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● 初めての方にゲームを勧める ●

 新しい出会いの多い季節になりました。ボードゲームに興味があったり、みんなで何か楽しくゲームをやりたいという機会が多いことでしょう。そこで、今回は「初めての方にゲームを勧める」ことをテーマに書きたいと思います。

 ゲームをプレイする中で最も大変なことは、プレイヤーを集めることです。新しいプレイヤーに対して「面白い」とか「またやりたい」と思ってもらえることが、プレイヤーを増やすうえで最も重要なことだと思います。今回の文章が、プレイヤー集めの参考になれば幸いです。


- ゲームを勧めるときに -

 初めての人にゲームを勧めるときには、お互いにそれなりの心構えが必要だと思います。まず最初に、そのあたりのことを書きたいと思います。


1. いきなり勧めない

 何の心構えもなしにいきなり「面白いゲームがあるけどやりませんか?」といわれても、うまくいきません(私だって、いきなりいわれたら普通は断ります)。あらかじめゲームの話題をして、ある程度の関心を持たせることが必要です。

 ゲームを勧める場合は、それなりの雰囲気をつくることが重要でしょう。プレイしているのを見て面白そうだと思われるのが一番なのですが、そういった場所ってあまりないですからね。このあたりが一番大変な問題だと思います。

 例えばみんなで集まるときに、「こういうゲームを持ってくるけどみんなでやらない?」とかと、前もってゲームをやるモードにしたほうがいいと思います。

 集まってから「こんなゲームを持ってきたんだけど」と持ちかける場合は、それなりのムードと勇気がなければ成功しないと思います(私の場合は後者がなくて、ゲームを出し損ねることが多いです)。


2. プレイヤーの「好み」を聞いておく

 プレイヤーに「面白い」と感じてもらうために注意することは、そのプレイヤーの「好み」を知ることだと思います。私が少人数に対してよく使う手段です。最初のうちは興味のありそうなものをプレイしたほうがとっつきやすいでしょう。

 他の人の好みを推測することは難しいので、あらかじめ聞いておくのが一番だと思います。例えば、

● 過去のゲーム経験
● じっくり考えるゲームが好きか、そうでないほうが好きか
● 適当なプレイ時間

 このあたりを聞いておくのがいいでしょう。ゲームの経歴は、ボードゲームの経歴ならばゲームが選びやすいですが、そうでなくてもどういったタイプが好きかが分かると思います。あとの 2つの質問もゲームを絞り込むのに有効です。

 特に、TCG や TRPG などの経験がある人は、アナログボードゲームに対しても抵抗を持たないことが多いようです。そうでなくても、UNO や 大富豪、ナポレオンにはまったことのある人とかに対しても、興味を持ってくれることがあります(こちらは確実ではないかもしれませんが)。

 ちなみに私の場合は、本当に小さい頃からこの手のゲームに興味があったので、どうやってボードゲームの世界に入っていったのかがよく分かりません(だから、プレイヤー集めが大変だということもかなり昔から実感しているわけです)。


3. データを元にゲームを選ぶ

 あらかじめ聞いた好みと、プレイヤー数、プレイ時間などから実際にプレイするゲームを選びます。これはある程度の経験を要しますが、かなり楽しい作業でもあります。

 このあたりの感覚は、料理に似ているのではないのでしょうか。決められた材料(プレイヤー、時間)で相手の好みにあった料理(ゲーム)を提供して、実際に「おいしい(面白い)」といってもらえたら、うれしいですよね。特にゲームの場合は、プレイヤーが増えるということもあるので喜びもひとしおです。

 ゲームを選ぶ際に重要なことは、プレイヤー数や時間といった要素だけではありません。初めてのプレイヤーに「面白い」楽しんでもらうためには、次のことも重要です。

● ルールが分かりやすい

 なるべくプレイに集中できるようなものがいいでしょう。ルールがよく分からないうちにゲームが終わったのでは決して「楽しい」とはいえませんから。ルールの量もそうですが「例外」が多いのは避けたほうがいいでしょう(特殊カードがあるゲームとかは要注意です)。

 ルールが分かりやすいかどうかは、自分でルール説明をやってみれば分かると思います。新しいプレイヤーを集めたい方は、面倒くさがらずにルールを読みましょう。ルールを読む力がつくと、自分で新しいゲームを発掘したりするときや、ルール説明をするときに役に立ちます。

 プレイヤーが慣れてきてちょっと難しいゲームに挑戦する場合も、プレイアビリティを向上させるために「例外」の部分はチャートを作っておくと、快適に「楽しく」プレイすることができます。快適なプレイのためなら、多少の苦労はしたほうがいいと思います。

 ゲームによっては、上級ルールなどがあるものも多いようです。このあたりのルールを入れるかどうかはメンバーによって決めればいいでしょう。初めての場合は「例外」が増えるものは避けたほうがいいと思いますが。

