小樽赤岩
〜トリコニーと東チムニー・ジェードル〜

平成19年10月07日  同行者: BCCメンバー
 またまた、赤岩である。今日はトリコニーと東チムニー・ジェードルの予定である。
 トリコニー・ダイレクトは過去二回挑んでまだクリアーしていないから、なんとなく苦手意識が生まれている。けれども、この壁はクリアーしなければ前に進めないことはよくわかっている。挑戦し超えなければならない。

 トリコニーに行く。まずは「青空バンド」。もちろん、初めてのルートである。
 リードはフェルさんがいく。


 このルートは難しくはないのだが、途中トラバースするところが恐怖を感じるところである。フェルさんは淡々と、すばやく上がってしまう。
 ついで、三浦のおいちゃんが攀る。最初、トラバースのところでいくらか躊躇するものの、越えてからは息をもつかず攀っていく。おいちゃんは指を痛めてさえいなければ、もっともっと攀ることのできる人だと思う。加えて、おいちゃんがビレイしながら、登っている人へのアドバイスは恐ろしいほど適確だという。

 そのおいちゃんはこのルートを二回攀る「幸運」に恵まれた。その二回目を終了点から写したものが次の写真である。

 
 さらに、T野さんが登ってくる。男性と比べて身長が低くどうしてもその面でのハンディがあるのだが、それを克服してくるのだからこの人もすごい。

 僕はといえばとりあえず攀りきった。
ついで、いよいよ、ダイレクトに移る。やはり、リードはフェルさんが行う。フェルさんかかってはこの5級+のルートも、ただの壁だ。運動靴で攀ってしまう。


ついで、三浦のママが攀る。
ママは初めてなのだが、あれやこれや、結局登ってしまった。すごい人だ。残念ながら写真がない。というのは、僕がビレイしているときは写せないのだ。ほかにも、今回はママの写真が撮れなかった。ごめんなさい。

 再度、T野さんの写真だ。身長でハンディのあるT野さんは、通常僕たちが届く核心部終了点近くのガバに手が届かない。けれども、それをものともせずに攀ってしまうのだ。下の写真での右手のホールドも見た目よりもずっと甘いもので不確かなのだ。

 僕はこのルートを今回二回挑んだ。結果は二回とも、すんなり攀ることができた。これまでの苦労はいったいなんだったのだろうかと思えるほどだった。核心部で正対ではなく横向きムーブを使うことにより、無理なく身体を持ち上げることができた。初めて攀ったときの、あの両腕の疲労はいったいどこへ行ってしまったのだろうと思われるほど楽だった。不思議なほどだった。

 暖かい陽射しのなかで昼食をとることにした。そのうち、SAKANOさんとズッシーさんも来て賑やかになる。はたまた、「山岳挑戦会」メンバーの庄太郎さんとその友人もくる。彼らは日和田フェースを攀ったとのこと。ギャラリーが沢山いたそうだ。

 昼からは東チムニーのジェードルに行く。天気もよく紅葉と海の色が美しい。



 なぜか、三浦のおいちゃんが陰に隠れてしまって写っていない・・・。

チムニーから海を覗く。

 ジェードルをリードするフェルさんである。

 このジェードルも難しくはない。のぺっとした岩だけど滑らない。奥に見える人影はSAKANOさんである。ここは難しそうだ。ズッシーさんと登っている。後からフェルさんが登りに行く。

 今回は念願のトリコニー・ダイレクトをクリアーした。今後、少しずつ難しいルートに挑戦していくことになるだろう。ただ、自分自身、自戒しておかねばならないことは、僕の攀る技術が上達していくにせよ、それは多くの友人たちの励まし、アドバイスがあったからこそだと思う。けっして、増上慢や過信に陥ってはならない。「できた」のではなく「させていただいた」のだと・・・。
 友人、仲間たちへの感謝の想いをいつも絶やさず、それを基本としていきたいと願う。
                              (了)


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