トップ > ボードゲーム

● 横浜ゲーム会 2023年12月 (2回目) ●

 2023年12月17日、ゲームマーケット終了後のゲーム会に参加しました。ゲームマーケットの新作と、テストプレイが中心の回になりました。今回もレポートをお送りします。


●Eleven [ボドゲーマ] [BGG]

 手始めは、秋の新作から。手札から連番のカードを出していき、カードを補充することで手札を無くすことを目指す、ゴーアウト系のゲームです。

 1〜9の色つきの数字カードと、0か10として使えて任意の色になるカードがあります。手札の補充は出したカードの色数になります。1枚出しをすると、ほかのプレイヤーが直前に出したカードからも補充することができます。

 手札が0枚の状態で、カードを1枚引く状態になったら、山札からカードを1枚公開し、引いた数字の分だけ得点が入り、引いた数字の枚数カードを引きます。「1」のカードを引いた場合は、さらに得点が入ります。

 同色の同じ数字は 2枚しか入っていないので、1枚出てしまうと引ける確率が下がってしまいます。基本は手なりで進めていくゲームではありますが、何を残して何を切るかのポイントはあります。人数によっては、展開が重くなるかもしれません。

●ゴーアウトガール [ボドゲーマ]

 お次も、秋のゲームマーケットの新作から。今回、新作が多かった大富豪系の作品です。キャラクターカードが1セット渡されており、自分の手札を見て、キャラクターを選択し、特殊能力を使いつつ、手札をなくすことを目指します。

 このゲームは、パスしたあともカードを出せるソフトパスですが、パスすると直前の場札に応じたダメージが入ります。自分のライフ以上のダメージを受けると脱落し、残り1人になっても勝者となります。

 ダメージを受けた場合、山札からダメージ分の枚数のカードを引き、手札に加えた上で、ダメージ分のカードを裏向きにして捨てることになるので、手札の改善ができるようになります。

 ランク数が多く、3スートしかなく、連番で出せないので、単品が多くなりがちで、ペア系が強くなることが特徴でしょうか。キャラクターの能力差は大きめで、低い数字には能力がついている感じですが、真ん中以上の強さには何もないので、手札によっては、効果的なキャラクターもなく、手詰まりになりやすいかもしれません。

 ダメージを受けてパスできるガードカードがかなり強いことや、手札の使いやすさの差がかなり出るので、そのあたりの調整が入ると変わった展開になるかもしれません。可能性を感じる作品でした。

●ハムファーム [ボドゲーマ] [BGG]

 その次は、こちらをプレイすることに。エリアムーブメントとデッキ構築型のゲームです。1手番に2アクション行い、移動したり、カードを獲得したり、リソースを獲得したり、カードを購入したりできます。最終盤に出てくる特定のカードが購入されるか、終了条件を満たすかでゲームが終わります。

 メインのカードには、3つの色と左右の属性があり、左右をつなげることで 2枚のカードを 1アクションで同時に使うことができるペニーレーンシステムを採用しています。

 序盤は、デッキ構築なので、いかに効率のよいカードが取れるかというところにありますが、序盤を過ぎたあたりで、低コストのカードが取られ始めたあたりから、展開が重くなっていきます。高コストのカードはどちらかというと得点に重きを置かれている感じです。

 見た目よりもターン数がかかるので、毎ターン収入があるカードはかなり強力です。圧縮もなく、直接的な攻撃要素もなく、大きく場を動かすカードもないので、一度離されると追いつけないような感じではあります。

 終了条件のカードを取りきってのゲームセットでしたが、ここまでゲームが長いと、最初のカード1枚よりも初手番有利の様相は強いです。カードプール全体のコスト、リソース、効果の曲線と、ゲーム全体の成長曲線は、もう少し詰められた感はあります。カードの減り方を考えると、人数は少ない方がいいと思います。

●ループ [ボドゲーマ] [BGG]

 こちらも、今回の新作で、ゴーアウト系のゲームになっています。3色15ランクの構成で、「8」だけ切り札になっています。ペアと連番はプレイ可能です。

 最初の手札を配りきり、不要なカードを 2枚処分したあとで 1ゲームプレイします。プレイするときは自分の前に出し、ほかのプレイヤーのカードと混ざらないようにします。ペアあり、同色連番ありと比較的スタンダードなルールです。

 1ゲーム目が終わり、順位に応じて得点が入ってからが、このゲームの本番です。最下位のプレイヤーから、席を選ぶことができるようになります。出たカードを把握した上で順位が伸びそうな席を選択していきます。同じ席には戻れないので、上位のプレイヤーは席を選べません。

 同じデッキを使って、2ゲーム目以降をプレイしていくことになります。どのカードを持っているかはだんだん分かってくるので、どこで勝負するかが悩ましくなっていきます。

 また「8」を処分した場合、そのカードを公開することで、カードの強弱を逆転することができるようになります。これもゲームを大きくコントロールできる要素になります。

 弱い手札はとことん弱くなりやすいのですが、ほかのプレイヤーに共有されますし、展開次第で 2位くらいに滑り込めたりもします。とはいえ、「8」が多いと場を支配しやすい感じです。「15」「14」「2」「1」も展開をコントロールできます。強いペアと 3連番以上もいいカードですね。

 ランク数が多く、特殊カードが「8」しかないので、弱い札がとことん弱くなりやすいというところが気になります。コントラクトブリッジに、デュプリケート戦がありますが、これをゴーアウトでゲームにしたのは素晴らしいと思いました。大富豪の得点計算問題の解決策の1つだと思います。席替えは面倒な感じではありますが、これがこのゲームの醍醐味なのでありだと思います。

●テストプレイ その1

 ここからはテストプレイの時間に。春向けの作品のテストプレイを進めました。数値バランスの調整のみでしたが、若干リソースが多めのような気もします。少し足りないくらいがちょうどいいと思うので、前半戦に少し工夫を入れようと思ったりとか。

●テストプレイ その2

 こちらもテストプレイを進めています。公開ができるようになったタイミングでというところですが、完成が楽しみです。

●テストプレイ その3

 さらに、テストプレイが入りました。こちらは詳細は省略しますが、どのようになるかが楽しみなところです。

●モットコイン [ボドゲーマ]

 最後は、こちらの作品をプレイすることに。秋の新作です。仮想通貨をテーマにした競り系のゲームで、競りのリソースはダイスですが、規定の出目を消化すると戻るようになっており、ゲーム終了時までに戻せないとペナルティがあります。

 競りのランク付けが独特で、より長期間ダイスを戻せなくする方が強くなります。また、連番で価値が上がるようになっているので、ある程度競りに勝つ必要もあります。

 枚数が正義なところはあるのと、すべてのダイスが手元に戻ってきて競り負けると、負け損になるので、特に序盤はある程度アグレッシブに攻めるのがよさそうな気がします。

 リソースを出し切った瞬間に虚を突かれるのが一番まずいので、そのあたりは全体でコントロールする必要が出てきそうです。人数は、やや少なめのほうがいいかもしれません。

 ここ最近では珍しい、競り系のゲームですが、リソースに工夫があります。株式分配系ほどではないのですが、タイミングによって実際の価値と支払うリソースが一致しない場面が出てくるので、好き嫌いは分かれそうです。


 終了後は、忘年会代わりの食事会でした。久しぶりにアメリカンダイナーを堪能した感じでした。次は 1月の 3連休になるかと思います。


トップ > ボードゲーム