人間関係には相手との距離感が大切

 人間関係(人付き合い)において大切なことは、相手との距離感でしょう。 距離感を言葉で説明するのは、なかなかむずかしいのですが、相手との関係においてどれくらい密度の濃い(お互いに立ち入った)つきあいをするかと言うことです。

 ある人とは、単に挨拶程度のつきあいでいいこともあるし(多くの場合この程度のつきあいが多い)、ママ友などであれば子供を中心とした話題でいいこともあるだろうし、そのうちの何人かとは家庭や人生の問題をも話し合う仲になるかも知れません。 このように自分の置かれた立場や、相手の立場を考慮して、その人とのつきあい方をすることが必要だと思います。

 なかには、自分はできることならある人とは接触を避けたいのだけれども、相手の方からより深い人間関係を求めてくるかも知れません。 そのような場合、対処の仕方が難しくなりますね。 とくに経済的な問題が絡むときはむずかしい。 むげに拒否すれば、あとあとの仕事や収入に直接影響することも多いし。

 できるなら、自分がつきあいたくない人とのつきあい方を考えておく、決めておくことは、生き方を楽にする上で必要なことだと思います。 むずかしいことなので、ここで一概に「これだ」と言うことはできません。 お互いに人生経験を通して学んでいくしかないと思っています。 このようなことを学ぶには、自分が一時的にせよ傷つくことが避けられないのです。 このような現実から逃げてしまうから、そのようなときの対処の仕方が分からず、結果的につらい人生を送ることになるのです。

 自分を取り巻くみんなに嫌われたくないからと言って(みんなに好かれたいからと言って)、同じような距離感でつきあおうとしてしまうから、人間関係がよけいつらくなるのです。 個々人の性格は違うのに、同じような接し方をしようとすることに無理が生ずるからです。

 いろいろと試行錯誤を繰り返しながら、自分にとって少しでも楽になれるつきあい方を作り上げていくしかないのです。 そのためにも、自分が傷つくことは避けられないのです。 

 ここで忘れてはならない大切なことを書きます。 それは自分が相手を思っているように、相手も自分のことを思っていてくれるとは限らないと言うことです。 自分が相手に好意を持っていても、相手も自分に好意を持っていてくれるかどうか分からないのです。 自分は周りの人にみんなと同じような親近感(距離感と言っていい)を持っていても、相手のことは分からないのです。 だから、現実的には相手によって取るべき距離が異なってくるのです。

 そして、同じ相手でもときと場合によっては、臨機応変に対応する必要もでてくるのです。 この臨機応変に自分の行動を変えるためには、人生の様々なことを経験しなければならないのです。 八方美人のように、相手に気に入ってもらうために、とりつくろうこととはまったく違うことが必要なのです。

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