2021年12月11日、久しぶりに巣鴨ゲーム会に参加しました。いつも、ゲームマーケット終了後のタイミングで開催しますが、1月よりも12月の方が状況が落ち着いているだろうという予想のもと、早めの開催となりました。今回も、インディーズを中心にたくさんプレイしたので、レポートしましょう。
手始めは、こちらの作品を。秋のゲームマーケットの新作でしたが、会場では入手できず、12/9 の一般販売に間に合ったので持ち込みました。「ごいた」をベースにしたゴーアウト系のゲームです。手配をすべて無くすことが目的になります。
牌には数字が書かれており、枚数は数字の数分あります。その他に、偶数、奇数のオールマイティーになるものが 1枚ずつ入っています。親プレイヤーから打ち出しをおこない、同じ数字の牌を出すと受けることができ、次の攻めの権利が与えられます。最後は、受けての上がりになるので、どの牌で待つかがポイントでしょうか。
「ごいた」はチーム戦でプレイ感も独特ですが、こちらは個人戦なので、若干ですが天九牌に近い感じもします。出せない場合でもパスのみなので制限は緩いですが。多人数ならではの仕事をする感は多少出てきます。得点ルールはゲームごとの変えてもいいという感じで、ちょっとしたアクセントになります。
プレイ人数が多いと、早めのリーチが有利ですが、4人以下の場合はそこまででもないかもしれません。プレイ人数の幅が若干広いのと、ちょっと下読みの要素はあります。出した牌は基本的に見えるので、記憶はそこまで必要ありません。
お次は、こちらの作品を。秋の新作ですね。マストフォロー、ノートランプのトリックテイキングですが、フォロー対象があらかじめ場に公開されているタイプのゲームです。裏カジノで稼ぐことを目的として、トリックをとり、得点の獲得を目指しますが、1位になってはいけない、2位を目指すゲームです。
ゲームのポイントは、フォローカードのルールです。トリックの勝者が、出されたカードのうち1枚を次以降のリードカードの場に加えて上書きすることができます。場のカードはそのトリックの勝者が得点として獲得するので、得点とリードスートのコントロールになります。
勝ちすぎてはいけないのですが、トリックを取ることで場をコントロールできるので、カードが強い方が有利ではあります。後のラウンドの場札で負けるように仕向けて、得点を増やすこともできるので。
トランプありのゲームに慣れていると引っかかりやすいノートランプ独特のプレイ感はあります。今回は、上から 2番目のカードを 2スートで持っている 2ブロッカーで、ちょうど勝利を狙える位置にありましたが、中盤でリードスートが潰されてどうなるかと思っていたところでした。
結局は、トッププレイヤーが取り過ぎることと、リードスートでウィナーになることが分かっていたので、きれいに 2位をとっての終了でした。テクニカルですが、ワンアイデアが利いたゲームです。青と水色の判別がしにくいかもしれません。カード中央まで見れば判別はできますが。
お次は、こちらの作品を。インディアンポーカー+計算+ベット系のゲームです。カードには、数字と演算子、作用方向があり、隣のプレイヤーに数字と演算子の効果が作用します。この結果で、場に残ったプレイヤーの中で計算結果の数字が最も大きいプレイヤーがチップを総取りします。
プレイ感は、「コヨーテ」に若干近いですが、降りる判断で、隣のプレイヤーが変わり、演算結果が変わることもあるので、そのあたりが悩ましいところではあります。5ラウンド終了時に最もチップの持っていたプレイヤーが勝者となります。
演算子の作用があるので、隣のプレイヤーが降りると、自分の強さが変わることがあるのがポイントですが、ビット額の限度があるので、下ろしに行くプレイがどこまで有効かが悩ましいところです。
見えているカードがかけ算で強いと思われたのですが、自分もかけ算で、2人のこり、結果同数になったパターンもありました。独特のプレイ感は可能性を感じましたが、調整が少し荒いような気もしました。カードの構成を変えたり、ビッドのルールをうまく変えたりすると、さらに化けるような気もしました。
