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● Melting Pot ●

Designed by Hammer (2002)

ジャンル: ライブゲーム
時間: 30分
人数: 6人〜15人程度 (進行役が 1人必要)
難度: 3 (ふつう)

 第2回アナログゲームオフでプレイされた、多人数参加用の企画ゲームです。多人数戦ならではの「場の空気を読む」ことが要求されるゲームです。状況を判断することや、多少の駆け引きもあるでしょう。
 私の作るゲームにしては、珍しく漠然とした背景があります。プレイヤーは 1つの国の主となり、全プレイヤーが連合して大きな敵に立ち向かいます。多くの兵力を投入すれば、それだけ国力は弱くなってしまいますが、貢献した国には大きな名誉が与えられます。
 逆に、自分の国のことを考えて、兵力を出し惜しみすることもできますが、万が一敗北したときには、他の国から大きな批判を受けることは間違いありません。


● 用具

筆記用具と紙 (プレイヤー全員に行き渡るようにしてください)
記録用紙
(集計用に電卓があると便利かもしれません)

● ゲームの進行

 各プレイヤーは 100の兵力を持っています。これを、ラウンドごとにどのくらい投入するかを決めるだけです。

● ラウンドの流れ

 このゲームは 3ラウンドに分かれています。各ラウンドは次の 1〜5 の順に進行します。

1. 敵の強さの決定

 ゲームを始める前に、進行役は敵の兵力をあらかじめ決めておきます。1ラウンド目の開始時に、3ラウンド分の兵力を発表します。敵の兵力は、

[敵の兵力]=[プレイヤー数]×[強さ]

とします。指針としては、1ラウンド目は 10〜20、2ラウンド目は 20〜30、3ラウンド目は 40〜60 くらいでしょうか。3ラウンド目の開始時に、敵の兵力がプレイヤー側の合計兵力の 90% を越えてしまった場合は、90% 以下になるように調整します。

2. 投入数の決定

 各プレイヤーは、敵の兵力を参考にして自分の兵力をいくつ投入するかを決めます。投入数は 0 から持っている兵力数までの整数です。投入数を決める際は、他のプレイヤーと一切相談してはいけません。投入数は、ゲーム終了まで秘密事項になります。
 プレイヤーは、いくつ兵力を投入したかと、残りの兵力を記録しておいてください。記録しておかないと、あとのラウンドで不利なことがあります。

3. 投票

 全員が投入数を決め終わったら、各プレイヤーは進行役に投入数を書いた紙を渡します。

4. 開票

 進行役は、誰がどのくらい投票したかを記録します。このとき、無効票(白票)は 0 、残り兵力を超える値を書いた場合は全兵力を投入したものとして扱います。
 戦闘の結果は、[プレイヤー側の兵力]の合計が[敵の兵力]以上ならばプレイヤー側の勝利になります。同数の場合は、プレイヤー側の勝ちです。
 開票は、各プレイヤーの順位を公表したあとで、合計投入数を公開します。そのあとで、平均値に一番近い人を発表します。各プレイヤーの投入数は一切発表されません。(ルールが変わりました。)
 プレイヤーは開票結果をいつでも参照することができます。進行役は、順位と得点を紙に書いて公表するといいでしょう。

[オプション(旧ルール)]

 開票は、投入数の少ない方から順に、投入数のみを公表します。誰がどのくらい投票したかを公開してはいけません。全員の投入数を言い終わった時点で、合計の投入数と結果を公表します。

5. 得点計算

 戦闘結果によって得点の入り方が違います。

・プレイヤー側の勝利

 投入した兵力の数を見て、6〜8人プレイの時は、上位 2名、9〜12人プレイの時は上位 3名、13〜15人プレイの時は上位 4名のプレイヤーに、このラウンドの[強さ]の 2倍の得点が入ります。
 また、投入兵力の平均値に一番近い兵力を投入したプレイヤーに、[強さ]の分だけ得点が入ります。それ以外のプレイヤーには、何もありません。たとえ 0 を投入したとしてもペナルティはないのです。

・プレイヤー側の敗北

 投入した兵力の数を見て、6〜8人プレイの時は、上位 2名、9〜12人プレイの時は上位 3名、13〜15人プレイの時は上位 4名のプレイヤーに、このラウンドの[強さ]の分だけ得点が入ります。
 投入した兵力の数が、6〜8人プレイの時は、下位 2名、9〜12人プレイの時は下位 3名、13〜15人プレイの時は下位 4名のプレイヤーに、このラウンドの[強さ]の 2倍の減点があります。
 また、投入兵力の平均値に一番近い兵力を投入したプレイヤーに、[強さ]の分だけ得点が入ります。このボーナスをもらったプレイヤーと、それ以上の順位のプレイヤーが減点を受けていた場合は、その減点は 0 になります
 順位を決める際に同点が出た場合は、得点や失点を人数で頭割りします。端数は切り捨てです。

● ゲームの終了

 3ラウンド終了時点の得点に、残った兵力を足したものが最終的な得点になります。得点を最も多く稼いだプレイヤーの勝利となります。


● 進行例

例1:

 1ラウンド目、10人プレイで敵の強さは 15 ありました。このときの敵の兵力は 10 × 15 = 150 となり、全員で 150以上を投入することが目的になります。
 開票の結果、低い方から順に 2, 4, 5, 12, 18, 19, 21, 21, 25, 30 でした。合計兵力は 157 で、プレイヤー側の勝利です。
 この場合、10人プレイなので上位 3名に得点が入ります。30 と 25 を投入したプレイヤーにはそれぞれ 30点ずつ、3位タイになった 21 を投入した 2人には 15点が入ります。また、このラウンドの平均は 15.7 なので、一番近い 18 を投入したプレイヤーに 15点が入ります。

例2:

 例1 の次のラウンド、敵の強さは 25 です。敵の兵力 250 を越えるのが目的になります。
 開票の結果、低い方から順に 6, 6, 9, 10, 17, 20, 25, 27, 30, 45 でした。合計兵力は 195 で、プレイヤー側の敗北になります。
 この場合は、まず上位 3名に得点が入ります。45, 30, 27 を投入したプレイヤーに 25点ずつ入ります。また、このラウンドの平均は 19.5 なので、20を投入したプレイヤーに 25点が入ります。
 敗北したのでペナルティーもあります。下位3名、6 を投入した 2人と 9を投入したプレイヤーにはそれぞれ -50点のペナルティーがあります。

例3:

 例2 の次のラウンド、敵の強さは 45 です。敵の兵力 450 を越えるのが目的になります。
 開票の結果、低い方から順に 0, 30, 43, 48, 49, 50, 50, 50, 51, 53 でした。合計兵力は 424 で、プレイヤー側の敗北になります。
 まず、上位 3名に得点が入ります。53, 51 を投入したプレイヤーに 45点ずつ入り、上位 3位タイの 50を投入した 3人には 15点ずつ入ります。また、このラウンドの平均は 42.4 なので、43を投入したプレイヤーに 45点が入ります。
 ペナルティーの対象は下位 3名の 0, 30, 43 ですが、43を投票したプレイヤーは平均値のボーナスを取っているので、減点を受けません。0 と 30 を投入した 2人に -90点ずつのペナルティーがあります。

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