疲れる努力と疲れない努力

 睡眠時間を惜しんで頑張っているのにあまり疲れを感じないときと、とくに頑張っているわけでもないし、精神を集中しているわけでもないのに非常に疲れを感じるときとがあると思います。 肉体的には疲れていて当然なのに疲れを感じなかったり、反対に疲れていないはずなのに実際以上に疲れを感じることがあるのはなぜでしょうか。 このようなことは物理的には説明がつきません。 このようなことはだれにでも経験のあることでしょう。

  疲れをあまり感じないときとは、

心の底からの向上心で努力しているとき
自らの決めた目標に向かって努力しているとき
        ・ 他人から強制されたり、しかたなしに設定した目標でないとき
心の底から納得して努力しているとき
自分の好きなことをしているとき
使命感に燃えて努力しているとき
創造性を発揮しているとき

努力が報われていると確信できるとき

  逆にすぐに疲れを感じるときとは、

他人に命令されて仕方なしにやっているとき
頑張らなければ他人に負けてしまうという、焦りや脅迫感で努力しているとき
興味のないことをせざるを得ないとき
やらなければ見放されてしまうと言う恐怖感から努力しているとき
他人に迷惑をかけないために努力しているとき
        ・ 心の底から他人に喜んでもらうための努力は、自分の存在感を実感できる
八方美人になるために努力しているとき
自分の努力が報われないと感じながらも努力しているとき
相手を負かすためや、見下すために努力しているとき
        ・ 恨みが原因となって努力しているとき
本心を偽った努力をしているとき
自己保身のために努力しているとき
妥協した努力

  もし努力しているのに疲れると感じたら、次のようなことも考えてみることが大切ではないでしょうか。 すなわち「自分は本心を偽ってがんばっているのではないか、これは本当は自分のしたいことではないのではないか、自分のためではない努力をしているのではないか」と。 このような場合の現象としては、

達成感がない (報われない)
成果が上がらない
自分では好きなことをしていると思っているのに、なんとなく気乗りがしない
いくら努力しても状況が好転しない
焦りや不安が消えない
絶えず監視されているような気がする
だれにも喜んだり、認めてもらえない

 このようなことがでてくると思います。 

  寝る時間も惜しんでがんばっていても、そんなに疲れを感じないときは本当に自分のしたいことをしているときであり、そんなにがんばっていないのに疲れを感じるときは、なにかに強制されて努力しているときではないかというバロメーターは、分かりやすいと思います。

  自分が心の底からしたいことをしているときは、たとえ睡眠時間が短くてもそんなに疲れは感じないし、がんばりがきくものです。 逆に不安をなくすために努力しているときは、そんなにがんばっていなくても疲れてしまうものです。 この二つを知っていれば、いま自分のしている努力はどっちなのか分かるのではないでしょうか。

 やりたくてやっているのか。 それとも、不安から逃げるためにやっているのか。

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