● プレイしていて実感がわきやすい

 初めのうちは「ゲームをやっている」という実感のわくものがいいでしょう。自分のコマがボード上に置かれたり、手持ちのお金が増えていったりと目的の要素が増えることがはっきりしていたほうがいいでしょう。

 交渉をするゲームはうまくいけば実感が得られるのですが、慣れないと取り残されてしまうことがあります。その系統のゲームをプレイする際には注意しましょう。

 競り系統のゲームはもっと大変です。初心者に「何をやったらいいか分からない」状態にさせるのはあまりいいことではないと思います。特に競りはバランスがシビアなので、ある程度慣れてからのほうが無難です。

● テンポがよい

 特に初めてのプレイヤーには状況の変化を読みとることが困難なので、自分のターンを待っている時間が長く感じられるものです。待ち時間が長ければ当然飽きられてしまいます。

 初めてのプレイヤーに対しては、飽きさせない工夫をする必要があるでしょう。その点で、テンポのよさは重要になってきます。テンポのいいゲームをやっていると、自分でゲームを動かしているという実感もわきやすいのです。

 以上の3点も考慮に入れてゲームを選んでみてはいかがでしょうか。


4. ルール説明

 新しいプレイヤーがゲームへ興味を持つかどうかは、どんなルール説明を受けたかでも変わってくると思います。ルールの説明の仕方について、自分の経験も含めて思ったことを書きたいと思います。

● ルールは読んでおく

 特に初めてのプレイヤーに勧める場合は、ルールをしっかりと読んでおきましょう。これをやったかやらないかで、ルール説明にかかる時間などがだいぶ違います。

● サマリーを作る

 ちょっと複雑なゲームならば、ルールサマリーを自分で作ってみるのも手だと思います。これがあると自分で説明するときにも使えますし、初心者に渡しておけば、分からないときに参照できます。

● ルールを見ながら説明する

 暗記しているほどやりこんだゲームでも、ルールを見ながら説明したほうがミスがなくていいと思います。ゲームを始めてからミスに気づいたのでは遅いのです。これを書いている私も、たまにその手のミスをします。

● 説明に時間をかけすぎない

 プレイヤーはゲームをしたいのであって、ルールを聞きたいわけではありません。説明が長くなりそうな場合は、細部を省略することも必要になるでしょう。もっとも、ルール説明に時間がかかるゲームは、慣れてからのほうがいいのですが。

● コンシューマーの場合

 この部分についてはアナログボードゲームを前提に書いています。コンシューマーの場合は、コンピュータも入れて、少人数で練習プレイをするのが一番手っ取り早いのではないのでしょうか? あるいは、ソフト自体をプレイヤーに貸し出すという手もあります。


5. 実際にプレイしてみる

 実際にプレイするときにも、初めてのプレイヤーに対する考慮は多少必要だと思います。プレイの状況によっては、楽しいゲームがつらいゲームになってしまうこともあります。

● あくまでも自分の勝利を目指す

 初めてのプレイヤーが相手でも勝負は勝負です。ゲームの目的である自分の勝利を目指すことを忘れないでください。初めてのプレイヤーでも、誰かが勝利に向かっていないことが分かるとつまらないと感じます。

● 勝つための手段は選ぶ

 勝利を目指すのはいいのですが、何をしてもいいということではありません。手段はちゃんと選んでください。理不尽なマークや、過激な妨害行為をすると二度とプレイしてもらえなくなりますよ。

● 「コツ」を教える

 実際にプレイしているときでもいいのですが、勝つためのコツみたいなものは、多少は教えてしまってもいいと思います。これはプレイしているという実感につながるからです。

 あと、全員に対して「見えている」重要な情報も、初めてのプレイヤーには教えてしまったほうがいいと思います。これは、プレイに集中させるためにいいと思います。

 このあたりのアドバイスのさじ加減は難しいと思います。あまりいいすぎるとうるさく感じたり、混乱を招いたりするからです。適度に考えさせるくらいが一番です。

● 理由を説明する

 妨害をするときや、交渉を断るときなどは理由を簡単に説明した方がいいと思います。理由をいって納得してもらえれば、相手に悪い感情を持たせませんし、妨害や交渉の手がかりにもなります。


 ゲームを勧める際に気をつけたほうがいいことを書いてみました。実際にやってみれば案外「面白かった」といってものなのですが、相手のことを考えてみても損はないと思います。実際にどんどん引き込んでみてはいかがでしょうか。

 次に、アナログボードゲームについて、私が選んだ(いろいろな意味で)初めての人にお勧めのゲームを紹介します。時間や人数などに合わせてご利用下さい。コンシューマーを中心にプレイされている方には分かりにくいかもしれませんが、あらかじめご了承下さい。

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