空沼岳〜湯の沢

〜札幌近郊のきれいな沢〜

平成19年7月22日  同行者: 札幌やまびこ山友会 多数
 今年初めての沢はどこにしょう・・・と考えていたときに、やまびこの仲間〜昨年トムラウシの沢のリーダーから、湯の沢に行こうと誘われた。空沼の湯の沢は、ganさんの沢の本にも掲載されている札幌近郊の美しい沢である。いろいろ調べてみると、やまびこの仲間たちもかなり昔からこの沢を歩いていたようだ。記録が残っていた。
 ぼく自身もこの沢を歩いてみたいとかねてから願っていたのでちょうどいい機会だった。昨日、小樽赤岩でクライミングをし、今日は沢歩きとぼくの身体もなかなか休む暇もない(~_~;)。
 もっとも、昨日、赤岩を攀ったJさんも一緒なのだ。Jさんは岩も沢も優れた技術と見識をもつすばらしい山屋なのだが、冬山だけはしないということだ。
 
 朝、2台の車は空沼岳に向かう林道の途中にある橋の手前でいったん停める。夏道を登る人はそのまま登山口の駐車スペースまで行くのだが、沢を遡行する我々は橋の手前に一台を置き、もう一台を登山口に置いておく。あれれ、HYMLのkumaさん夫婦がいるではないか。聴くと同じく湯ノ沢を歩くという。二人に会うのは久しぶりだった。

 その二人は先に歩き出し、しばらくして我々のパーティも林道に向かった。計画では380m地点から入溪することになっている。
 荒れた林道が沢を跨ぐところから入溪する。よくみると橋がかかっているのだが、雑草が生い茂っているからわかりずらい。
 沢の水量は少なく流れも弱い。「あそこは小川だ」と言ったやまびこの仲間がいたが、たしかにそうかもしれない。

 沢の水はやや濁っていて、湯の沢という名前から受ける感じを予感させるようである。これからどんな沢となっていくのだろうか?

 たしかに小さな小さな沢なのかもしれない。しばらくは滝もなくただの沢歩きとなる。しかし、ところどころに滑があり気持ちがいい。また、沢を横切る林道には大きな土管があり、その中を歩く体験もある。このような体験はなかなかないことだ。

 ganさんの本にあるように、この沢が面白くなってくるのは、標高600mを過ぎてからだ。それまではじっと我慢の子だ。単なる沢歩きは疲れを感じる。もっとも、この日はシャリバテであった・・・。

 ところどころ、煌くような岩がある。その上を水がはしる。気持ちがいい。

 小滝がある。水と戯れながら歩く。

 いたるところに滑がある。短いながらもとても気持ちのいいものだ。沢歩きの至福の時といってもいいかもしれない。

 滝は小さいものが多い。なかには高巻きをしなければならないものもあるが難しいものはない。

 さらにつめて行くと、美しいすだれ状の滝に出会う。ここは直登はしないで、左沢からあがり藪漕ぎを経て、再びこの沢に降りることになる。此処まで来ると標高は850mを超え、林道へはすぐである。

 林道から万計山荘までは歩いて15分だ。途中熊のうんちがあったり、出たばかりの山菜があったりと興味のつきないところだ。そう、またたびがあったのだが、ぼくは初めて見た。けっこう知らないことばかりである。
                              (了)


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