自信を取り戻すには

 自信のない人が自信のある人になるために、なにをしなければならないのか。 私はたったひとつしかないと思います。 それは経験を通して、「自分にもこんなこともできる」という確信を持つことしかないと思います。 自信のない人は自信がないからものごとをできるだけ避けようとする、避けるから経験できない、経験できないからますます自信を喪失するという悪循環を繰り返すことになります。 

 自信を取り戻すのに大切なことのひとつは、自分を好きになることが欠かせないと思います。 自分を嫌いながら、自信を持つことはできないのです。 ここでは、理由は書きませんが、ほかのページをよんでもらえば分かると思います。

  自信を持つようにするためには、この悪循環をどこかで断ち切らなければならないのです。 でもこの悪循環を断ち切ることは、容易なことではないと思います。 自分がいままで生きてきた世界を変えることになるのですから。 自己主張できなかった人が、自己主張できるようになる。 八方美人だった人が、八方美人をやめる。 周囲の目を気にしていた人が、周囲の目を気にしないようになる。 大変なことだと思います。 しかしこの大変なことを避けていれば、いつまでたっても自信は湧いてこないのです。 避けている期間が長くなればなるほど、自信は失われ依存心だけが強くなっていくのです。

  自分が変わろうとすれば周囲からは奇異の目で見られて、バカにされたり、ときにはあざけられることもあるかもしれません。 そのような扱いを受けることを、当然のこととして覚悟しなければならないと思います。 あなたを見捨てる人がでてくるかも知れません。 でもそのような人は、はじめからあなたにとっては、必要のなかった人なのです。 あなたが勝手に自分には必要な人だと錯覚していただけなのです。 もしくは相手にとってあなたが利用価値があったから、つき合っていたに過ぎないのですから。 これも避けられない現実でしょう。 周囲からそのように奇異の目で見られることに耐えられないから、いつまでたっても自信がつかないのです。 自分が変わろうとすることは、本当の勇気を必要とすることだと言えます。 

  あなたの周囲の人々が利己的であればあるほど、なにかと理由を付けてあなたが変わるのを阻止しようとするかも知れません。 なぜなら、あなたは周囲の人たちの操り人形だったので、周囲の人たちにとってあなたがいなくなると困るからです。 あなたには、いつまでも周囲の人の意のままになってもらわないと困るのです。 だからなにかと理由を付けたり、脅かしたりしてあなたが変わろうとするのを阻止しようとするのです。 周囲の人にとって、あなたは利用価値があっただけで、もともと信頼されていたわけではないと思います。 なにか思い当たることはありませんか。 でも、ここでつまずいていては自信を持てるようになることは不可能なのです。 この場合の周囲の人とは、あなたの親も含みます。 自分が自信を持てなくなったことの最大の原因は、親のしつけや教育にあるかも知れません。 親は子供をそのように育てた覚えはないはずですが。 結果として、そのように育ててしまった可能性が非常に高いのです。 このことを子供は無意気のうちに知っているから、親に反発するのではないでしょうか。

  自分が自信を取り戻すためには、とにかく経験を通してなにかを達成したときの充実感と、自分にもできたのだという満足感がなによりも必要なのです。 でも今の社会は、なにごとも経験しづらくなっているので、経験することすらも難しいのです。 社会や親が子供が経験する場を、積極的に閉ざしていることが問題なのです。 

  自分で経験し、達成したときの満足感・充実感を感じることがなによりも必要なのです。 このことなしに自信をつけることはできないのです。 自信は理屈だけで身につくものではありません。 体を使うこと、痛い目に遭うことによってしか身に付かないのです。 その証拠に自信のある人はなにごとにも積極的ではないですか。 自信のない人はなにごとにも消極的ではないですか。 自信がないから消極的になったのではなく、消極的だから自信を喪失したのではないでしょうか。 自分を積極的になれるようにできさえすれば、自信はあとからついてくるものなのです。 その途中にはいろいろな障害があることはもちろんですから、自分が傷つくことは避けられません。 

  気持ちは痛いほど分かるつもりですが、自信がないと嘆いてばかりいても問題は解決しないのです。 つらく苦しいことなのですが、自信がないからこそ積極的に行動して笑われたり、バカにされたりして痛い目に遭うことが必要だと思います。 このようなことがやれるかどうかは、これまた個人の決断にかかっています。 矛盾するようですが、やっぱり決断が必要なのです。 決断できないといってあきらめてしまえば、いまとなにも変わらなくなるだけです。 

  自信のある人もはじめから自信があったわけではないと思います。 この点は覚えておいて損はないでしょう。 積極的に行動して、痛い目に遭ってきたからこそ自信がついたのだと思います。 自信のある人はそれなりに努力したから、自分に自信を持てるようになったのだと思います。 自信のある人もはじめは自信がなく、なにかをきっかけとして自信を持てるようになったのではないでしょうか。 やってみる前から「自分はだめだ」と決めつけないことが大切だと思います。 私の経験からはやってみると、自分が考えていたよりはできることの方が多いと思います。 決断できない人は、決めつけてしまっているのではないでしょうか。 自信のない人は、はじめから「自分はだめだ」ときめつけすぎてはいないでしょうか。 まずは、やってみることです。

  それからもうひとつ、「その場しのぎと先送り」をしないで、ひとつひとつ確実にけりを付けていくことだと思います。 このことも忘れてはならないことでしょう。

  書き忘れましたので追加します。 それは自分をさらけ出すことのできない人は、自信を持つことができないということです。 どういうことかと言うと、人生において逃げることのできない大切なときに、本当に自分の思っていることを言ったり、実行できなかったと言うことが、自分自身の無力感や自分自身への不信感を高めてしまい、自分で自分を頼りないものにしてしまうからです。 人生の逃げてはならないときに自分を正直に表現することができたという事実こそが、自信の源になるのです。 本当の自分を表現することは、とても勇気の必要なことですから。  

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