トップ > ボードゲーム

● 横浜ゲーム会 2024年4月 ●

 2024年4月6日、作業が完了し、あいだの時期なので、久しぶりにゲーム会に参加しました。大阪の新作を中心に色々とプレイできました。今回もプレイしたゲームをレポートしましょう。


●キチキチキッチン

 最初は、こちらの作品から。OKAZU brand の春の新作です。サンプルが届いていたので、そちらでプレイすることに。

 3人の場合は、1人2品つくるので難度は上がります。同じような料理を作る必要があったりとか、カード2枚の概念料理ができあがったりとか、このゲームらしいところが出てきました。料理をテーマにした協力ゲームで、独特のプレイ感があります。

●モル盛

 その次も、OKAZU brand の春の新作です。今回も、協力型でプレイしています。

 序盤は、カードをめくりつつ、マイナスカードをうまく隔離する必要が出てきますが、15を超えたあたりで、だんだん残りリソースとの戦いが始まります。リソースを増やすカードは限られているので、どこかのタイミングで隔離から救い出す必要がありそうです。

 25まで進んで、場のリソースが足りずにゲームオーバーになりました。うまく工夫すれば、さらに高みに進められそうですが、リソースが可変のカードと、奇数のカードがキーを握りそうな気がします。

●ダイビィ [ボドゲーマ] [BGG]

 ここからは、ここ最近の新作から。比較的クラッシックなヤッツィー系のゲームです。

 ダイス5個を振り、振り直し2回で役を作って得点を稼いでいくゲームです。役の数が 6つに集約され、バリアントルールを使うと、振り直し追加1回と、ダイスをひっくり返す効果が1回ずつ使えるので、難しい役ができやすくなっています。

 ヤッツィーと基本的には同じ感じではありますが、ストレート、フォーダイス、ダイビィの高得点役をいかにうまく決めるかがポイントになるかと思います。高得点役を一発で出したときのボーナス点が逆転要素になるでしょうか。

 基本的に軽いゲームなので、合間に楽しむのによさそうです。ラウンド数は少なめですが、ダウンタイムはあるので、少なめの人数がよさそうな気がします。

●トックリテイキング [play:game] [BGG]

 その次は、大阪の新作から。タイトルに惑わされやすいですが、トリックテイキングではありません。

 トックリの中に入っている酒を飲み干して、得点を稼ぐというゲームです。カードは表面が数字、裏面がトックリになっていて、表面として出すか、裏面として出すかを選択できます。

 表面のほとんどが、数字が書いてあるカードで、数字の分だけ酒を減らす効果があります。複数の数字があれば、その個数のトックリが必要ですし、すべて減らしきらなければなりません。

 基本的に、パーティー寄りのゲームですが、不思議なプレイ感はあります。使いにくいカードをいかに処理するかがポイントでしょうか。

●三国大風

 その次は、こちらの作品をプレイすることに。カードドラフトから、3ラウンドに分けて 2〜3枚のカードをプレイしていきます。

 三国志の人物などが書かれたカードで、2枚なら好きな組み合わせでプレイできますが、3枚は特定の条件がないとプレイできません。全員がカードをプロットしたら、公開し、効果の処理をおこないます。

 まず最初に、討ち取りがあります。特定のカードを出していると、対象のカードを討ち取り、戦力から外すことができます。そのあとで、残ったカードの戦力を合計しますが、特殊効果による増減があります。戦力合計で順位がつくようになっています。

 1ラウンド目は、勝者に後続のラウンドの戦力ボーナスが、敗者に後続のラウンドの戦力ペナルティが与えられます。2ラウンド目は敗者のみ脱落し、3ラウンド目の勝者が全体の勝者となります。

 ドラフトもありますし、ジャンルも違いますが、「ツインズ」に似たプレイ感があります。こちらの方が、カードでのラウンドの縛りは若干強いので、どのカードをどのくらい集めるかもポイントですし、討ち取りもあるので有利なカードを先に握っておくというのもあります。

