松原湖駅

小海線 松原湖駅前


 こんな小さな駅ができちゃった・・・・・・・。小海線松原湖の駅はもう少し雰囲気のある建物だったと記憶しているのですが、この新駅舎を見て私はびっくり、なんとも風情がありません。表側へ回ってみると[松原湖駅]と書いてあります。

 駅というのは、喜びや悲しみが行き交う所。そしてそれをのみこむ雑踏の音。大きな荷物を抱える旅人が汗を拭き、カップルの旅立ちに歓声が起きる。そしてその全部を汽笛が引き受けてゆく。(おいおい今時そんな駅はないよ、しかもこんな山の奥に、ともうひとりの私が言う)。

 映画[鉄道員]に代表されるように、駅と蒸気機関車と素朴で実直な人々の生のドラマは、感動するなという方が無理のようです。それは淋しさの中に暖かさが際立つからなのでしょうか。

 駅、それは旅立つことをしません。夏の日照りのなか、冬の吹雪の夜、いつも同じようにそこにある。駅が親の姿、故郷そのものならば、旅立つ汽車は子であり、追い続けている夢かもしれません。

 私自身はといえば、旅立つのは得意ですが、見送るのは苦手。子供みたいですね。

 私は帰る場所があるから今日も旅に出ます。家族はもちろんのこと、心の故郷があるから、そして僕の帰りを迎えてくれる心達がいるからです。

 松原湖の小さな駅舎が、旅の途中にこんなことを思わせてくれました。
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