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● ゲームマーケット2012春 ●

 2012年5月13日、ゲームマーケット2012春が開催されました。今回が年2回の体制に入って2年目になります。いつも通り、制作段階と当日のレポートをお送りします。


- 準備編 -

 春のゲームマーケットですが、作品はだいぶ前から決めていました。年2回体制に入ってからは負担のかからないような作り方をということで。

●シティー ビジョン

 秋のゲームマーケットでテストプレイをしましたが、そこからまた調整が入りました。12月にバランス調整をしたものを1月に元に戻して 2月いっぱい様子を見てという感じになりました。バランス調整に一番苦労した作品ではないかと思っています。

 まちづくりファミリーということで、個数は余裕を持って100個作るつもりで制作しています。ものを確定させたら個数もだいたい決まるようなそんな感じです。数年かけて徐々に在庫を減らしていくという感じになります。春のゲームマーケットということもありますね。

●TRAINS 東北マップ

 構想は、TRAINSの企画に入ってからなのですが、バランス調整をした上で、春のゲームマーケットでTRAINS本体と同時発売を狙おうと考えていました。なので、秋のゲームマーケット終了後から実際にテスト版のデータをいただいて、1セット作り込んで、マップの微調整なども行っています。バランス調整はこちらの方がかなり楽でした。

 シティー ビジョンのボックスのところで、PDF印刷のテストをして、こちらで本番という作り方をしています。インクジェットと違って、プリントアウトの時の手間がかかりませんし、コストもそこまで高くならないということが分かったので、ラミネートがけに時間がかかるのは難点ですが。


- 製作期間 -

●2011年9月

 2011年9月4日の横浜ゲーム会が、私が参加した TRAINSの初プレイのようです。そして翌週の 9月11日に、「シティー ビジョン」の初お披露目をしています。だいたい春向けの作品は秋のゲームマーケットで公開テストプレイをするので、それを考えるといつもより遅い気もしますが、秋の作品が 7月から始動だったというのもあります。

●2011年10月〜11月

 この期間は、基本的に秋のゲームマーケットの作業期間なのでテストプレイの作業求めています。TRAINSは何回かプレイしていたかもしれませんが。

●2011年12月

 ゲームマーケットが終了してしばらくは別のことをしていたのですが、年末にかけて時間を取っていろいろとプレイしていました。おそらく12月24日が「TRAINS東北マップ」の初お披露目ですね。シティービジョンもこのあたりからテスト再開です。

●2012年1月

 今回の山場は実はここだったかもしれません。「シティービジョン」のバランス調整がかなり難航していた時期だったりします。時間的にはそれなりに取れていたのですが、毎回プレイしてもどうもぱっとしない状態が続くようなそんな感じでした。おそらく過去の作品の中で一番調整に苦労した時期ですね。

 「TRAINS東北マップ」もテストプレイをしていましたが、こちらはあっさりと進んだような覚えはあります。自分の作品ではないので、純粋にゲームを楽しむということもやりやすいですね。

●2012年2月

 ようやく出口が見え始め、制作作業まえの盛り込むの期間に、短縮ルールは1月末から2月頭のタイミングで作りました。ちなみにTRAINSの調整は2月末くらいまでかかっていた覚えがあります。そちらの作業にも参加していました。

●2012年3月

 今年は5月中旬の開催なので、3月〜4月を作業期間にしました。版下を早めに作っていたこともあり、「シティービジョン」のカード注文はスムーズに進みました。作業量はそれほど詰め込まなかったものの、3月のうちにいろいろとヘルプをお願いして進められたのも大きかったようです。

 今回は、実績のある作業がほとんどだったので、制作期間はそこまで大変だったという感じにはならなかったりとか。といっても「シティー ビジョン」に限っての話ですが。

 「シティービジョン」のゴールが見え始めたら、「TRAINS 東北マップ」の作業に入ることに。マップのPDF作成はかなり時間がかかったりとか。このあたりまでが 3月の作業です。

●2012年4月

 「シティービジョン」は4月2週目に作業を完全完了させ、「TRAINS東北マップ」はラミネートがけが今回も時間をかけてやりました。実績のある作業ですが、時間が短縮できないのと縁を落とす作業が結構な大仕事になるのです。

 連休はお休みにしたいというのと、その次の週がゲームマーケットなので、連休前の土日で作業を終わらせたかったのですが、無事に1日余裕を持って終わらせることができました。

 今シーズンの作業日数は 13日。昨シーズンよりも少し短期間でした。「シティービジョン」の作業完了が11日目で、その間に TRAINSの作業もそれなりにこなしていた事を考えるとスムーズにいった方でしょうか。可能な限り1作品に絞り込んだ方がよさそうではあります。

