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[総合的な学習・福祉ボランティア][6年][手話を学ぶきっかけづくりの授業]
「手話を学ぶきっかけづくり」の発問・指示][もっと手話を学ぼう][障害者を理解する授業の記録

手話を学ぶきっかけづくりの授業記録(対象学年 3年生以上)

 私が担任した6年生のクラスでの授業記録である。
 3年生以上のクラスで、「総合的な学習の時間」に授業をしていただきたい。


 授業の導入で、漫画「遥かなる甲子園第3巻 ・山本おさむ(双葉社)」の一部を使った。

 聾学校の男子生徒が、女子生徒に落し物を届ける。
 女子生徒「ありがとう。わざわざ届けてくれて・・・・。」
 男子生徒「よかった・・・やっぱり君は手話が判るんだね。僕・・・手話で話すよ。」
 女子生徒「判るわ。少しは。私は使わないけど。」
 女子生徒「あなたたちはなぜ手話を使うの?」
 男子生徒「だって・・・これは僕たちの言葉だ。」
 女子生徒「少し前までは日本の聾学校では手話をかたく禁じられてたのよ。なぜだかわかる?」 

 子どもたちは、漫画となるととびつく。指示をしなくても読み出す。 
 教師がセリフを読む。 「聾学校」 について説明してから問う。

 漫画の通り手話が禁止されていた聾学校がありました。なぜでしょう。

 プリントに書かせた後、すべての意見を出させる。
 ・ 国で決められたから。
 ・ 決まりだから。
 ・ 耳が聞こえる人に通じないから。
 ・ 手話は難しいから。
 発表後、続きの漫画を配る。

 女子生徒「手話は健聴者には通じないからよ。あなただって小学校の頃は口話の訓練を受けたでしょ?」
       「どうして声を出してしゃべらなくなったの?」 
       「手話の方が便利だからよ。たしかに聾者同士で話す場合は手話が便利だわ。」
       「でも健聴者と話す時はどうするの?筆談だけ?それともお母さんの通訳?」

 教師がセリフを読む。「健聴者」「口話」「筆談」について説明して、問う。

 この漫画にあるように「健聴者に通じないから手話を使わない」ということでいいのでしょうか。

 子どもたちから、「私たち
も手話を知っていればいい。」という意見が出る。
 「そう思いますか。」
 全員に問いかける。全員が相槌を打ったところで、下の指文字表を配る。
 
 そして、「私の名前は○○○○と言います。よろしくお願いします。」という自己紹介の手話を教える。

 10分間、練習の時間を与えた。その後、自己紹介の手話を一人ずつ発表させる。子どもたちは喜んで取り組んでいた。

 この後、クラスに手話ブームが到来。
 学級文庫に置いていた手話の本が大人気で、本を見て貪欲に手話を覚えようという子どもたちの姿が見られた。

文責  東田 昌樹

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