2020

【2020.11.5】 子供達の成長
 2020年11月1日、静岡RAIDERKIDSはチームとして初めての対外試合となるNFL FLAG東海大会に出場した。岐阜リトルファントムズとのゲームは0-13で敗れたものの、なんと牧野ヶ池ラーテルズには19-12で逆転勝ち。子供達だけでなく、コーチ、保護者全員が笑顔で喜んだのは言うまでもない。新型コロナウイルスの影響でフォーメーション練習が出来ず、大会に出るのも無理だと思っていたのに、6人で参加して1勝上げることが出来るとは。

 Facebookは過去の思い出を毎日教えてくれる。2年前の今日、子供達のフラッグでは、保護者やコーチを交えて、初めて5対5のゲームをやっていた。まだ、静岡RAIDERKIDSというチームの活動というよりも“フラッグフットボールで遊ぼう”という隔週の活動だった。

 その2年前の記録を見ると、なんと、1日の大会に出場した6人の内の5人が参加している。今回は参加出来なかったが、練習に来ている子も2人いる。6年生になったテンとユウシはまだ4年生で可愛く、4年生になったノリとヒュウガはあどけない。ハルに至ってはまだ年長で、言うことを聞かないヤンチャな坊主だった(今もあまり変わらないが…笑)。

 そんな子供達が、1日のゲームでは何と頼もしかったことか。身体が大きくなっただけでなく、フットボールを堂々とプレイしている。つい最近までは3対3のゲーム以外は集中力を切らして虫捕りに励んでいた子供達が、自分達で決めたプレイに集中しているではないか。サイドラインで記録を取りながら、「この子達は凄い。子供とはこんなに変わるものなのか」と僕は思っていた。

 新型コロナウイルスの関係で、今年3月8日に企画した名古屋、岐阜チームとの交流戦は流れ、初の対外試合は延期になった。6年生のリュウゴに試合をさせてあげられなかったのは、今も心残りだ。4月からは練習も自粛となり、再開したのは6月初め。今年は静岡で開催されるアメフトの試合に併せたフラッグフットボールのイベントも打てず、メンバーは増えることなく少人数での練習が続いた。

 少人数での練習はメニューが限られ、基本的な1対1を中心にパスの練習を絡め、6人集まれば3対3という練習が続いた。参加するメンバーはほぼ同じで、欠席者が出れば少なく、みんな集まっても10人を割るという状況。子供達はこんな練習の中で飽きてしまわないか心配だった。段々と参加者が減り、子供達が来なくなってしまうのではないかという不安もあったが、保護者の方も何とか活動を続けようと協力してくれたのかもしれない。

 こんな状況だし、新型コロナの関係もあるから、今回の大会は見送って来年以降の大会を目指そうかと内心思っていた。ただ、牧野が池ラーテルズさんも5,6人しか集まらないかもしれないという話を、一応子供達に流してどういう反応を示すのかを聞こうと考えた。「少人数で大会に出るチームがあるのなら、僕たちも出ようじゃないか」、そう子供達は思ったのかもしれない。大会に出たい子が6人集まった。

 それでも、コロナ禍の中で保護者の方が愛知県まで出掛けることに対して躊躇しないだろうかと思っていた。だが、子供達が参加したいのであればその気持ちを大切にしたいという保護者の方の気持ちもあり、申し込み期限の10月16日直前に参加が決まった。大会まで練習は2回しか出来ないという時期での決定。

 大会前の2週間は、保護者の方も練習に入ってもらい、ルールのチェックやフォーメーションの確認をするだけで精一杯。「まあ、何とか試合は出来るだろう。とにかく1本でもTDは取って帰りたいよな」というのが本音だった。初戦の岐阜リトルファントムズは人数が多く身体も大きい上に、練習も組織的にやっている。このチームにはボコボコにやられてしまうかもしれない。そう考えていた。