その次は、こちらの作品です。春の新作で、秋にエキスパンションが出ましたが、基本セットでもそれなりの難度があるので、今回はエキスパンションなしでプレイしています。
マストフォロー、トランプスート固定のトリックテイキングですが、特徴はバリアブルプレイヤーパワーです。キャラクターの選択があり、キャラクターごとに癖のある特殊能力がついてきます。5トリックで最多勝を取る、0勝を取る、得点を稼ぐことが勝利につながります。全部で 3ラウンドで、最多勝を2回取るか、0トリックを3ラウンド取るか、特殊勝利条件を満たすかで決着がつきます。決着がつかない場合は得点で勝負します。
基本セットの、基本キャラクターは 5体で、ジョーカーが1枚もらえたり、ビットしたりというのはまだ基本線ですが、革命できたり、プレイ前にカードを1枚引き1枚捨てたり、専用デッキで勝負したりという特徴があります。これでもまだ、基本ルールの範囲です。
5人でプレイしたので、キャラクターは全員出ます。カードが相当強くても、特殊能力のぶつかり合いがあるので、最多勝が確実にとれる 3トリックを取るのも難しいです。0勝はある程度狙えますが、キャラクターの優先順もありますし、潰すこともできます。素点は意外と重要ですが、キャラクターの選択順に不利になります。
プレイしてみた感じですが、予想通り、能力のぶつかり合いがかなり効いています。少なくともトリックテイキングの経験者である必要はありますが、マストフォローの流儀にある程度乗りながらのバリエーションではあります。かなりボリュームのある意欲作だと思います。
4人だと抜け番が牌ってちょうどいい感じでしょうか。5人の場合は、1キャラクター追加して 1つあまりが出るのがいいでしょうか。追加キャラクターを入れるとさらにひどいことになりますし、拡張セットはさらに複雑になってきます。
昼食休憩を挟んでいますが、このご時世なので、昼食は各自でという感じになりました。
休憩明けの最初の作品はこちらから。ここ最近でそれなりに見かける変則カルタです。「諦める」のような「める」で終わる言葉を集めたカルタです。特徴は、読み札にフリガナが振っていないことにあります。当然ながら難読漢字も入っています。
正しく読むのもいいですし、伝わるように読んでもかまいません。お手つきのペナルティはありませんが、正解者が出ずに、正しく読めていた場合は、読み手にボーナス点が入ります。
カルタなので好き嫌いは分かれますが、難読漢字の特徴をうまく使ったワンアイデアのゲームです。
お次はこちらの作品を。秋の新作で、バースト系、カードめくり系のゲームです。料理を限界ギリギリまで詰め込んで配達するのが目的です。限界ちょうどになるとボーナス点が入るので、それを狙いつつ、バーストしないようにという感じです。バーストしたときはカードを裏向きにするので、軽くメモリー系のゲームになります。
6人では、さすがに手番はそこまで回ってきませんし、得点が伸びないと勝負に出ざるを得ないところはあります。少なめの人数でサクサクとプレイすると良さそうな気がしますが、手軽に、幅広い層で楽しめる作品かと思います。対象年齢も広そうです。
その次は、こちらの作品から。トランプゲームのバリエーションが多いアルカジノですが、こちらは完全独立の脱落系のカードゲームです。カードを木の葉に見立て、最後の一葉を落とさないようにするのですが、選べるのは 1〜3枚目のカードをめくって効果を適用するだけです。基本的には坊主めくりですね。
一発脱落のカードも入っているので、かなりパーティーゲームよりです。ライトなプレイ感のゲームだと思います。
その次は、パターン認識系のゲームです。5色の図形が重なっている、絵のかかれたカードを1枚めくり、条件にある回答カードを早取りします。図形は必ずどこかで重なっており、上から何番目の図形の指示があり、それに応じたカードを取ることが目的になります。「おばけキャッチ」に近い感じですが、例外でのひねりがあるので回答は3種類に分かれることになります。
パズルとしての難度もそこそこあり、好き嫌いは間違いなく分かれる感じになります。パズルの難度も若干高いでしょうか。こちらもほどよいワンアイデアのゲームです。
お次は、秋の新作から。8枚のカードをプロットし、効果を適用して得点を稼ぐ、読み合いのゲームです。
