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● オンラインボードゲーム会 2021年8月 ●

 2021年8月9日、お盆休み期間中のオンラインゲーム会でした。山の日の祝日と言うことで、「1889」をプレイしています。今回もレポートをお送りしましょう。


● 1889 [play:game] [BGG]

 夏休み恒例の鉄道ゲームと言うことで、こちらを5人でプレイしています。「1889」はプレイは初めてですが、比較的短時間で終わるシリーズとされています。基本的には「1830」の流れをくむ作品ですが、こちらは 2004年の作品なので Deep Thought Games のあたりの作品ではあります。なので、まだそこまでモダンではありません。

 この作品は、四国を舞台にした作品で、全部で 7社登場しますが、初期資金との兼ね合いは、人数と個人会社の登場数で調整されています。大規模会社が 7社しかないのと、列車の数は「1830」と同じなので、少しだけ 6列車で止まりやすくなっています。市販版も出るという話がありますが、まだリリースされていないようです。  マップとしてはやや狭く、トークン数は少なめなのと、四国山地の難地形が多いのでそのあたりがポイントでしょうか。トークン代は安いものの、要所のアップグレードは有料なので、資金繰りはシビアです。

 5人プレイの5番手スタートで、すでに安い会社が買われていたりもするので、選択肢はほぼ2択でしたが、会社が決め打ちできる愛媛電鉄を定価購入し、\70 設立ができる形になっています。今回は 宇和島鉄道、阿波電気鉄道、讃岐鉄道の 3社が登場し、3社とも \70 の設立でした。

 3社の形は、2-2-3、2-2-2-3、2-3-3 に。3列車は残り1両なので、少なくとも 5社目で 4列車が出てくる計算です。SR3 で先行会社の株を売り、会社を建てていないプレイヤーが 2社設立の展開に。

 ここで株式チャートの妙が出て、先行会社の株価は \70、後発会社の株価が \100〜\90 で後発会社の方が先に動くことになります。今回は、伊予鉄道と高松琴平電気鉄道がそれぞれ \90 と \100 で出ています。

 このタイミングだと、2-2-3 の収入が上がりきらないうちに、後発会社が 4列車を買い、2列車がなくなります。これにより、先発会社はどの会社も 4列車が買えない展開に。後発会社は 3-4、4-4 の形になったので、4列車はあと1両、6社目がパーマネント確定です。

 SR4での行動順の取り合いですが、この時点で、SR3の設立の関係で Priorityが絶望的に遠く、7社目がとれない形に。下手をすれば、そのまま D列車をつかまされて破産まである展開です。ここは、どうしようもないので配当を出して収益を上げることに。

 OR3-2 で無理に 4列車が1両出たので、伊予鉄道に 5列車が確定し、6社目が 5列車2両の形に。7社目は 6列車が飛んでくることになります。SR4 での 6社目の設立資金が圧倒的に足りず、阿波電気鉄道の株が 40% 売られることに。土佐電気鉄道、土佐くろしお鉄道がそれぞれ \100 で設立し、こちらの株式で阿波電気鉄道をそのまま乗っ取ることに。3列車 1両ではどうしようもないので 3-4 の形を取りました。無配当を出してイエローゾーンに入れる作戦です。

 これにより、土佐電気鉄道は 5列車の行き先がなく、5-5 の形を取ることに。こうなると、資金が足りず、高知から外に出られません。こちらは阿波電気鉄道に無配当を出して資金を貯めようとしましたが、個人の資金を取る方を優先し、宇和島鉄道が阿波電気鉄道の4列車を購入し、300台の配当を出せる形にはしました。土佐くろしお鉄道は 6列車を買うと、もう1社の高松琴平電鉄に Dの自腹が確定してしまうので、伊予鉄道が銀行に落とした 3列車を購入して様子を見ることに。

 あとは、無配当を出して 6列車に届くかどうかでしたが、こちらの資金が貯まる前に、琴平電鉄の 6列車購入が先行することになりました。このままだと D列車が出てしまい、こちらが 2回の自腹、他 2人に D列車の自腹が発生するので、D列車が出ると悪型の 4-4 を持つ讃岐鉄道から 4 を合意の上で購入して 4列車でギリギリ充足する形に持ち込みました。

 あとは、阿波電気鉄道がギリギリイエローゾーンにとどまったので株数制限を超過して株を購入して銀行破産。伊予鉄道の所有者が圧勝しました。

 展開的には、後発会社の 4-4 の形と、5-5 狙いで 4を購入したところがキーポイントになったようです。全体的に列車が多く出てたので、5列車登場までのタイミングが早く、先発会社が全く儲からない形になっていました。

 結論は、5人だと会社数が少なすぎて、先行会社が極端に不利な状況になると思いました。3社設立だと、残りの2人が\80以上で設立した後発会社に先行されて、2列車が1回走れないので、2社設立で 2-2-2-3 の形を取り合うのがよさそうです。2社だと売り切れ上がりの可能性もありますし、設立価格も少し高めにつけられそうなので。

 1889の場合は、最初の株式ラウンド以外は、運営していない会社でも株は売れますが、\100 の後発会社を後攻にさせるためには、\70 まで下げるために、4段階株価を落とす必要があり、後発会社のもう1人のプレイヤーにも協力を仰がないと難しそうです。先発会社の所有者は \200 に届かないケースもありそうですし。

 それでも、5人の場合は 2社経営は2人しかできず、Dが高いので、安めの 3社設立はリスクが大きすぎるかもしれません。3人株屋の場合は、協力を仰ぐか仰がないかで展開が変わってきます。Privateは少し競り値が上がるかもしれません。

 結論としては、大規模7社なので「5人はお勧めしない」に、なりそうな気はしています。特に5番手は、打てる手がなくなることも十分に考えられるので。4人の場合は、3社設立しても、後発会社は 4社目になり、誰かが 2-2-2-3 や 2-2-3-3 の形を取らなければ、4列車は出てこない計算です。このマップだと 4両走らせる形にするには時間やお金がかかりすぎるような気がします。


 今回は、「1889」のプレイレポートでした。4人まで、特に 3人だと短時間で終わりそうな気はしますが、リプレイ性なども含めてモダンなゲームではないので、そのあたりは、使い分けになるかと思います。


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