●オトカケノ祭壇 [ボドゲーマ]

 次にプレイしたのは、こちらの作品です。新作かどうかがわかりませんでしたが、ここ最近の作品でしょうか。コミュニケーション系の協力型ゲームです。

 司祭役 1人と、残りのプレイヤーが信仰者になり、セットごとにランダムで入っている木コマのうち所定なものを、所定の場所に配置することが目的です。司祭は答えを知らず、信仰者は答えを知っており、うまく情報をやりとりして、司祭に正しい場所に配置してもらいます。

 このゲームのポイントは、お題が決まる前に配られる、ひらがなが書かれたカードです。全プレイヤーに均等に配られ、人数ごとに所定の数だけ獲得していきます。ゲームスタートと同時に、全員が獲得したカードをオープンし、信仰者はお題をオープンして、ヒントを出していきますが、ここに制約があります。

 選択したカードのひらがなの「音」しか発生することができません。濁音、半濁音にはできますが、長音は長音記号があります。促音は「っ」のカードがないと発生できません。さらに、初期のルールでは数の概念を使ってはいけません。

 木ゴマは5つあり、置き場所も1〜5の番号が振られていますが、番号は使えないので、置き場所の絵柄を伝える必要があります。音が優先されるので、助詞の「は」と「へ」は、「わ」と「え」で発音する必要があります。

 かなとして頻度が高い「い」「う」「ん」は重要ですし、色の概念が使える初期ルールでは「あ」も必要です。助詞も必要になるのでア行は比較的重要かと思います。そこから何をピックするかは、出ているコマや置き場所のイラストに依存する感じです。

 実際にプレイしましたが、初期ルールなら工夫すればなんとかなるという感じです。紛らわしいものをどう切り分けるかがポイントですが、必要なものがなく言い換えが必要になります。雰囲気で伝えることはできるようなので、高難度はごりおしする必要も出てくるかと思います。司祭も制限を受けるので、Yes/Noの意思を伝えるのに必要な文字も大事です。

 これは、実際にプレイしてみて楽しさが分かるタイプのゲームかもしれません。オモコロチャンネルのひらがなドラフトに近い感じがありました。こちらは10文字のかなをドラフトして、選んだ文字だけで会話をするという企画でしたが。

●レベル プリンセス [play:game] [BGG]

 その次にプレイしたのは、グループSNEから日本語版が出ているこちらの作品です。トリックテイキングゲームですが、ノートランプ、スートフォローあり、失点カードを避けるトリックアボイダンス系のゲームです。

 人数ごとにカードのランクに調整があります。プレイヤーごとにラウンドに1回使える特殊能力があり、ラウンドごとに特殊な条件がついた状態でプレイします。それ以外のプレイ感としては、「ハーツ」と同じです。

 基本的なプレイングも元のゲームに準拠します。失点スートは何らかの理由で出てこない限り、リードできない制限があります。ノートランプなので、基本は負けたほうがいいゲームですが、失点がない場合のみ、トリックを取って有利なカードをリードすることも有効です。

 ラウンドの特殊ルールも、観測範囲では大きくゲーム性を変えるほどではありませんでした。特殊能力はケースによって使えるという感じで、カードプレイがままならないと使えないこともあります。

 手札がどうしようもないと、どうしようもないケースが多いです。マストフォローノートランプのトリックアボイダンスなので、中盤以降はトリックをとり続けることになりやすいですが、相手のブロッカーをうまくリードして引き出すことが必要になってきます。とはいえ、マイナスカードを出し切られるまでの時間との闘いになりますが。

●宙へ [ボドゲーマ]

 その次は、こちらの作品をプレイすることに。アクション同時プロット、リソース管理系のゲームです。惑星エレベーターを完成させて得点を稼ぐことが目的です。

 このゲームのポイントは、アクションプロットと支援者の組み合わせにあります。プロットするカードに自分の色のクリップを挟んでアクションを選びますが、ほかの色のクリップがあるアクションを選択すると、お金を支払う必要があります。お金のリソースはやや入手しにくいので、アクションの選択が大事になります。

