なぜ、八方美人にならざるを得ないのか

 「八方美人になると生きることがつらくなる」と書きましたが、ここではなぜ八方美人になってしまうのか考えたいと思います。 八方美人とは自分の本心を殺して、だれにでもいい顔をすることですから、なぜだれに対してもいい顔をせざるを得ないのかということになります。 自分より強い者には八方美人になり、相手が自分より弱い立場だと分かるととたんに横柄な態度に出る人も多いようです。 それだけ日頃抑圧されている、または抑圧されていると感じている証拠でしょう。 また、だれに対してもなにも言えずに、ただ自分に閉じこもってしまう人もおります。

  八方美人になる理由は、

自分に自信がない
自分なりの意見がない (理論武装ができていない)
反論するだけの知識がない
他人と摩擦を起こさないことが人間関係をスムーズにする秘訣だと思っている
小さいときに親に反対することを赦されなかった (親に自分を受け入れてもらえなかった)
小さいときから自分で決断することを親に赦されなかった

  このようなことが重なって自分と自立心と決断力を失ってしまい、その結果、他人に依存しなければ生きていけなくなったことが原因です。 他人に依存している人は、決してその人に逆らったり、その人とは反対の意見を言うことができなくなって当然です。 依存している度合いが大きければ大きいほど、相手のいいなりにならざるを得なくなるのです。 相手に気に入られなければ、見捨てられるだけだからです。 それは依存心の強い人にとっては、「死ね」と言われたのも同然なのですから。

  また多くの人が勘違いして苦しんでいる理由のひとつに、人間関係をよくするには八方美人になることだと思っていることもあります。 一見八方美人になっていれば、人間関係は上手くいっているようにも見えますが、それは対等の立場で上手くいっているのでしょうか。 人間関係は対等の立場に立ってこそストレスが少なくなるのに、八方美人になっていてストレスがたまらないはずがないのです。 八方美人になって人間関係が上手くいっていると思っている人は、対等の立場に立っていないということが分からないのだと思います。 単に相手に利用されているだけなのに、自分は対等の立場で受け入れてもらっていると勘違いしているのです。 だから「アッシー君」などが生まれたのです。 ではどうすればいいのか。 それは自分をはっきりと表現することにつきます。 このことに関しては、別のページで詳しく書きます。

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