 ゲームが始まると組織プレイでは完全に負けている。だが、スピードはこちらの方があるのは明らか。前半を0-6で折り返したのは上出来で、後半もTD1本しか取られなかった。RAIDERKIDSは何とかFDを更新し、ゴール前にも2度迫ったが得点できずに0-13の負け。それでも、あれだけ組織的に練習しているチームと初めての試合で0-13なら上出来だ。

 2試合目は牧野が池ラーテルズ。彼等は新型コロナの影響でメンバーが減り、結局5名で参加。人数がほぼ同じなら何とか食いついて行けないかという想いもむなしく、簡単にオープニングから2シリーズ連続でTDを奪われ、あっという間に0-12。まあ何とかTD一本でも返してくれたらという想いが通じ、前半終了間際にはリヴァースプレイでTDを返した。それでも厳しいなと言うのが正直なところ。

 ところがどっこい、後半になると3シリーズ連続でインターセプトを奪う。最初のインターセプトの後にはTDパスが飛び出し13-12と逆転。さらに次のインターセプトはリターンTDになり19-12と突き放す。次の相手オフェンスを上手く抑えれば、ひょっとしたら勝てるかもしれないと思っていたところで3本目のインターセプト。この後は上手く時間を使って相手オフェンス時間を短くして逃げ切った。

 1試合目から2試合目にTDを上げるまでの間は、とても勝てる雰囲気の無い試合だった。ただ、試合が進んでいくにつれて、ディフェンスのポジショニングが良くなり、ランやパスに対する反応がドンドン良くなっていった。そのリズムがオフェンスにも勢いを付けた様に思える。子供というのは、試合の中でこんなにも成長するものなのか。試合をするということが、いかに大事なのかが分かった。試合は最高の練習だ。とともに、普段の基礎練習は裏切らない。

 2019年から正式に静岡RAIDERS下部組織として活動を始めた静岡RAIDERKIDSは、チームとしての発足からもうすぐ2年。初勝利は上げたものの、この後メンバーを補強しなければ、来年3月に卒業する2名はチームを離れる。絶えずメンバーを補強しながら、まずは楽しくを第一にチームを運営しながら勝つ喜びも与える。

 難しいなあと思う。でも、やり甲斐はある。彼等が楽しくプレイしてフットボールを好きになり、大人になってまたチームに帰って来てくれることを期待しながら、あと20年は頑張ろうか。今の子供達が30代になったらどんな風になっているだろう。この先どんな子供達に出会えるのだろう。楽しみだ。

【2020.4.19】 一人ぼっちの自主練習
 新型コロナウイルスは一向に収まる気配を見せず、緊急事態宣言が全国に拡大された。静岡県から何か方針が出るかと思えば、特にこれといったものは出されない。静岡RAIDERSの練習をどうするか。緊急事態宣言が拡大された日の昼に静岡市スポーツ振興課に確認した時点では、グランドの使用は問題ない。フラッグフットボール協会は全国に下部組織を持つ団体ではなく、地域の事情に合わせた対応を取るようにという指示。

 静岡RAIDERKIDSの練習はもしものことを考えて16日の時点で5月6日までの中止連絡をした。一方、静岡RAIDERSの練習は集まれるメンバーだけ参加して、3密を避けた練習をする予定でいた。しかし、17日に再度確認すると、緊急事態宣言の拡大で河川敷グランドの利用は停止に。禁止ではなく停止。この停止という言い方が微妙で、要は多くの人が集まってのスポーツは禁止するが、健康のために走ったりするのは問題ないという言い回しなのだろう。グランドの利用停止を受け、静岡RAIDERSの練習も中止することにした。

 さて、じゃあどうするか。こんなに天気がいい日に何もせずにいるのか。近くの空き地で自主練習をするのか。しかし、この空き地には子供達が集まり、サッカーやら野球やらで遊んでおり(ハッキリ言って3密もありだ)、フットボールを投げるのは危ない。じゃあ、いつものグランドに行くか。毎週のルーチンワークの様に行っている河川敷グランド通いは、気分的にも良いかもしれない。