 基本的な、リソースの獲得方法と変換方法、目的達成に必要な材料は同じなので、あとは、いかに効率よく変換できるかと、先にほしいアクションを取れるかがポイントになりそうです。

 3人の場合は、ダミーで取られているアクションがあり、ペナルティが大きいので、そのあたりのやりとりも重要になります。

●コニー [play:game] [BGG]

 その次は、日本語版が出たばかりの作品から。「ヘンズ」に似たテイストのゲームですが、同じメーカーで、カード配置のゲームです。こちらはリソースを支払って、配置条件を満たす必要があります。

 ウサギカードを3×3の領域に出していき、カードの素点と、特殊効果でのボーナス点で得点を競うゲームですが、配置するためにはリソースも必要ですし、配置条件を矛盾なく満たす必要があります。

 最初のうちは、配置条件を満たすのはそこまでではないものの、カードが埋まっていくにつれ、条件がだんだんきつくなってきます。ウサギ小屋もプレイできますが、得点にならないのでできれば避けたいところです。

 序盤は比較的リソースが足りず、中盤以降は配置条件がきつくなるので、ゲーム全般できつさが見えるゲームです。配置したカードを売却することでリソースが増えますが、手数が損するので注意が必要です。

 パズル系の要素がかなり強いゲームで、特に 8枚目、9枚目のカードを矛盾なく置くのが難しいです。どの条件も満たさなそうな配置ができあがったりしますが、ある程度カードを引いて調整する必要もあるでしょうか。

 バランスが取れているかどうかは少し微妙な感じがしました。成長アクションが中盤以降かなり強くなりますが、得点が通常通りついており、なおかつセットコレクションのボーナスものります。カードへのリソースの配置が成長のメインアクションに見えますが、対象カードが少なく、成長アクションの効果がメインのような気がします。

●容疑者トリック [play:game] [BGG]

 最後は、メビウス便のこちらの作品をプレイすることに。Zoch のトリックテイキングゲームです。

 親プレイヤーと子プレイヤーに別れた、対戦型のゲームです。親プレイヤーは、犯人と凶器が分かった状態で、カードも少し多い状態でプレイします。カードには、容疑者、凶器、ランクの 3要素が書かれています。

 フォローの制限がない、メイフォローのトリックテイキングゲームで、リードプレイヤーから好きなカードを 1枚ずつプレイし、全員がカードをプレイしたら、勝者の判定に移ります。

 このときに、凶器と犯人に合致するカードが切り札になります。両方が合致する方が強く、種類の多い凶器がその次、犯人がその次で、それ以外のカードはランク順になります。親プレイヤーは、切り札を知っているので、どのカードがトリックを取ったかを知らせます。

 子のプレイヤーは、トリックの勝者の情報を元に、犯人と凶器を当てるという感じです。親は全員が正解するタイミングが遅いほど得点になり、このプレイヤーは早く当てるほど得点になります。その他に1トリック1点になります。

 説明を聞くと、当てるのは難しいと思ったのですが、以外とすぐに分かるようになっています。全員の答えが分かるとメイフォローのトリックテイキングになります。

 カードの組み合わせによっては、犯人も凶器も合致するカードが 2枚存在し、ランク勝負になる、スーパートランプ オーバー スーパートランプもあります。メイフォローですし、1トリック1点なので、勝てるときに勝つのがポイントで、犯人でフィネスが通るかも試す価値があるでしょうか。

 これは、これまでに、あまり見られなかった組み合わせで面白かったです。ドイツらしいゲームだと思いました。


 というわけで、今回は、新作を中心に色々とプレイしました。4月はできるだけゲーム会に参加しようと思っています。


トップ > ボードゲーム