2024年5月11日、ゲームマーケット後のゲーム会に参加してきました。連休中はゲーム会がなかったので、春の新作を中心にプレイしています。残せる範囲でレポートを。
手始めは、こちらの作品から。ゴーアウト系のゲームです。
最初は好きなカードをプレイし、より強いカードを後続でプレイできます。同じランクのカードを複数枚まとめて出すと、合計値が強さになります。場札のランクが 15以上になると、1と2のカードが、それぞれ 16と17になるので、単体でもかなり強くなります。
パスをするとあらかじめ配られた山札からカードを1枚引き、山札からカードが引けなくなると脱落です。手札を出し切るか、ほかの全員が脱落すると勝者となります。
手軽なゲームですが、最初の手札の強さが効き過ぎている感はあります。単独の「3」が非常に弱いですし、「1」と「2」はかなり効いてきます。6〜8くらいのまとめ出しが強く、1や2のペアがその上の強さといった感じです。パスはペナルティの要素が強いでしょうか。
その次は、バネストの作品から。変則的なノック型のゲームで、カードの両面に数字が印刷されています。
同数のカードを任意の枚数か、3連番をプレイすることができ、プレイしたあとでカードを1枚引きます。同数3枚をプレイすると、手札の0のカードを裏返すか、カードを1枚引かせることができます。
カードを引くときは、山札の一番上が見えているので、そのままの方向で引くか、裏返しにして引くかの選択があります。
持ち札の合計数が一番少なくなったと思ったら、ノックして、ほかのプレイヤーが1巡プレイした後で、手札の数字合計を比較します。ノックしたプレイヤーが単独で一番少ない場合は失点なし、ほかのプレイヤーは数字合計分の失点となります。
逆に、ノックしたプレイヤー以下の合計数のプレイヤーがいた場合は、アンダーノックで 5点の失点を追加で受けます。
トランプゲームの「ヤニブ」や「ジンラミー」に近い感じでしょうか。ノックの基準点が難しいところで、このゲームの面白いところでもあります。
その次は、ゴーアウト系のゲームでしょうか。2色の数字が書かれているドミノ系のカードを使っています。最初のプレイヤーは 1枚か 2枚カードを出し、最初の 2枚のカードの組み合わせで、出せるカードが決まってきます。
2枚のカードで、同色で同数のカードが出ていたら、その数字を含むカードのみを出すことができます。出せない、もしくは、出せない場合はパス抜けで、最後にカードを出したプレイヤーが、次のカードを出せます。
2枚のカードで、同数同色のカードが出ていない場合は、かぶりなしのカードを出すことができます。また、ワイルドカードがランダムで入っており、所定の出し方のときに使うことができます。
コントロールは効きにくい方だと感じました。ランクの組み合わせによって枚数も変わってくるのと、パスで止まるタイミングが読めないので、思わぬカードが余ってしまうこともあります。あとは、ワイルドカードが処分しにくいかもしれません。
その次は、こちらの作品をプレイすることに。バリアブルプレイヤーパワーの経済ゲームです。目標となる経済レベルを設定し、発電所と燃料を購入し、所定の発電量を出していきます。基礎点と、経済レベルに応じた得点、発電所の得点、種類ボーナスの合計得点を競います。
プレイヤーパワーは国家によって違いますが、初期の経済レベルが高い国は、所持金が多く、二酸化炭素排出量の制限がきつくなり安いです。逆に、経済レベルが低い国は、基礎点があったり特殊能力があったりします。
ガードレールはないゲームではありますし、目標は少しストレッチに組まないと得点が伸びないようになっています。発電量不足のペナルティが大きいのと、二酸化炭素排出量は事前に購入するひつようがあるので、そのあたりもポイントになるでしょうか。
種類ボーナスは、少し資金が大きい国に有利かもしれません。3ラウンドしかないのですが、燃料価格、特に石油価格の上昇がかなり大きく、発電所と燃料のバランスもポイントになってくるでしょうか。特に後ろのラウンドは、発電所の追加も考慮した方がいいでしょうか。それぞれの発電所に、メリットもデメリットもあるのですが、資金が全体的に厳しめに設定されています。
元のアイデアをなんとかゲームに落とし込んだ感はあります。雰囲気は「電力会社カードゲーム」に近いですが、競りがなく、環境汚染があり、3ラウンドのダイナミックな感じがいいですね。
その次は、ホビージャパンの新作から。配置パズル系のゲームです。
ヘックスマップに地形を配置していき、動物カードを取り、条件を満たす地形の組み合わせができると、動物を配置して得点を獲得できます。地形は袋からひかれた組み合わせしかとれないのと、重ねられるものとそうでないものもあるので、制約は比較的シビアです。
ここ最近の流行のひとつ、多重構造のパズルですが、効率のいいコンボをいかに組めるかがポイントになるかと思います。地形自身の得点も、動物の得点もあり、要素は少し込み入っています。直前のプレイヤーと方向性が被るのはよくないですが、インタラクションはそこだけというところはあります。
ここ最近の流れに乗ったモダンな作品という印象です。
その次は、変則的なトリックテイキングゲームをプレイすることに。フォローのルールがランダムで変わり、必要なスート数が変わってきます。
3人でプレイする場合は、3スートを使い、1スート、2スート、3スートの制限があります。1スートの場合はマストフォローと同じですが、2スートの場合は、最後のプレイヤーまでに帳尻を合わせる必要があります。3スートはマストノットフォローです。
フォローできない場合は、失格となり得点対象から外れます。ランクが最も高いカードが2点、ランクが最も低いカードが数字分の得点を獲得し、ランクが低いカードからのリードになります。