 7時半過ぎにグランドに到着すると誰もいない。空は青く風も無い。気温もちょうどよく、スポーツにはこれ以上無いのではといったお天気。こんな日にチーム練習が出来ないなんて、なんて切ないのだろう。そんな風に思いながらフィールドの4隅とハーフラインの位置にコーンを置きジョギングを開始。1週ちょうど100mだから距離を測るにもちょうどいい。

 左回りに10週、右回りに10週、ゆっくりと走った後にストレッチ。この後はラダードリル。2つのラダーを縦に繋げたらメチャしんどい。2つを離して途中に少し休憩を挟む。ラダーが終わったら45分位は過ぎていた。さて、ここからはパスの練習。C、SB、WRの位置にマーカーを置き、その前5yd、10yd、15ydにもマーカーを置く。プレイチャートを見てレシーバーが走り込むタイミングを想像しながら、5個用意したボールを順番に投げる。投げ終わったらボールを拾い、逆向きにまたパスを投げる。

 そんな練習を6往復(ひょっとしたら7往復)したところでパス練習は終了。レシーバーがいない中、全般的に投げるタイミングが少し早すぎたかなという気もした。成功率は6割くらいで、TDパスは5本というところか(笑)。投げた瞬間に、「方向が悪い。良いタイミングのパスだ。こいつは完璧でTD!」などと呟やきながらやる一人練習も悪くは無い。

 時計は10時を回っており、そろそろ上がることにしようか。最後はハーフラインまでの30ydダッシュ10本だ。と思って始めたダッシュだったが、4本目あたりでハムストリングスがヒクヒクし始めた。無理して肉離れをしてはいけないので、5本やったところで終了。ゆっくりとジョグしながら、コーンやマーカーを片付けて自主練習は終了。

 空は青く、遠くに見える山はきれいで、本当に気持ちの良い2時間強だった。チーム練習が出来ないことは悲しいが、こんなに気持ちがいいのなら、毎週一人で練習しても良いと思った今日の自主練習。実は草の伸び方も気になっており、草刈りのタイミングを測る上でも、毎週のグランド通いは欠かせない。でも、一人練習のために芝刈り機でグランドを刈るのも何だかなって感じ。かと言って、伸び過ぎてしまうと刈るのが大変。市の業者がこんな時でも入ってくれればいいのだが。

 とりあえず、5月6日までの日曜日はこんな状況が続きそうだ。何人か参加してくれたらちょっとしたパスも出来るのだが、チーム練習っぽくなって不味いだろうか。隣では、小学生5,6人とその保護者が集まってサッカーの練習をしていた。3密を避け、全員がグラブを着用し、顔を触らない様に気を付ければ問題無いようにも思えるが。おっと、パスの度に右手を舐めるQBはどうしたらいいんだろう。

【2020.2.24】 あれから20年、これから20年?
 嫁さんが股関節の手術をした。股関節が痛いと言い出したのは、一昨年の10月頃。寿を連れて島田の大井川河川敷に行った時のこと。散歩コースの途中にある陸上トラックで、昔のことを思い出した嫁さんはちょいと走った。その後だった。脚が少し痛いと言ったのは。最初は筋肉痛だと思っていたが、僕がRAIDERS観戦ツアーから帰ってくると股関節が痛いという。

 近くの整形外科ではらちが明かず、専門の整形外科へ行ったところ変形性股関節症と診断された。股関節は上のお皿の様な骨が下の骨を受けているが、お皿が生まれつき小さかったのが原因で、長い間の使用により軟骨がすり減り痛みが出てきたのだという。当面はリハビリで様子を見ることにしたのだが、昨年の11月頃に急に悪化。年末には人工股関節置換手術をすること決めた。

 手術の日は2月4日で、入院はその前日。10時までに入院するように言われる。不味い、その日はスーパーボウルの日じゃないか。RAIDERSが出なくても、やはりスーパーボウルは生観戦というものだ。どうしようかと思って先生に「その日はスーパーボウルがあるんですけど」と言うと、「あっ、スーパーボウルか。手術は翌日だから入院の日は来なくても良いですよ。手術の時には来てください」という暖かい言葉をいただき、嫁さんは自宅からタクシーを使い、一人で病院に行くことに(アハッ)。

