藻岩山

〜管理道から軍艦岬、そして桃岩へ〜

平成18年6月10日 もちろん、日帰り 同行者: 単独
 藻岩山は札幌市民に親しまれている山であり、季節を問わず多くの愛好家が歩いている。ぼくも久々に歩くことにした。
 この山の登山ルートはいくつかある。慈恵会病院からのルートや市民スキー場からのルート、小林峠や旭山公園からのルート、最近では北の沢からのルートも知られていろいろな道を歩く楽しみがあると思う。
 今回、ぼくは市民スキー場の登山道の近くの管理道から、かつて道のあった軍艦岬に行き、そこから藪をこいで夏道に戻り、また、その道から降りて「桃岩」に立ち寄ってから山頂を目指すという、登り3時間10分のハイキングをこころみた。

 まずは、雪友荘の道を右におれて、その先の管理道に入る。
 断っておくが、この道は登山道ではない。北電さんの送電線の管理、保守のための道なのである。したがって、作業するための道だから、ある程度は整備されているが登山道のようにしっかりとした道がついているわけではない。草や藪に覆われてわかりずらいところもある。そして、けっこうあちこちに踏み跡が延びているから、まちがって入り込んでしまうところもある。
 ましてや、この道は「おおやけ」の道ではないから、遠慮しながらの”道”である。
 登山道でもそうだけど、けっしてごみを撒き散らすようなことはしたくない。

 この道は、送電線のほぼ真下を歩くようになっている。だから、尾根にあがり、また下って沢に降り、また登ってという具合に、けっこうアップダウンの激しい道である。しかも、傾斜は急でワイルドな道だから、それはそれで面白いと思う。

 歩くにあたっては、先程も書いたように、ときどき見える送電線の鉄塔の位置の確認が手がかりとなる。送電線の下から離れたら、それはもう別な道に入り込んだと思って間違いない。
 まぁ、それはそれで楽しみもあるのだけど・・・。

 ときどき、開けたところから鉄塔が見える。つまり、その鉄塔を目指して、沢に下りまた登るのだ。


 上の写真の鉄塔の位置に辿りつくと、また、次の鉄塔が見える。この鉄塔こそ、軍艦岬のなかにある鉄塔なのだ。今でこそ、ここには道はないけれど、しばらく前にはしっかりとした道があり、ここから歩く人もいた。
 その軍艦岬の鉄塔に着く。ここから藪こぎの始まりとなる。

 その鉄塔の柱のあたりから、藪のなかに突入する。すると、意外や意外、踏み跡がしっかりとついている。最近でも、けっこう歩いている人がいるようだ。
 ぼくがこの道をはじめて歩いたのは、hymlの仲間たちと平成14年11月9日、雪の降る寒い日であった。
 「気軽に北の山」(百々瀬 満 著)のなかに、「桃岩」というクライミングに適した岩があるとの記述を読み、フェルさんやかすみ草さん、山女さんらと共に桃岩探しに歩いたときである。このときも、踏み跡があったから、それなりに人が藪を漕いでいるのかもしれない。
 しかし、そうはいっても、下のような写真が現在の軍艦岬の旧道の姿である。しかも、今回歩いたときに二か所で、あの獣の特有の臭いをかいだ。まさか、此処にいるとは思わないが・・・。

 あちこちに倒木もあり、それらをまたぎ、くぐりながらの前進である。さすがになかなか、進まない。地図を見ても、それほどの距離ではないはずだ。
 斜面は最初は緩やかであるがだんだん急になってくる。しかし、あるところまで上がると、目の前が明るくなる。そうすると、夏道との合流地点は近い。

 ここまでくると、すっと夏道に飛び出る。・・・そのときは、左右に歩行者がいないことを確かめてから飛び出すようにしたい。そうでないと、悲鳴が響きわたることになる(~_~;)

 さて、しばらく道を歩き再び藪に入る。桃岩である。
この桃岩探検隊の経緯については、加藤@隊長のホームページに詳細が載っている。
 http://homepage1.nifty.com/tozan/kiroku02/021109.htm
 そのとき発見した岩が桃岩であったことがはっきりするまでには、何年かの経過が必要だったのだが、そのときは現在のようにザイルがあるわけでもなく、まったく人が入った形跡はなかった。
 しかし、今回は踏み跡もしっかりとついていて、けっこう人が入っているのが確認できた。桃岩だけでなく、沢を隔てた高さ10mぐらいの岩にも跡がある。ザイルが繋がっている(@_@;)。

2年前に来たときは、フェルさんたちが懸垂で降りた。
 上部は脆くて、落石がすごかったことを覚えている。

 しかし、この場所は登ってはいないのではないか。この左手の写真を次ぎに載せる。





























しかし、実際にハーケンがあったのは、もっと左手であった。






































 けっこう岩も風化しているようである。

 さて、この後ぼくは再び登山道に戻った。藪のなかから出たので、不審に思ったかどこかのおじさんが僕の行動の一部始終を立ち止まったままずっと見ていた(~_~;)。
 山頂の展望台では、いつものように牛乳を飲んだ。美味いねぇ。

(了)


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