2023年5月20日、クローズドの巣鴨ゲーム会に参加しました。9:00〜21:30 のフルタイムでの開催でしたが、今回はさまざまな事情で 4人→3人と少人数になり、持ち込みゲームを1人でまかなう必要がありました。今回もレポートをお送りします。
手始めは 3人でこちらをプレイすることに。すでにプレイ済みですが、いい作品だったので購入しました。2〜4人でプレイできる大富豪系のゲームです。
3スート+オールマイティスート、6ランクと比較的小規模なカード構成ですが、特殊カードが効いています。最弱の「1」が 6以上の数に対して切り札になるのと、2と3の一部が、同スートのカードと組み合わせで数を大きくできる +2 と +3 になっています。
組ができやすい作りですが、ラウンド最初の打ち出しが 1枚でしか出せないので、たまに組を崩すこともあります。連番も作りやすいので、どこで攻めるかがポイントになってきます。
3〜4人の大富豪系の定番になればと思っていたり。2人は「アニマーレタッティカ」が、5〜6人は「ピラミッドカード」がオススメです。
ここからは 4人で。既定数のトリックちょうどを狙うトリックテイキングゲームです。マストフォロー、切り札スート固定のトリックテイキングゲームです。
前半戦と後半戦に分かれており、前半戦は一番強いカードを出したプレイヤーは1ターンお休み、2番目に強いカードを出したプレイヤーがトリックを取ります。休みのプレイヤーはウラ向きでカードを1枚捨てられるので、ここでコントロールすることができます。
プレイした感じですが、ほどよくコントロールできていいですね。手札が強すぎる場合は、前半戦で勝って適度にカードを捨て、手札が弱すぎる場合は、前半戦でちょうどよくトリックを取るのがいいでしょうか。切り札もあるので、長いスートでも切り札で取られることもありますし。
若干テクニカルなゲームですが、比較的シンプルなトリックテイキングでいいと思いました。
規定トリック数ちょうどを狙うゲームには「ヒーフー」もあります、こちらはノートランプで、登場しないカードがあり、スタート時に既定数のカードを捨てることになるのでプレイ感は異なります。
その次は、こちらをプレイしました。ゲームマーケット前に発売されていましたが、このタイミングでの入手となりました。
ボックスにはエンジンビルドとありますが、目標を達成し、手札を0枚にすることを目指すのでゴーアウト系に近い印象があります。手札には予算と建物カードがあり、建物は予算を使って建設しますが、ちょうどの金額で支払う必要があります。
建物には特殊な効果があり、カードの補充や支払いに役立つ効果があります。目標は条件を満たすように建物を建てる必要があります。早取りになるので、どれを狙うかもポイントになってきます。
序盤に手札が偏っていたので、難しい建物が先行で建ち、特殊効果で高難度の建物を楽に建設する方向に回しました。手数はかかりますが、場からカードを取ることで1手ずつ詰める形にして逃げ切りました。
建物の能力がそれぞれ違うので、テキスト量が少しあるゲームですが、能力の組み合わせと手数を詰める感じを楽しむゲームだと思います。
昼食休憩を挟んで、午後最初のゲームは、一番の長時間ゲームをプレイすることにしました。
2000年に Area から発売された作品ですが、拡張セットも含んだリメイク版がゲームマーケットで先行発売されました。フィレンツェの豪商となり、専門家のパトロンとなってより質のいい作品を発表してもらい、名声を稼ぐゲームです。
古いゲームなので、競りの要素が色濃くありますが、全7ラウンドで競り7回、アクション14回の中でいかに効率よくアクションできるかがポイントになってきます。建物の建設や景観の配置など、パズル的な要素もあります。
序盤に道化師を2人獲得できたので、3ラウンド目からアクションが足りる限り発表して、ラウンドトップのボーナスを狙う作戦に。6点まではとれましたが、9点目はカットされました。
終盤にかけて、発表する人をどう確保するかが問題になってきました。名声カードは 6ラウンド目で購入できましたが、4人中1人しか池を持っていない状態で、景観をすべて集める 8点か、大きな建物2軒で達成済み 5点かどちらかという判断を迫られましたが、事故が起こりそうなので 5点にしました。
最終ラウンドに、勧誘カードを購入し、発表回数は増えたものの、全部にマッチする専門家が出てこず、1アクションを特権に使うことになりました。最終結果は 1点差での終了で、専門家の出方で十分変わっていた感じでした。