 手術は無事成功。嫁さんの右股関節には、チコちゃんのような人工股関節が入った。正にチコちゃんで、手術後の写真を見た時思わず「おっと、チコちゃんじゃん」と口に出してしまったほどだ。嫁さんは今、まるで部活動の様にリハビリでしごかれている。僕はと言えば、今までやったことも無い家事に追われ、嫁さんお飼育する爬虫類12匹の管理でてんやわんや。

 リハビリが大変なのは、僕も1998年11月にアメフトの試合で右膝内側靱帯損傷と剥離骨折の大怪我をして手術をしているから分かる。膝が曲がるまでに時間がかかったし、負荷をかけての曲げ伸ばしはかなり痛かった。3ヶ月で何とかニーブレスなしで歩けるようになり、6ヶ月で軽く走れるようになった。あれはもう21年と少し前のことになってしまった。

 手術から21年と言えば、HPを開設してからもう20年になる。始めたのは膝の手術をしてから1年ちょっと後の2000年1月。僕がHPを始めたきっかけは、当時あまりにも面白いページが無かったから。特にNFLに関係するページはほとんど無く、あったとしても内容的に興味の湧かないものばかりだった。だったら俺が面白いページを作ってやろうじゃねえか。そんな感じで始めたページだったが、果たして面白いページだったのかどうか。

 最初は“RAIDERSの栄光は何時戻ってくるのか”という短い内容で、2000年1月22日に書いている。RAIDERSは2002年シーズンにスーパーボウルに進出したものの、未だに4つ目のトロフィーを獲得していない。あの時、まさか20年後もまだスーパーを制していないとは思ってもみなかった。当時RAIDERSはグルーデンをHCに迎え、上り坂を迎えていたのだから。その後RAIDERSは低迷し、またグルーデンがRAIDERSに戻って来たというのは何とも不思議な感じだ。

 HPの更新は楽しかった。掲示板に集まってくれる人と会話をし、そこで知り合ったRAIDERSファンとはRAIDER NATION JAPANを結成。RAIDERS観戦ツアーには2003年から10年連続でOAKLANDに出掛けた。HPを立ち上げていなかったら、絶対に出会えることが無かっただろう人達との観戦ツアーや東京での飲み会。開設してから10年は、HP中心の充実した生活だった。

 変化があったのは2011年。この年にFacebookを始めた。その前からmixiはやっていたが、Facebookを始めてからというもの、何か思い立った時にはFacebookに書くようになった。そのこともあり、HPの更新は徐々に減り始めた。特に“老いぼれQBのひとり言”は目に見えて更新回数が減った。SNSでの短文中心の書き込みが増え、長文を書くのが鬱陶しくなったという面もある。当然のことながら、昔の文章の方が起承転結がハッキリしており、最近の更新内容は雑になって来たようにも思える。

 さて、これからの20年はどんな20年になるのだろうか。20年後というと82歳になっている。もし続けていれば、ほぼ半生HPを続けていることになる。SNSにも若干の飽きが出てきており、もう一度HPに回帰するのだろうか。それとも、また違った新しいSNSに入り込んでいくのだろうか。その頃にはRAIDERSも2つや3つのスーパーリングを増やしていて欲しい。僕はまさかフラッグフットボールをプレイしていないだろうな。いや、ハエの止まるようなパスをゼイゼイ言いながら投げているかもしれない。

 これまでの20年は、よっぽどのことが無い限りこの世から消えることは無いと考えていた。でも、これからの20年が同じ様に続くとは思えない。20年後に元気に暮らしていて、もう一度振り返ることが出来たら、それは本当に幸せな人生ではないだろうか。どんな世の中になっているか。見てみたい。

