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「放射線による害虫駆除」の授業2

TOSS熊本 ・ 東田 昌樹

「放射線による害虫駆除」の取り組みを学習する授業です。観光立国教育につなげています。
授業サイトが必要な方は、東田までお問い合わせください。

「所属」「お名前」「どのような授業で使うのか」をお書きください。また、授業終了後、感想をお聞かせください。

 発問1 沖縄産の「ゴーヤ」です。食べたことがある人?

 発問2 今から14年前、沖縄産のゴーヤは、県外への持ち出し禁止でした。なぜ、持ち出し禁止だったと思いますか。

 説明1 「ウリミバエ」という害虫が沖縄にいたからです。「ウリミバエ」は、などのゴーヤなどのウリ科の植物に卵を産みます。
      幼虫は果実を食い荒らします。
もともと日本にいたわけではなく、東南アジアから進入してきました。
      このウリミバエの本土への進入を防ぐために、沖縄県からにがうりを持ち出すことができなかったのです。
      沖縄の農業は大きな打撃を受けました。

 発問3 みなさんだったら、どのようにしてウリミバエをやっつけますか。

 説明2 1993年に沖縄全土からウリミバエを絶滅させることに成功しました。
      ウリミバエに放射線を当てることで、子どもがつくれないようにするのです。 

      その様子をVTRで見てみましょう。

 発問4 100万匹のウリミバエがいたとします。みなさんだったら、放射線を使ってどのようにして絶滅させますか。

 説明3 100万匹のウリミバエを卵から飼育するのです。
      成虫になるまで育てます。成虫になってから、放射線を当てます。子どもがつくれない体にします。

      それから、野外に放すのです。放射線を当てたウリミバエと交尾した野生のウリミバエの間には、子どもは産まれません。
      次の世代では、100万匹から50万匹へ、約半数に減ることになります。

 発問5 ウリミバエが50万匹に減りました。
      また、更に放射線を当てたウリミバエ100万匹を放すと、次の世代ではどれぐらい減ると思いますか。

 説明4 16万匹に減ります。次が2万匹。その次が500匹。
      1週間に1回100万匹を解き放って行った結果、八重山諸島では、1年半で完全に絶滅しました。

 説明5 沖縄全体で、この作戦に費やした年月は20年、かかった費用は170億円。
      放射線を当てたウリミバエの数は、のべ530億匹となりました。

 説明6 この作戦がうまくいった理由が3つあります。
      その1 生息地域が
固まっていた。

 発問6 その2 ウリミバエ以外の□□系をこわさない。
      □□に漢字二字が入ります。

「生態系を破壊しない」

 説明7 農薬をまいて害虫をやっつけるのではないので、他の生態系を破壊することがないのです。

 発問7 その2 ウリミバエの□虫が害を及ぼさない。
      □に漢字が入ります。

「成虫が害を及ぼさない」

 説明8 成虫が害を及ぼすならば、一時的とは言え、100万匹の成虫を解き放つのです。
      その害が倍になります。

 説明9 沖縄には米軍基地があります。米軍基地では、ウリミバエを解き放つことは「クレージーだ」という声が聞かれました。
      「生態系が破壊されない」「成虫が害を及ぼさない」と説得したのです。

 説明10 ここは、沖縄の「ゴーヤパーク」です。
      「ゴーヤパーク」のお土産で有名なのが「ゴーヤ茶」です。
      職人が4回も乾燥をくり返して、「ゴーヤ茶」を作ります。沖縄に行ったら、ぜひ飲んでみてください。

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