競りの要素が利いてくるゲームなので、とっかかりがないゲームではありますが、景観はだいたい 200〜300 で落とされることを基準に組み立てていくのがいいかと思います。
なお、このゲーム、前回プレイしたのは 2003年1月のようでした。ホームページ上にプレイ記録が残っていましたが、実に 20年ぶりのプレイになりました。
その次は、こちらの作品をプレイすることに。自分に割り当てられた動物を、2枚のアイテムカードをヒントに当ててもらうゲームです。回答者側に回ったときにほかのプレイヤーのどうぶつを当てると、当てた側と当てられた側に得点が入ります。
フランスのゲームで似たようなタイプはありますが、イラストがあっさり目にかかれているので、当ててもらう難度が少し高めです。「シミロ」や「ステラ」に近い感触はあります。
その次は、バッティング系のゲームをプレイすることに。冒険者となって、6択の選択肢からほかのプレイヤーにバッティングしないように選択し、報酬の獲得を目指すゲームです。
装備品を装備することで、装備していないプレイヤーより優先度が上がったり、装備必須の場所に入ることができたりとメリットはありますが、基本的に装備には1ターンをかけてショップに入る必要があります。
序盤から、全員バッティングしたりしましたが、装備品を確実に取るのもメリットはあります。2点+装備は手数が節約できるので見た目よりも強いです。
中盤に、1人だけ装備した状態から、独占で入れる場所が合ったので先行し、最後は単独装備でバッティングさせて得点を没収する展開になりました。
7ラウンドと短いゲームなので、軽く読み合いを楽しむタイプのゲームだと思います。4〜5人がいいでしょうか。
その次は、軽めのこちらの作品をプレイしました。前回秋のゲームマーケットが初出ですが、イラストレーターとのコラボで出たので入手しました。
「うすのろ」系のドラフトゲームで、同じ数字のカードを 4枚集めることが目標になります。ドラフトの前に、登場しないカードが一定数出て、その情報の一部を見ることができるのと、プレイヤーのあいだにウラ向きの場があり、ドラフトのバッファになる点が独特だと思います。
数字は 4〜8 がありますが、小さい数字はいくら待ってもそろわない可能性があります。2枚組でオールマイティとなる X をキープするかどうかも悩ましいです。抜けてしまうとそろわないですし。
非常に軽いゲームなので、2本先取くらいでプレイするのもいいでしょうか。
その次は、ゲームマーケット 2023春で初出のトリックテイキングゲームをプレイすることに。人数分のスートと切り札スートがある、マストフォローのトリックテイキングゲームです。固定の切り札のほかに、切り札スートも1つ決まります。
ゲームの特徴は、リード権を奪うことができる点です。親プレイヤーがリードカードを提示し、そこから時計回り順に、欲しいかどうかを確認します。一番最後に欲しいといったプレイヤーがそのカードをリードし、親プレイヤーにカードを1枚渡します。
手札は 6枚、4人でプレイしているのでスートは 4つあり、ボイドスートができやすい構造です。ポイントトリックテイキングですが、得点カードを何枚取ったかで、入る得点が違ってきます。
プレイした感じは、見た目よりもコントロールができ、点差がつきにくい感じでした。0枚 5点が基準で、3枚獲得2スートの 6点や、6枚以上を獲得し1枚1点で 6枚以上を狙うプレイになるでしょうか。スート数の関係を見るに、3人でプレイするのがいいかと思いました。
ここからは 3人でプレイしています。ゲームマーケット前に Kickstarter で届きましたが、当日ブース出展もされていました。
チーム戦のケーキカットのゲームで、おたからを2つに分けて、相手チームにどちらを取るかを選んでもらい、残りを獲得するという流れです。獲得したおたからはセットコレクションとなっており、数字と色の組み合わせで換金できる感じになっています。
2人プレイのときは対戦で、4人プレイは 2人対2人のチーム戦に、3人プレイでは 1人対2人の非対称のチーム戦になっています。おたからはチームメイト間で分配しますが、換金はそれぞれの場でおこないます。2人チームの場合は1人と比べて持てるカードの制限が厳しくなっています。
序盤から、駆け引きに成功してオールマイティのカードを入手したり、マイナスカードを押しつけたりすることができたので、全体的に有利な展開になりました。最後は、どちらを入手しても、最終条件を満たす形にしてゲーム終了となりました。
