失敗を過度に恐れるようになった

 失敗が人生において持つ意味については、このホームページの中でもいくどとなく繰り返して書いてきました。 詳しくは該当するページを読んでください。 

  失敗を過度に恐れることは、なにもできなくなることです。 このことは肝に銘じておく必要があります。 よく結果論だけでものごとを判断する人がいますが、そのような人は自分からは積極的に行動しないことが多いようです。 結果論でものごとを判断すれば、間違いはないからです。 そのような人がなにかやろうとすれば、一番恐れるものは失敗ではないでしょうか。 なにしろいままで失敗した人を笑いものにして、自分は優越感を抱いてきたのですから自分は絶対に失敗するわけにはいかないのです。 失敗すれば自分の化けの皮がはがれるだけですから。

  失敗は生きていく上で避けることのできないものです。 失敗する割合は減らすことができても、失敗そのものはなくならないのです。 だから失敗を過度に恐れれば、最終的にはなにもしないで生きていくことさえも恐ろしくなるでしょう。 失敗をどのように理解するかによって、人生が大きく変わることは疑いようがありません。 自分の成長のチャンスと考えるのか、つまづきの石と考えるのか。 失敗をつまづきの石としか考えられない人は、なぜ自分はそのようにしか考えられなくなったのかを見直すことが必要です。

  なぜ失敗を過度に恐れるようになってしまうのでしょうか。 人それぞれに理由は異なるでしょうが、大きな理由のひとつに自分の価値判断の基準を他人に依存してしまったことをあげられると思います。 分かりやすく言えば、周囲の人が自分をどのようにみているかによって、自分の価値が決まってくるということです。 成功すれば自分の価値は高まり、失敗すれば自分の価値は低くなるからです。 自分の価値が他人が自分をどうみているかによって決める人には失敗は許されなくなって当然です。 だからなにもできなくなり、そして自信を失っていくと思います。

  失敗を恐れれば恐れるほど、なにもしなくても自信を失うことになります。 世の中には失敗することによって自信をつけていく人と、失敗することによって自信を失っていく人がいます。 若いときの私は失敗することによって、自信を失っていくタイプだったと思います。

  いつかは失敗を元にして、自信を回復する必要があるのです。 だれにとっても失敗は恐ろしいし、恥ずかしいことなのですが、それに負けないような考え方にならなければならないのです。 失敗は成功するためには避けて通れないのです。

 また、親のしつけが大きく影響している可能性もあります。 完全主義の親に育てられた子供は不幸です。 なにしろ、失敗は許されなのですから、なにもできなくなって当然なのです。 こような親のしつけや教育方針は、「○○をしなさい」ではなく、「○○をしてはいけません」方式なので、子供は自主性をそがれ、自立心がなくなり、親の言いなりにならざるを得ないのです。 そのような子供が、真っ先に精神を病む確率が高いのです。

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