トップ > がらくた置き場 > フリートーク

● ゲームの系統分け ●

 今回は、ゲームの系統についてちょっと考えていきたいと思います。物事を説明するときには、他のものにたとえて説明すると分かりやすくなります。ゲームを紹介するときも、こんな感じのゲームというのを押さえておくと、いろいろと説明しやすいのです。

 私の場合、よく「〜系」という言葉を使います。今回は掲示板に書いた言葉を中心に、ゲームのメカニズムを表す「〜系」という言葉に焦点を当ててみようと思います。アナログ系のゲームを対象に、代表的な作品をあげながら紹介していきます。


● 競り系 / ビッド系

 一番登場頻度が多かったのが「競り系」です。「ビッド系」も同様です。私が使う場合は、オークションを行うものをまとめて表現することが多いです。

 一般的な競りから、ターン制を取るもの、一発勝負のもの、競り下げを行うもの、入札するものまで幅広く指します。特に、チップやタイルなどを手に握って同時にオープンするものを「握りあい系」ということがあります。メカニズムとしては入札と同じです。

 代表的なものとして「メディチ」「マジェラン」「モダンアート」などがあげられます。

● 経済系

 お金を支払ったり、収入を得たりしながら進めていくゲームです。最終的にお金を稼ぐことが目的とは限りません。

 私としては、お金による収入と支払い(投資)が両方ともあるゲームで、お金のやりとりがゲームの中心になるものを考えています。このあたりの感じ方は人それぞれかもしれませんが。

 代表的なものとして「モノポリー」「アクワイア」「ビッグディール」などがあげられます。

● ワード系

 言葉を使ったゲームを指します。しりとりのようなものから、文章、物語を作るものまでさまざまです。対象の言語も、日本語だけとは限りません。

 ゲームの性質上、海外のワードゲームを日本で楽しむのにはいろいろな工夫が必要ですが、日常使っている言葉をテーマにしているので、親しみやすいゲームが多く、ギャラリーも楽しめるのが特徴です。

 代表的なものとして、「たほいや」「ワードバスケット」「スクラブル」などがあげられます。

● 記憶系

 記憶力が要求されるゲームです。とはいってもゲームとしての楽しさを加えるために、他の要素が加わっているものが多いです。どちらかといえば、記憶の曖昧さを楽しむゲームなのかもしれません。

 代表的なものとして、「マンマミーア」「リミット」「ビーバーバンテ」などがあげられます。

● 脳力系

 簡単にいえば「頭を使うゲーム」です。計算力から、図形認識能力、語彙力などを要求されるゲームです。プレイヤーによって、好き嫌いの分かれやすいジャンルかもしれません。ワード系や記憶系のゲームは、脳力系のゲームであるものが多いです。

 代表的なものとして、「アルゴ」「セット」「ハイパーロボット」などがあげられます。

● 交渉系

 他のプレイヤーとの交渉で状況を有利に進めていくゲームです。「交渉をする」という機会は普段はなかなかないですから、慣れないうちはちょっと難しいかもしれませんが、慣れてくると楽しいジャンルでもあります。アナログゲームならではというジャンルですね。

 交渉は、ルールによる制限の範囲内で交渉したり、何でもありだったり、自分のターン内に限定されていたり、自由に交渉できたりとさまざまです。さっぱりとしたものから、どろどろとしたものまであるので、好みに合わせてどうぞ。

 代表的なものとしては、「カタン」「ボーナンザ」「モノポリー」などがあります。

● タイル配置系

 タイルを配置することによって盤面(状況)を作るゲームのことを指します。状況の進展がタイルという目に見える形になるので、プレイの実感がわくとともに、ギャラリーの目を引くゲームといえるでしょう。ある程度の広さのテーブルが必要になるのもゲームの特徴ですね。

 タイル配置といっても、大きく分けて 2種類あります。1つは、何もないところからタイルを配置して盤面がどんどん広がっていくタイプのもの、もう 1つはボード上にタイルを配置して、置かれたタイルによって勢力を広げたりするものです。

 代表的なものとしては、前者のタイプだと「カルカソンヌ」「ズーシム」が、後者のタイプだと「チグリス・ユーフラテス」「ドルンター・ドリューバー」などがあります。

● コマ配置系

 コマを置くだけのゲームはいろいろとあるのですが、その中でもコマの数で勢力を決めるものをここでは指します。ドイツゲームでは木製のコマが多く使われているのですが、紙のチップに比べて飛びにくいことなど、木のコマのいい点は多いですね。

 ゲーム的には、計画的にコマを配置する必要があるので、戦略性が要求されるゲームが多いです。盤面をよく見て、他のプレイヤーに簡単にトップを取らせたり、つぶし合いをしたりということがないように気をつける必要があるでしょう。

 代表的なものとしては、「エルグランデ」「王と枢機卿」「ティカル」などがあげられます。

● 戦略系

 私の場合、曖昧な意味で使うことが多いです。計画性をもって、よりよい手を打つタイプのゲームという認識があります。最近プレイしているアナログゲームの場合は、その場その場の状況に応じて、いかにうまく進められるかというのが、重要な気がしますね。