変則的な得点ルールなので、バランスハンドにしておいた方が得点機会が増えることと、強いカードを安易に出せないところが悩ましいです。逆に言うと1は 1点しか入らないうえに、このゲームでは比較的不利なリードプレイヤーになるので、若干弱いような気がします。2だと、最強カードでの得点と並ぶのでまだいいのですが。
得点バランスと、スート数の処理がもう少しシンプルになると、変則的なトリックテイキングゲームとして可能性を感じます。
その次は、リアルタイムパズルゲームをプレイすることに。目標カードと、両面に印刷された果物のカードがあります。
自分のボードには果物が書かれており、駒が置かれています。となりのマスに対応するカードをめくることで、移動することができ、目標カードの場所に駒を置いていき、いち早くすべての目標を達成したプレイヤーが勝者となります。
ボードには 24マスありますが、カードは 12枚しかなく、裏返すことで出てくるものもあります。移動が不自由ではありますが、どんどんカードをめくって目標のものを探した方が早い場面もあります。
このゲームは、円卓でプレイした方がよさそうな気がします。物理的な対応範囲の広さがそのまま有利になるゲームではあるので。プレイ自体は好き嫌いは分かりそうですが、プレイの意図が分かりやすいゲームではあります。
その次は、リメイク新作をプレイすることに。「ロンド」のリメイクで、リメイク元は 2013年5月にプレイしていたようです。
カードを2枚引くか、手札をプレイしてカードを1枚引くかの2択ですが、手札制限が 5枚なのと、カードプレイで建物を配置するときの制限があるので、狙い所が難しい感じです。
カードをプレイすることで建物を建てられますが、マスの色にあったカードをプレイする必要があります。マスについた倍率にしたがった得点が入るので、得点を稼ぐことも重要ですが、ほかのプレイヤーに得点を与えないプレイも重要になります。
リメイクで、マジョリティボーナスも入ったので、プレイ方針もある程度立てやすくなります。1個でも得点対象の建物を配置できれば獲得の機会があるので、得点行動も重要になってきます。
5色のカードで手札が 5枚ということもありますが、ほしいカードが手に入らないこともあります。このあたりも含めて、ほどほどのバランスになっているかと思います。
その次は、今回のゲームマーケットの話題作のひとつです。手札をできるだけ減らすことを目指します。
テーマの通り、S極スートとN極スートに分かれており、プレイしたカードと逆の極性を持つ同ランクのカードを持っていれば出す必要があります。複数枚持っているときに出す枚数は選択可能です。防磁カードをプレイすることもできます。
出された逆極性のカードに対し、さらに逆極性で、かつ、合計数が同じカードを出し、捨て札にすることができます。処理しきれなかったカードは手札に入ってしまいます。
打ち回しが悩ましいゲームで、ハイカードは早めに処分したいところと、防磁カードはプレイされたカードに対応してしか出せないので、処分するタイミングは重要です。最後に残ったカードに対して、打ち消すカードがあれば捨て札にでき、残ったカードの枚数に応じた失点になります。
これも、コントロールできるような、コントロールできないようなという感じのゲームでした。
その次は、新作で、セットコレクション系のゲームをプレイしました。
場の 5枚のカードのうち、同色のカードをすべて獲得するか、獲得したカードを得点化するかを選びます。獲得したカードは 4種類のアイコンがついており、同種のカードを集めると得点かできます。
保有できるカードには 8枚までの制限があるのと、高得点を取るのには 5枚以上を保持する必要があるので、高得点が取りにくい作りになっています。枚数があふれると失点になってしまうので、どこまで欲張るかがポイントになりそうです。
シンプルなゲームではあるので、幅広く楽しめそうな感じはします。最高得点の増分は大きいので、少しくらい失点をとっても狙う価値はあるかもと思ったりとか。
その次は、メビウス便の新作をプレイしました。地形タイルを配置して、条件に満たして動物を配置するパズル系のゲームです。
タイルを配置する、得点条件のカードを獲得する、カードをプレイし得点を獲得する、動物を回収するの 4つの選択肢から 1つを選びます。得点を獲得していくと、ボーナスアクションがあったり、動物が増えたりするので、適宜得点を取っていくのが大事でしょうか。
カードを比較的多めにとって、うまく連鎖させてアクション効率を上げるのがよさそうな気がします。ある程度面積を取るカードは得点が高めに設定されているので、そのあたりを狙うのがよさそうです。
パズルの形式としては、「ノヴァルナ」などに近い感じがします。要素は複雑ではないのですが、コンボで効率よく点数を稼ぐタイプでしょうか。
最後に、こちらをプレイすることに。「ゴーアウトガール」の拡張セットです。
追加の要素は、ステージギミックと追加のキャラクターの2つです。ステージギミックは特殊ルールが追加され、規定の回数流れると解除されます。付属の要素として、ステージギミックがあるあいだは流したプレイヤーにカード1枚の交換権がつきます。
追加キャラクターは通常ルールでは 1勝した後で選択可能になります。追加ルールで最初から入れてもかまいません。4人ですが、少し癖のあるキャラクターが多いでしょうか。環境を左右する強さのキャラクターもあるので賛否は分かれそうな気がしています。
今回は、新作中心ということで、横浜では珍しく 2桁タイトルの作品をプレイしました。5月下旬は予定が詰まっているので、次は 6月でしょうか。