作っていく、目標達成型のリソースマネージメントゲームです。

 1手番に2アクションができ、材料を集めたり、カードを引いたり、ジンを完成させたり、副業でお金を獲得したりします。材料を集めるのにはお金がかかります。

 このゲームの一番の要素は、不足している材料を1つほかのプレイヤーから借りることができます。これにより、1アクションと材料代を節約することができます。借りられたプレイヤーは、材料は失わず、お金を入手することができるので、アクションの節約になります。

 30点でゲーム終了なので、5〜6個ほどジンを完成させるとゲーム終了になります。ゲームの作りとしては比較的シンプルで、分かりやすいかと思います。

 材料となる植物は6種類、ジュニパーベリーは生産地が5種類ありますが、売り場に登場するカードが少し少なめです。売り場を流してカードを獲得するアクションはありますが、お金が少し余計にかかるのと、確実に手に入るわけではありません。

 ボーナスカードとして、ブランドカードがありますが、難度にかなりのばらつきがあります。全体的なバランスはとれているかどうかは分からないという感じがします。全体的には、雰囲気を楽しみ作品だと思います。


 今回は、軽いものから重いものまで、子供向けから大人向けまで幅広くプレイしました。


トップ > ボードゲーム