 今年の特筆事項は、平日作業がほぼ0だったことですね。お休みの日の作業も 0.75日分で、午後遅い時間から出かけていたりと負担はそこまで大きくなかったです。


- 当日の様子 -

●前夜祭

 前回から前夜祭の前惨敗の時間を取っていたのですが、今回は参加者が少なく、次回以降はどうしようかと思ったりとか。前日家にいるのも落ち着かないところではありますね。作戦会議はいつも通りで搬入はいつもより少し楽でした。

●当日

 8:45 に到着してしまったのと、荷物が若干多かったので、荷下ろし後少し待ち時間が発生しました。今回は入場の作戦をすっかりミスしてしまったため、ここが改善事項になりますね。1回でハンドキャリーできないほどの荷物になってしまったのはあります。人員とのバランス次第で、宅配便を使った方がいいのかもしれません。

 9:30 くらいには、搬入が一段落し、セッティングを。時間的には 10分くらい余裕を持って完了できました。

 10:00スタートで、出だしはやはりそれほどでもなかったのですが、人の下図は去年の秋より明らかに多いです。ここのところ個数を多く作っていたので、それほど急がなくなったというのはあるかもしれません。

 買い出し班が戻って来てから、順番で買い出しをという感じにしようとしたのですが、いろいろとあって、タイミングがかなり崩れてしまいました。自分の買い出しは 11:00 くらいからできていましたが、急いで回った感じになりましたし、すでに売り切れというものもあったりしました。

 昼休みはタイミングがずれて 12:30 くらいから、13:20 には戻って来ました。4Fも急ぎ気味に回ったので階の餓死が発生していたのではと思っています。

 そして、13:20 くらいに戻ってから、体験ブースに回って欲しいという要望があったので「シティービジョン」をプレイすることに。3回説明をして気がついたら 15:40 くらいになっていました。この時間はまるまる体験スペースにいたので、ブースがどうなっているかが全く分かりません。

 ちなみに体験スペースですが、普段よりも得点チップの出方が遅い展開になり、結果として「シティーホール」が猛威をふるっていました。「シティーホール」自体は1ステップ置かないと買えない建物ではあるのですが。説明の都合で「ランドマーク」の固定3点が印象に残らなかったというのもあるかもしれません。こういうのが見えてくるのが体験卓のいいところですね。

 時間帯的に、体験スペースは終了で、16:00 くらいまで待ってから撤収作業の準備を。今回はいろいろな意味で難航するかと思われたのですが、精算自体と大まかな撤収作業は時間内に終了しました。

 17:00 閉場後は撤収作業に。いろいろな兼ね合いで、大量の荷物を撤収する必要があり、17:45 くらいまでかかりました。今回は搬出車はドライバーのみで、電車で帰宅しています。

 今回「シティービジョン」はまだ 50個近く在庫があります。「TRAINS 東北マップ」もギリギリまでなくなるかと思ったら、思ったよりも余裕がありそうです。材料のストックはありますが、この調子だと秋は増産なしの方向になります。


- ひとり反省会 -

 というわけで、恒例のひとり反省会です。

 今回は、生産段階はほぼ新しいことをしていません。ボックスパッケージの印刷をフライヤー印刷にして、それと同じ方法でボードも作成したというくらいですね。手法としては知っていたのですが、自分のところで取り入れたのは初めてでした。ボックス、ボードの作り方としては十分に行けるとは思っています。

 生産数の話をすると、今回は迷わずに 100個としました。まちづくりファミリーは、在庫をある程度もってじっくりとという方針にしているのもありますし、「TRAINS東北マップ」は本家の生産数と材料を持っていること自体は負担にならないというのもあります。

 前夜祭ですが、以前はしばらく1つのブースで回していたこともあり、搬入出や当日の運営なども詰めていたのですが、前回と今回は1ブースに閉じていないので、前夜祭での作戦会議はブース運営の話をほとんどしていません。今回はいろいろと当日運営で気になる点が出てきたので、次回はメールなどでそのあたりを詰めようと思っています。

 当日運営ですが、今回搬入でミスをしました。これも体制変更後、一気に搬入という方法をとらなくしたのと、駐車場が使えない関係で、人員がいる場所ですね。人員を確保できなければ、ハンドキャリーか宅配便を、という流れにしないといけないかもしれません。