【2020.2.6】 僕にとってはつまらなかったスーパーボウル 
 何となくスーパーボウルの結果について書く気が湧かずに今日まで来てしまった。当日は後半辺りから身の回りがバタバタしてしまい、ゲームに集中できなかったこともひとつの理由だが、それよりも予想通りだったなという感じであまり気が乗らずにここまで来てしまった。

 3Qまでは確かにSFのペースだった。想像した以上にSFディフェンスのラッシュが早く、QBマホームズには余裕が無かった。パスは投げ急ぎの感があり、コントロールが定まっていない。後半に入ってインターセプトを喰らった時、彼の表情は少々ひきつっているようにも見えた。ただ、それまでも時間さえあればマホームズは良いパスを投げていただけに、最後までSFディフェンスが彼にプレッシャーを掛け続けることが出来るかが焦点だろうなと思いながら観ていた。

 マホームズはこれまでも何度も窮地に立たされたが、短時間でTDパスを量産する力を持っている。その力をSFが出させずに終わるのか、それとも最後に力尽きてしまうのか。僕は後者を予想して観ていたが、後半2本のインターセプトを喰らった後は、さすがに不味いかなとも思った。

 キープレイはやはり4Q残り7分強、自陣35ydでの3rd &15。WRヒルのポスト&コーナーのダブルムーブは鋭くワイドオープン。マホームズはそれまで中々時間を作ることが出来ずに、微妙なコントロールが狂うこともあったが、この時はディープに走り込んだヒルに投げ込む時間が十分にあった。

 RAIDERSと同ディビジョンだけに、マホームズはデビューした時からずっと細かく観ている。彼には脚がある。しかし、自ら走るのではなく、必要に応じて走ることが出来るQBで、レシーバーが空くまでの時間さえ作ることが出来れば、どんな体勢からでもパスを投げられる。このことはRAIDERSのゲームで何度も観ている。「あの体勢で、あそこからパスを決めるか」と何度思った事か。自分の脚で時間を稼ぎ、どこからでも正確なパスを投げることが出来る。敵としてはこの上なく鬱陶しいQBで、彼が怪我することばかり考えていたのが本音だ。

 だから今回のスーパーボウルも、最後はマホームズの独り舞台になるだろうと予測した。ラマー・ジャクソンとは違うQBで、どちらかと言えばSEAのウィルソンやGBのロジャースのタイプのQB。どんな体勢からもレーザービームを投げることが出来、ノールックで投げたり、左投げでパスを決めることも出来る。こんなQBは今まで見たことが無いというのが正直なところだ。

 このマホームズの周りにTEを含めて4人のレシーバーが揃っていたのでは、いくらSFパスディフェンスが良くても無理がある。特にマホームズに時間を稼がれたら終わりだ。優秀なセカンダリーでも長時間のカバーは無理で、絶対にほころびが生じる。3点差に追いついてからはマホームズに余裕が生まれ、SFディフェンスが浮足立ってきたのは目に見えて分かった。だから、もうこの時点で逆転勝ちが見えた。それも逆転した後に勢いが出てもう一本位勢いで追加するだろうと。

 SFのQBガロッポロはNEから移籍した2017シーズン後半で5連勝を飾った時、これはSFも良いQBを獲得したと感じた。翌2018シーズンはSFがプレイオフに進出することは間違いないくらいの見方をしていた。ところが開幕早々ガロッポロは怪我でシーズンエンド。今年のプレシーズンゲームでも調子が出ずに、このまま終わってしまうのかと思ったが、シーズンに入ると調子を取り戻した。ただ、2017シーズン終盤の勢いのあるクォーターバッキングに比べると物足りなさを感じたのも確かだ。何というか、凄さを感じなかった。

 結局今回のスーパーボウルは、両チームのQBの差が出てしまった。ディフェンスが凄くても、完封するのは難しい。ましてや、マホームズと彼を取り囲む優秀なレシーバーが4人いるチームを抑え込むことは不可能。勝つためには点を取らなければならない。地上戦はそこそこ頑張ったが、空中戦で完敗したSFに勝利の目は無かった。

