頑固者の正体

   あなたの周りにも頑固者とか分からず屋と言われる人が、何人かはいると思いますが、どうしてそのようになったかを考えたことがありますか。 「あんないやなやつのことなど、どうでもいいから考えたくもない」というのが一般的ではないでしょうか。 いやなやつのことなど考えても、一文の徳にもなりませんからね。 でもこんなことを考えてみるのも、暇つぶしにはおもしろいですよ。

頑固  …  気質がかたよって事理に通じないこと
かたくな
かたいじ

   頑固と言われる人も、自分からそうなりたくてなった人はごくわずかだと思います。 知らず知らずのうちに、止むに止まれず頑固になってしまったのだと思います。 頑固者の中には自分でも分からないで頑固になっている人もいるし、自分は頑固者だと自覚している人は多いと言えます。 信念の固い人は頑固者ではないと思います。 ここでは自分で頑固者と意識していない人のことは、話題にしません。 おもしろくもないですから。 ここで考える頑固者は、自分で頑固だと自覚しているひとです。 自分では自覚しているのだけれども、自分ではどうしようもない、そんな頑固者です。

  頑固者の多くは、

自説を曲げない
ものの見方が狭かったり、偏っていることが多い
人やものの好き嫌いが激しい
自分勝手である
相手の立場をあまり考慮できない
自分以外の意見を受け容れることがにがてだ
自分のことを指摘されると、すぐに怒り出す
とっぴでもないようですが、医者にかかるのが嫌いだ
自分の住む世界以外のことには関心がない

 など、こんなことが特徴としてあげられるのではないでしょうか。  

  なぜ頑固になったのか。 決して意志が固いからとか、確固たる信念があったから頑固になったのではなく、逆に意志が弱く自分の信念を持てなかったから頑固になったのだと思うのです。 以下、その理由を考えてみます。 独断と、偏見でと書くと自分も頑固者の仲間入りをしなくてはならなくなってしまいますが。 むしろ意志が固く信念のある人は、どんなことでも受け入れる(認められる)ことができる人だと思っています。 そんな人は、いつどんなことが起こっても、ものごとに臨機応変に対処できるからです。

  意志が弱くて信念もないので、自分以外の考えを受け入れると自分がパニックに陥ってしまうからだと思うのです。 自分の価値観以外のことを理解することができないので、自分以外の価値観を受け入れると自分がどうなるか、自分でも分からないからではないでしょうか。 こんな視点から頑固者を観察すると、新たなことが分かっておもしろいですよ。 お医者さん嫌いを例に取れば、お医者さんにどんなことを言われるのか恐ろしくて医者にいけないのかも知れません。 本人は医者にかからないことを自慢していますが。

 このような人を、本物の頑固者というのではないでしょうか。

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