各プレイヤーに内容が同じ 8枚のカードが配られ、うち1枚を裏向きにプロットして、全員がプロットしたら、公開して効果を適用するという感じになります。カードは縦向き、横向きのどちらかでプレイし、横向きのカードは隣のプレイヤーに作用するカードです。縦向きは防御カードが中心です。
読み合いの要素は強いですが、攻撃カードのカウンターが強いので、そのあたりはうまく読み合いをすることになります。全体の流れもあるので、若干多めの人数でプレイするのがいいでしょうか。ミニマルな感じのカードゲームでいいですね。
ここからは2択に分かれて、GOTTA2の秋の新作から。Kickstarterも出ていました。カード補充と建設のタブロービルディングです。手札を補充して建設コストを貯めて、手札か場札のカードを必要なコストを支払い建設するという流れになります。
いったん建設した建物は恒久的なコストになるので、そのあたりもポイントになるでしょうか。得点獲得の方法がいくつかあり、どのように構築するかがポイントになってくるかと思います。ランドマークは高コスト高得点、建物名を参照するカードは 4点/9点で、フルコンボの得点はそれなりに伸びます。2シンボルの組みで 4点がちょっと強いでしょうか。同名のカードを複数軒建設できるので。
成長曲線をどう描くかと、どこでコンボを組むかがポイントになってくるかと思います。マジョリティ要素や早抜けボーナスもあるので、そのあたりの兼ね合いもあるかもしれません。
その次は、こちらをプレイすることに。秋の新作で気になっていたのでプレイしました。家族合わせ系のゲームで、同じ数字のカードの3枚組を見つけ出すことが目的になります。カードは手札と場札がありますが、手札から探す場合には最大か最小のどちらかからしかできない制限があります。軽いメモリー系のゲームでもあります。
ゲームデザインも、カードデザインもかなり練られていて、間違いが起こりにくい作りになっています。序盤に3枚組を作られても、連続手番にならないので、一気にゲームが終わることもないですし、出遅れても一発逆転の要素はあります。
派手さはなく、軽い作品ですが、幅広い層に楽しめる素晴らしい作品と思います。
お次は、言うなれば量子七並べでしょうか。スートと数字のどちらかがかかれたカードが配られ、緩い制限の中で手札を出し切るのが目的になります。場札も中途半端に確定している状態からのスタートなので、どこから詰めるかという感じになります。
6人だと、さすがに人数が多く、手札の差が如実に出る感じでしょうか。プレイ人数が少ないとある程度戦略が立てられるかもしれません。場合によっては、数字でロックをかけて、プレイできないカードを作ることもできるようです。
その次は、秋のゲームマーケットでダイストレイとセットで出ていた拡張ダイスを入れたこちらの作品から。財宝をうまく持ち帰ることを目指すダイスゲームです。
追加ダイスは、若干ですが、移動力が上がるようになっており、事故が起こりやすくなっています。具体的には、ひとりで深海に連れられたり、戻れそうにないところから一気に戻ったりします。
6人プレイでしたが、追加ダイスの影響もあって、2ラウンド目に4レベルゾーンに届くくらいの展開でした。空きマスを踏み続ける事態になるのは多人数プレイならではでしょうか。3ラウンド目に3枚の1組の財宝を持ち帰って一気に得点が伸びましたが、安定して帰れるのが強い展開になりました。
ちょっとだけ複雑になりますが、ダイスゲームらしさも上がるので、1回プレイして慣れたら追加ダイスを入れてプレイしてみるといいかと思います。ゲーム事態も名作ですが、雰囲気を崩さない、いいエキスパンションだと思います。
最後はこちらの作品を。「ストリームス」のバリエーションの紙ペンゲームで、ダイスを振って出た目の数字を埋めていき、うまく順番通りに並べるのが目的になります。
ダイスを使うこともあり、数字がかなり荒れることになります。これはかなり好き嫌いが分かれそうです。プレイ時間はマス数が少なめなので、その分短く手軽になっているようです。
今回もインディーズを中心にたくさんプレイできました。また定期的に、インディーズをプレイする機会を取りたいですね。