 当日運営ですが、「TRAINS」と「拡張マップ」の話はほぼ想定内でした。合体サークルとしていない都合上の話もあるのですが、不在の時間帯にちょっとした混乱があったと聞いています。本体と拡張マップが別の場所で出るというのは、普通は起こらないことではあるのですが。委託先の集計の手間を増やしてしまうのですが、購入される方からは委託の方がいいのでしょうか。

 買い出しと昼休みですが、今回は失敗気味です。10:40 くらいから交代で買い出しをと思っていましたし、会場の混雑から 11:00 からの体験ブースの開始を 13:00 に延長させていたのですが、11:20 くらいに 1人目の昼食休憩と、体験スペースのオープンが思いっきり重なってしまい、結果として 12:20 くらいまで誰も抜けられない状態になってしまいました。

 いろいろな意味でブースの運営に影響が出るので自分の昼食休憩は取りましたが、買い物が急ぎ足になったりしました。

 あとは、午後からの体験ブースですが、気づいたら 15:40 が一番の問題と思っています。これは、1ゲーム説明をしたら、他のメンバーに交代するべきですね。ブース間の交流の時間となる午後の時間にほぼブースにいなかったことになるので。あと、体験スペースの効果が全くフィードバックされないのはブースを運営する上では大問題です。

 ただ、体験ブースという意味での回し方は、前回や前々回よりもうまくいった感はあります。楽しんでいただけていればよいのですが。

 精算は、あの時間であの状態から時間内に収まったので、よかったとは思います。撤収は、あれだけの荷物をあれだけの時間でさばけたのであまりコメントはありません。

 今回は、ゲームマーケット向けの提言もちょっと書きます。

 9:00 のサークル入場ですが、サークル受付で行列ができたという事態が発生しています。ゲームマーケットは扱う物の関係上荷物も大きくなりますし、セッティング時間も別イベントと比べて短いので、ここは是非とも改善して欲しいです。というより過去 10回近く参加していますが、受付で待たされたことはなかったのですが。

 スペースどりの関係でしょうが、今回バックヤードが狭く感じました。後ろに箱を置くとブース内からブース外に人が出られない状態になっています。体験スペース付きの小型ブースは4サークルぶんで1つの島になっていましたが、島中から外にかなり出にくい状況になっていました。自分のところは搬入物、購入物併せて何かと荷物が多いサークルだとは思っていますが。

 今回思ったところはそのくらいでしょうか。以降は自分の思うところを少々。

 生産数の話をしましたが、ここ最近の実績から理想的な生産数は 50〜60個程度という現状はあります。今のところは売り切れで残念な思いをさせるよりも、在庫を持つリスクを取って、行き渡る範囲で行き渡らせたいという思いがあるからと、カード印刷の都合で 100個くらいにしないと、単価が跳ね上がることからそのようにしています。

 本であれば、それなりの種類数を在庫で持っていても大丈夫ですが、ゲームは種類が多すぎると説明する方も探す方も大変ではあるので、どこかで見切りをつける(discontinueする)必要が出てきています。今のところ、おおよそ 2年分 6種類くらいまでと思っています。コストと在庫と値段設定とが絡むので、リアルな経済ゲームになるのです。

 私は、難度的な意味でゲームに「対象年齢をつける」というのは好きではありません(表現上ゾーニングが必要なものに年齢指定をつけることには賛成です)。自分も対象年齢のころもゲームが大好きだったというのもあり、難易度的な対象年齢によらず、無理のない範囲で自由に遊んでもらいたいという思いがあるからです。

 ゲームマーケットは、ゲームを手にとってもらうになりますが、ブースの動向を見るのも、買い物をするのも、交流をするのも楽しみ方の一つと思っています。今回、ブース運営で時間を取りすぎた感もあるので、そのあたりもできるように余裕を持ったスケジュールで Hammer Works は運営していきたいと思っています。

 体験ブースの扱いは、TGF とは違うのでまだ扱い切れていません。体験ブース自体は取る方向で考えていますが、「混雑する時間帯は避ける」、「昼休みをとる」、「ブースいる時間を作る」の 3点は徹底してきたいと思っています。メンバーや参加者には不便な思いをさせてしまうかもしれないのですが。

 これを書いている現時点で、もうすでに秋向けの計画が進んでいます。Hammer Worksはあくまでも個人の同人ゲームサークルなので、範疇を超えない程度に「作りたいときに、作りたい物を、作れるぶんだけ」という方針で行きたいと思っています。


 というわけで、ゲームマーケットのスタッフの皆様、ブースや体験テーブルに足を運んでくださった皆様、協力してくれたメンバーの皆様に感謝です。秋はすでに構想が動き出しているので何らかの形で参加したいと思っています。


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