 SFはターンオーバーを奪い、マホームズを4度サックしても追い込めなかった。SFディフェンスの予想以上の頑張りで、KCの一方的なゲームにならなかっただけのこと。最後まで楽しませてくれたが、やはり予想通りのゲームだった。やっぱりか、という感じであまり面白くもないスーパーボウルだった。

【2020.1.29】 スーパーボウル予想 
 スーパーボウルが迫って来た。どうでもいいチーム同士でどっちが勝っても良いかなという感じ。それでもゲームとしては興味がある。勝敗予想はと言えばズバリKCだ。

 両チームを比較した時、オフェンスは明らかにKC有利だ。WRヒルとハードマンはスピードがあり、オフェンス全体にスピードがある。ジェットスイープも含めて左右に大きく振ってスピードでぶっ千切る、あるいは縦に一気にストレッチするKCオフェンスを止めることは、SFディフェンスといえども厳しいのではと思う。QBマホームズに投げる時間を与えなければ何とかなるだろうが、OLのプロテクトが良い上に彼には脚があるだけに、そう簡単に追い込めるとは思えない。

 チャンピオンシップゲームでSFは、QBロジャースに時間を作られると真中のミドルゾーン中心にパスを通されていた。GBに比べてKCオフェンスのレシーバー陣は人材が豊富。ヒル、ハードマンに加えてWRにはワトキンスがおり、さらにTEにはケルシーが控える。ヒルはダブルカバーでないと難しい中、他のレシーバー陣をどう抑えるのかと考えた時に、空中戦でSFに勝ち目は無いと予想する。

 GBのロジャースでさえある程度の時間を作れたのだから、マホームズがプレッシャーを受けまくって投げる時間が無いということは想像出来ない。ブリッツを掛けまくれば、タイミングパスを簡単に決められ、4メンでプレッシャーを掛けられなければ、ディープに投げ込まれる。そんなシーンが目に浮かぶ。

 SFのオフェンスはと言えば強力なゾーンブロックからのランオフェンス中心で、RBコールマンが復帰すればモスタートと2枚看板で迫力はある。QBガロッポロもまずまずだ。しかし、このオフェンスでは得点をあげるには時間がかかる。これに対してKCは一気に得点をあげることが出来るオフェンス。SFは先行してボールコントロールしないと勝てないオフェンスだが、少々リードしていても短時間に一気にやられる可能性がある。

 KCディフェンスはとにかくアグレッシブでガンガン攻めて来る。それは、強力なオフェンスに裏付けされたディフェンス。何時でも得点は取れるからビッグプレイで止める、あるいはターンオーバーを奪うというディフェンスだ。現に、プレイオフでは先行されても簡単にひっくり返し、逆転後にディフェンスはさらに思い切りが良くなっている。

 SFはターンオーバーを奪い、マホームズがミスを連発すること以外に勝つ可能性は無いのではと思う。SFファンには申し訳ないが、一方的で話にもならんスーパーボウルになるのではないかと心配している。この予想が外れて、最後まで興味を失わずに観戦できるゲームになることを願いたい。

【2020.1.22】 チャンピオンシップ 
 今回もまた2日も経ってしまったが、チャンピオンシップゲームの感想を。AFC、NFCともに今回は予想通りというか順当な結果となった。まずTEN@KCだが、最初の内KCは手こずったものの、最終的には完勝。RBヘンリーのランが止められた時に武器の無いTENと、レシーバー陣が豊富でQBマホームズにも脚があるKCではオフェンス力に大きな差があった。

 レギュラーシーズンでの前回の対戦でKCが敗れているとはいえ、僅差の勝負だった。TENの手の内は分かっておりKCオフェンスが爆発すれば問題は無いというレベルだったのだろう。KCディフェンスは、思い切ったラッシュを掛けてオフェンスにプレッシャーを与え、ビッグプレイが飛び出すタイプ。これは、オフェンス力があり、少々得点を許してもオフェンスでキャッチアップ可能という余裕があるからこそできるディフェンスではないかと思う。

