銀泉台から赤岳、緑岳そして高原沼
〜大雪の紅葉は東と西では違うのだろうか?〜

2008年9月22日 同行者: 札幌山びこ山友会
 愛山溪温泉に降りた僕らは層雲峡の屋根つきパークの下でテントをはった。同じことを考えるパーティはやはりいるもんだ。すでに数張りのテントが設営されている。
 その駐車場のなかにワンコが走っていた。ん?そのワンちゃんを呼ぶ名前を聞いて記憶を探る。あぁ、これはあのホームページの主役にもなっているワンちゃんだ。
 それは、「山の手帖」という美しい散文詩にあふれたホームページに登場するワンちゃんなのだ。そして、そのワンちゃんを呼んでいるのは美しい奥様なのだった。

 そのパーティは10人近くいただろうか。「山の手帖」の「管理人」でうることのご主人は黒岳の石室にいるそうだ。・・・ちなみに、今は「山の手帖」という名前は変わっていてブログ風の装いをしている。が、この若き山歩きの達人の夫婦は変わらず豊かな感性で山の記録を綴っていて魅力溢れるものとなっている。

 O会長は明日朝早く大雪湖から出発するバスに乗り、銀泉台から赤岳に足を伸ばし、あわよくば白雲岳、そして緑岳を経由して大雪高原温泉に降りるルートとしょうと提案した。
 しかし、結局はぼくの右膝の故障が完治しておらず、白雲岳はパスすることになる。お二人には申し訳ないことをしたと思う。

 ところで、次からの写真。銀泉台からの写真なのだがけっこう赤く色づいている。しかし、実際は違うのだ。もっと、くすんだ冴えない赤なのだ。コンパクトデジカメは実際の色をかなり誇張してしまう。大衆受けを狙ったメーカーの仕業なのだ。僕のデジカメはオリンパスなのだが、これもけっこう色使いがうまくて、実際とかなり違ってだまされることが多い。その点、ニコンなどは自然の色に近いのだけれど、写し手が上手でないと、つまらない写真になってしまう。
 そういう意味では僕はオリンパスに救われているのかもしれない。


 赤岳に向かうみち。なんかイマイチだね。


 これも表現がオーバーだ。それなら、何故写真を載せるのか?ということになるのだが・・・。
実際はこんなにきれいな紅葉ではなかったからして・・・。


 わがパーティのお二人。とにかく、歩くのが速いので、このときはついていくのが精一杯だった。しかし、僕は右膝とともに歩まん!などと訳のわからんことをつぶやきながら、マイペースを貫いてしまった。というか、そのようにしか、歩けなかったのだ。


 いよいよ、赤岳が近づいてくる。


 この写真は、緑岳から高原温泉に向かって降りる最中のもの。


 次の二枚から高原沼の雰囲気がわかるだろうか?遠くにトムラウシが鎮座し大雪の秋は冬への扉をあけつつあるのだ。




 来年の今頃は何処を歩いているのだろうか?トムラウシからの呼び声は聞こえない。もっともっと沈黙のなかに響きわたるかすかなつぶやきを耳にするちからが必要なのかもしれない。しかしそれは得ようとして得るものではない。ただ、ひたむきに道を求め、大いなる存在の波動に自らを合わせていくことがなければ無理な願望なのだろう。


 高原温泉に着いたぼくたちのパーティは歩き足りない、ということで高原沼の散策に向かう。
そして、定番の写真・・・。しかし、何かが違う。ぼくの心のなかの想いはまだまだ天には届くほどの代物ではなさそうだ。


                               (了)


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