 それなりに難しいゲームに対して使うことが多いです。あと、他のジャンルではなかなか説明できないようなときに使うこともありますね。

 雰囲気で使う場合が多いのですが、「ラ・チッタ」「エウロパ」「プエルトリコ」など今ひとつ分類しにくい、難しめのゲームを指すときに使うことが多いです。

● バースト系

 望む限りチャンスはあるが、一度でも失敗してしまうと水の泡というゲームを指します。現実と欲望が入り交じる、ゲームとしてのおもしろさを体験できるジャンルですね。現実にはリスキーでまず手が出せないことでも、ゲームの中でならできてしまったりするものです。

 引き際を見極めるのはなかなか難しいものですし、性格が出てくるところでもあります。他のプレイヤーの性格をつかんだりするのにもいいゲームといえるでしょう。

 代表的なものとしては、「グリード」「キャントストップ」「フロカティサーカス」などがあります。

● アブストラクト系

 アブストラクト(abstract)とは「抽象的」といった意味で、囲碁や将棋といったボードやコマなどに具体的な背景がないようなゲームのことをいいます。この意味が転じて、囲碁や将棋のように運の要素が全くないゲームを指すのに使います。アナログゲームでは、一般的な用語です。

 実力差がはっきりと出るゲームなので、好き嫌いはかなり分かれるところだと思いますし、敬遠される方も少なくはないと思います。「家族でも楽しめるようなゲーム」という観点からはちょっと離れてしまいますね。

 ここでは「系」という言葉をつけているので、囲碁や将棋に近く運の要素がほとんどないゲームをさして使います。4人くらいでプレイするゲームになると、他のプレイヤーの動きという要素も入るので、いい意味で「読めない」ゲームに仕上がることが多いです。

 私も、アブストラクトは苦手なのですが、アブストラクト「系」のゲームだと好きな作品が多いですね。適度に制御できて、適度に読めないのが心地よいのでしょうか。

 代表的な作品としては、「ブロックス」「砂漠を越えて」「ローゼンケーニッヒ」などがあげられます。

● トリックテイキング系

 トリックテイキング(trick taking)ゲームは、カードゲームの世界では一般的な用語だと思います。

 トランプゲームのジャンルのひとつで、全員がカードを 1枚ずつ出していき、一番強いカードを出したプレイヤーが全員の出したカードを取る(トリックを取る)というゲームです。「スートフォロー」「切り札」など独特な用語がいくつかあるのですが、慣れてしまえば比較的応用の利くジャンルでもあります。

 トランプゲームで代表的なものは「コントラクト・ブリッジ」があります。有名なところでは Windows 付属の「ハート」や日本でよくプレイされている「ナポレオン」が該当します。

 欧米では、トリックテイキングゲームが昔からプレイされており、それを元にしたカードゲームも数多く出ています。トリックテイキングの基本は共通ですが、ゲームごとにいろいろな味付けがされております。

 作品の例としては、「命中」「ボブの帽子」「ハットトリック」などがあります。

● アクション系

 ゲームの中には、実際に手や体を動かすというゲームもあります。これらのゲームをまとめてアクション系と呼んでいます。実際に体を動かしてみると、よりゲームをやったという実感があります。アナログゲームならではの要素のひとつですね。

 アクションといっても、ボードを叩くとか、カードを所定の場所に投げるという軽いものから、ジェスチャーをとるとか、ブロックを崩さないようにするというものまでさまざまです。

 代表的な作品は「ブタとキノコ」「ヴィラ・パレッティ」などがあります。

● リアルタイム系

 行動が、リアルタイムに進行するゲームです。性質上、それなりのアクションを伴ったゲームになります。せわしないゲームから、集中力を要求されるものまでさまざまです。ゲームによっては、制限時間付きで砂時計が用意されているものもあります。このジャンルも好き嫌いの分かれるところでしょう。

 代表的な作品は、「ピット」「ワードバスケット」「イッツマイン」などがあります。

● ブラフ系 / はったり系

 ブラフ(bluff:はったり)をかけて他のプレイヤーをだますゲームです。だます側とだまされる側があるのですが、どちらかといえばだます方に主眼を置いたゲームのことを指すのに使っています。

 どうだますかは、ゲームによって違うのですが、ゲームを有利に進めるためにはったりをかけるものから、どこかではったりを入れなければいけないものまであります。このジャンルのゲームは、プレイヤーの性格がかなり出るゲームです。

 代表的な作品としては「ブラフ」「ほら吹き男爵」「チャオチャオ」などがあります。

● 読みあい系

 他のプレイヤーの性格や行動を読んで、自分の行動を決めるゲームです。ブラフ系とは表裏一体のものが多いですが、こちらはブラフも含めた行動を予測する方に重点が置かれています。

 読みあいのゲームは、簡単なものから難しいものまでさまざまですが、気の知れた仲間とやるとより楽しめるジャンルだと思います。

 代表的な作品としては「はげたかのえじき」「操り人形」「ババンク」などがあります。


 ゲームといってもさまざまな種類があります。ジャンルでゲームを選ぶ場合も多いでしょう。自分で選ぶときや、ゲームをおすすめするときにちょっと立ち止まってみてはいかがでしょうか。


トップ > がらくた置き場 > フリートーク