 KCオフェンスはRBが大したことは無い。しかし、WRヒルやハードマンを使ったジェットスイープはスピードがある。左右にスピードで振っておき時折見せる真中のランはそれなりに効果的で、ランに対応しようとするとヒルやケレスのマークが甘くなりパスを許してしまう。さらに、マホームズも走ることが出来るとあっては対応しきれない。TENはすべてが上手く行って試合序盤を優位に進めたが、予想通りKCの敵ではなかったというのが正直なところだ。

 GB@SFも予想通りの結果だが、こちらはSFが前半すべて上手くハマったから危なげなく逃げ切ったが、もし、もう少し前半が競っている状態だったら危なかったかもしれない。SFのランオフェンスはゾーンブロック中心だが、時折プルアウトブロッカーも付けて完全にスクリーメージを支配。さらに、FBのリードブロックとWRのダウンフィールドブロックも良く、RBがスクリーメージさえ抜ければロングゲインに繋がるという感じ。

 ランで来ると分かってBOX内のディフェンスを増やしても止められないというオフェンスは脅威だった。SFはランでボールコントロールすることが出来、ディフェンスが強いことから、先行すれば滅法強い。そのパターンに完全にはまったことから、QBロジャースが何とかパスを決めることが出来ても、キャッチアップすることは容易ではなかった。

 この試合のキーポイントはやはり2Qの2ミニッツに入ってからの、SFが奪ったインターセプト。ロモの解説によると、2ディープに見せかけてスナップ後にワンハイにシフト。2ディープならば間違いなく通るはずの左サイドラインを上がるWRアリソンに投げたパス。これをCBモーズリーがインターセプト。ロジャースは完全に騙された。この後SFがTDを追加して27-0となったところでほぼ決まった。

 後半5,6回あるオフェンス全てでTDを上げたとしても35点か42点。この間にSFにTDやFGを追加されるようなことが有れば実際のところ不可能に近い得点差だと言って良い。前半最後のGBオフェンスがTDを上げて20-7で終えていれば勝負はもつれただろう。それだけ、このインターセプトは大きく、この試合のすべてだったように思う。ロジャースはディフェンスをしっかりと読む。それゆえにはまってしまった罠だった。

【2020.1.14】 DIVプレイオフ 
 DIVプレイオフが終わってだいぶ時間が経ってしまったが、自分の記憶のためにも思ったことを書いておこう。4ゲームの中では何と言ってもAFCの2ゲームだろう。TENがよもやBALに勝つとは思わなかったし、HOUがあんな大逆転を喰らうとは。

 BALはコーチ陣が何を考えていたのか分からない。最初に喰らったQBジャクソンのインターセプトはレシーバーの手を弾いたパスがディフェンスの手に収まった。運が無いと言えば無い。この後TENはTDパスを決めるが、ワンハンドキャッチしたパスはTDともインコンプリートともとれるパス。審判がTDとコールしたからTDになったが、インコンプリートとコールしていればインコンプリートだっただろう。オフィシャル・リビューをしても明らかに覆す理由は見つからない様なパス。この時点でTENにツキがあると感じた。

 問題はその後のBALオフェンス。0-7とまだワンスコアゲームなのに2Q早々、自陣45ydで4th & 1のギャンブルをして失敗。この後に一発でTDパスを決められた。レギュラーシーズン中には8度の4th down Gambleをすべて成功させたと確かテロップに出ていた。ギャンブルが悪い訳ではない。しかし、どうして2Q始まったばかりで、それも自陣でギャンブルしなければならないのか。成功していれば結果は違っていたかもしれないが、この選択は間違いだったと思う。

 それでもFG2本で6-14とワンポゼッションゲームで何とか食らい付いていたBALだったが、後半最初のシリーズで敵陣18ydでの4th & 1のギャンブルをまたもや失敗。TENは前のギャンブルの時もこのギャンブルの時も、完全に山を張っていた。外れたら仕方ないという覚悟があった。その覚悟の違いと言えばそれだけだが、どうしてFGを蹴っておかなかったのだろう。時間はまだ十分にある。9-14ならばTDで逆転でき、2ポイントを決めればFG差を付けられるのに。