非対称でもできる工夫はありますが、偶数人数でプレイするのがいいでしょうか。2人で相談して決めるのも、単独戦とは違った楽しさがあるかと思います。
その次は、JRの駅でしか購入できなかった幻の作品のリメイク版です。従来版は未プレイで、発売時期も不明ですが、JR発足後なので 1987年以降かと思います。
タイル配置系のゲームで、自分やほかのプレイヤーの畑に野菜を植えて、同じ種類の野菜を縦横ナナメに3つ以上そろえると収穫し、自分の畑の野菜がそのまま得点になります。マイナス得点の野菜もあり、自分の畑に何かが置かれていれば、ほかのプレイヤーの畑に配置することができます。
必ずほかのプレイヤーの畑を絡めないと収穫できないのが利いており、適度に協調路線を取ることもできますし、マイナス点を押しつけることもできます。特殊カードは最後まで持っていると大きな失点になるので、早めに使った方がよさそうです。
ヘイトコントロールのゲームではあるので、目立ちすぎないことは大事かもしれません。なので、大物を狙うよりも、小さなものをこまごまと得点化した方がよさそうに見えます。もちろん、そこまでコントロールは効かないので、隙があれば得点の高いカードを収穫に回すのも手ではありますが。
コンパクトで手軽にプレイできるゲームなので、リメイクされるのもうなずける作品でした。プレイ人数は 3〜4人がちょうどいいと感じました。
夕食休憩を挟んで、3人でこちらの作品をプレイすることに。
ゲームマーケット 2022春で販売されましたが品切れで入手できず、今回ホヌゲームズから販売されていたものを入手しました。Darilさんの作品で、ロール&ライトのゲームです。
ダイスを振り、出た目に対応した材料を使い、料理を完成させてマスを埋めていくゲームです。親プレイヤーは、自分しか使えないダイスがあるのと、好きなダイスを残して 2回まで振り直しができる権利があります。このあたりの要素はロール&ライトで翌ある感じではあります。
料理数は多いですが、好きなときに使える冷蔵庫の材料もあり、ゲームの収束は思ったよりも早いです。基本ルールの場合は、早めにスキルを1つ獲得し、得意料理を決めてそれを埋めるのが中心になるかと思います。完成ボーナスもあるので、速攻が利きやすい感はありますが、ボーナス得点の能力が入るとその限りではなさそうです。
基本ルールは、比較的手軽なロール&ライトで見通しもそこまで悪くない感じでした。上級ルールは、レシピのロックもあるので、かなり駆け引きが要求されるのではと思います。
その次は、バネストで発売済みのこちらの作品をプレイすることに。日本語版も後日発売されますが、カードに言語依存はないので早期入手しました。
カードを3枚選んで、出せるタイミングでプレイする、読み合いのゲームです。自分以外の全員がパスしたらカードを獲得できるチャンスがありますが、同じ数字でカードを獲得された場合は得点を奪われます。
カードを出しすぎると次のラウンドの選択肢は減ってしまいますが、自分のカードを守ることも必要になるので、そのあたりが悩ましいです。また、勝ち数が多くなるとカードが減ってしまうので、自由が利きにくくなるのもポイントです。
独特のプレイ感が悩ましいゲームです。3人だとダミープレイヤーが入ります。ダミー含めた 3人か、4人がちょうどいい感じだと思いました。
最後に、こちらの作品をプレイしました。4〜20面体のダイスを使った計算ゲームです。
最初に、D100を振り目標の数字を決め、目標の数字をオーバーしないように、できるだけ近づけるのが目的となります。演算子は何回でも使えますが、ダイスは各種1回ずつしか使えません。この制約でうまく近づけることを目指します。
目標の数字により戦略は変わってきますが、ダイスの特長を活かしつつ、詰めるためのダイスをいかに残すかがポイントになります。
ルールを読んだ時点で、目標数の最小値である「1」が出たら、荒れた展開になると思ったのですが、実際にその目が出ました。3人とも「1」にすることに成功しています。極端な例だと最適解が出せそうな気はしますが、全体的に振り幅が大きいので、パーティーゲームよりかと思います。
ゲームマーケットのインディーズらしい、少し荒削りな感じと、演算子で工夫する点が楽しいゲームでした。
というわけで、今回は 13作品をプレイしました。今回は特別な事情はありましたが、購入品のほぼすべてをプレイできたのは珍しいですね。今回は急遽出られなかった方もいらっしゃるので、どこかでリベンジ回があるかもしれません。