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仲間とともに「まちづくり」をしよう
TOSS熊本 ・ 東田 昌樹
後藤哲也氏、二宮尊徳、遠藤現夢、宮脇昭氏の4名は共通して、「木を植えること」をシステムとして取り入れ、まわりを巻き込み、「まちづくり(村おこし)」を進めていった。それは次の世代に続くまちづくりであった。これらの事実をきっかけに、「まちづくりを推進していきたい」という意欲を高める授業である。 授業サイトが必要な方は、東田までお問い合わせください。 「所属」「お名前」「どのような授業で使うのか」をお書きください。また、授業終了後、感想をお聞かせください。 |
1 後藤哲也氏のまちづくり
発問1 ここはどこでしょう。 |
「熊本県黒川温泉」の写真を見せる。
説明1 熊本県黒川温泉です。年間100万人もの観光客が訪れます。 この温泉の仕掛け人が後藤哲也氏です。 |
説明2 後藤氏は露天風呂のまわりに木を植え続けました。しかし、まわりの人たちは反対しました。 「木を植えて何になると思っているのか」「変わりもんだ」と陰口が聞かれました。 |
発問2 3年後、変化が起こりました。どんな変化が起こったと思いますか。 |
説明3 お客さんの「わあ、すごい!」という声です。お客さんは木を見て、素直に感動したのです。 後藤氏はまず温泉組合の若者を巻きこんで木を植え続けました。 今では、日程を決めて旅館組合の共同作業で木を植え続けています。 |
指示1 自分たちのまちを自分たちでつくることを「まちづくり」と言います。 |
2 二宮尊徳の村おこし
発問3 江戸時代の終わり頃です。 1人の少年が子守をしてもらったお金を全部使って、松の苗を200本買いました。 この200本の松を、全部川のまわりに植えました。この少年は誰でしょう。 |
二宮尊徳(二宮金次郎)である。
発問4 何のために川のまわりに松を植えたと思いますか。 |
説明4 洪水を防ぐためです。尊徳が13才の時でした。 |
発問5 尊徳は大人になり、村を再建します。いくつの村を再建したと思いますか。 |
600の村である。
発問6 尊徳は1人で600の村を再建したのではありません。 どのようにして600もの村を再建したと思いますか。 |
説明7 尊徳だけでなく、弟子たちも尊徳が村おこしをした方法で、村を再建したのです。 尊徳の村おこしの方法を「報徳仕法」と言います。 弟子たちが「報徳仕法」で村おこしをしていったのです。 |
説明5 「報徳仕法」に、「芋こじ」というのがあります。 芋を洗うことです。「芋を洗うようにお互いにすれ合って、汚れが落ちて、きれいになる」というたとえです。 「芋こじ」とは何を表していると思いますか。 |
「会議(ミーティング)」のことである。
説明6 日本建築学会から出された「まちづくり」の10原則というのがあります。 言葉が難しいので簡単にします。 @弱い立ち場の人のことを考えよう。 A地域を大切にしよう。 B住民の考えを生かそう。 Cそのまちに合うことをしよう。 D様々な人たちと力を合わせよう Eずっと続いていくことをしよう。 F様々な取り組みを関連させよう。 G住民1人1人が考えよう。 H環境を大切にしよう。 I地球全体も地域も考えよう。 その中でも、「D様々な人たちと力を合わせよう」に注目します。 |
3 遠藤現夢のまちづくり
発問7 岩手県に裏磐梯というところがあります。 100年ほど前、ここで火山の噴火が起こりました。木が生えなくなりました。 この地に住んでいた遠藤現夢は木を植え続けました。 1人で何本の木を植えたと思いますか。 |
10万本である。
説明7 遠藤の行動に感動して、まわりの人たちも一緒に木を植え始めました。 今では森となり、人が集まる観光地になっています。 |
説明8 遠藤現夢の言葉です。 ■ おれや、お前の時代は役立たない。子孫や国家のために役立つ時がくる。■ 未来を夢みてまわりの人とともにまちづくりをしたのです。 |
4 宮脇昭氏のまちづくり
発問8 日本中に、木を植える運動を広めている宮脇昭氏です。 宮脇氏はこれまで何本の木を植えてきたと思いますか。 |
4000万本である。
説明9 1人でやったのではありません。まわりの人々と共にやってきたことです。 その土地に合ったもともとあるべき木を「潜在自然植生」と言います。 「潜在自然植生」の大切さを、宮脇氏はまわりの人々に訴えています。 |
5 まとめ
発問9 後藤哲也氏、二宮尊徳、遠藤現夢、宮脇昭氏に共通して言えることがあります。 1つは「木を植えたこと」です。もう1つは何ですか。 |
「まわりの人と協力したこと」「まわりの人と話し合ったこと」「まわりの人を巻き込んだこと」などである。
説明10 自分たちのまちで、まわりの人とともにまちづくりをしていきましょう。 |
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