 獲得距離は520yd対300ydでBALが圧倒していたのだが、ターンオーバー3回、ダウン3回というオフェンスでは、到底勝つことが出来ない。10回から12回くらいあるオフェンスの半分でボールを失っていたのでは話にならない。RBイングラムが本調子ではなく早々と退いてしまったことで焦ってしまったのか。当然ながら、イングラムが駄目な場合の対策も考えていたはずなのに。準備不足と強引なQBジャクソン頼みのオフェンス。これこそがBALの敗因だ。

 この悔しさは来シーズンという記事があったが、来シーズンには各チームともオプションオフェンスに対する対策を考えて来るだろうから、そう簡単にいくとは限らない。BALはスーパーを制する絶好のチャンスを逃したことを後になって悔やむのではないか。同じようにスーパー制覇は確実だと思っていた2000シーズンのRAIDERSが、BALとのチャンピオンシップでDTシラグサにQBギャノンを壊されて負けた時の悔しさを味わうがいい。あの時はRAIDERSにとって千載一遇のチャンスだった。

 HOUもある意味ではギャンブル失敗で流れを失った。先制パンチで24-0と一気にKCを突き放した時はこのまま行くのではという雰囲気もあった。それを変えてしまったのは自陣31ydからの4th down Gamble。パントフォーメーションからのランを止められた。その前のKCオフェンスに簡単にTDを奪われ焦ったのだろうか。ただ、あのギャンブルは無いなというのが僕の感想。失敗した時のリスクの方が大き過ぎる。事実直ぐにTDを奪われ、さらにキックオフをマフして抑えられTDを追加された。

 わずか5分ほどの間に3TDを追加され、あっという間に24-21。もうこうなったら流れは完全にKC。ギャンブルしなくても実力差でKCにやられていた可能性はある。しかし、あそこでパントを蹴ってKCを自陣奥深くに押し込んでおけば、また展開は違ってきたかもしれない。ギャンブル失敗が全てを変えてしまったと感じる。これもまたコーチ陣の判断ミスといって良い。結果論ではあるが、まだ2Qでギャンブルをするタイミングではなかった。

 MIN@SFは両チームともディフェンスが強い中、どちらのオフェンスが機能するかが興味深かったが機能したのはSFのランオフェンスだった。前半ラン18回、パス13回だったのが、後半になるとラン29回、パス6回とRBコールマンを中心に徹底的にグランドアタックで攻めてMINを圧倒した。この後半の切り替えが見事だった。

 逆にMINはRBクックが止められると何も出来ない。QBカズンズはランプレイが出て、そこからプレイアクションパスを投げることが出来れば働けるが、ランが出なければ何も出来ないことを露呈してしまった。シーレン、ディックスという素晴らしいレシーバーを2枚持ちながら結果を出せなかったカズンズは、やはりう勝てないQBという烙印を押されそうだ。

 SEA@GBはSEA最後のシリーズでFDを更新した後、WRターナーが犯したドロップで終わってしまった。あのドロップが無かったらひょっとしたら逆転もあったかもというゲームだったが、どちらのチームにも興味が無く何となくボーッと観てしまった。RAIDERSのシーズンが終わってしまった今、どちらかというと好感を持っているチームも負けてしまい、何ともつまらんプレイオフだ。  

【2020.1.6】 WCプレイオフ 
 レギュラーシーズン最終週まで粘ったが、RAIDERSはプレイオフ進出ならず興味が失せてしまったプレイオフ。ここからは、どこが勝っても良いがむかつくチームが負けることを祈っての観戦となる。そんな意味で気持ち良かったのは、NEの敗退。17週でMIAにまさかの敗戦を喫しワイルドカードプレイオフを戦うこととなったNE。今年のNEはあまりゲームを観ていないが、ディフェンスが強くて勝っているという印象を持っていた。

 昨日行われたホームでのTEN戦も、今までのNEであれば最後にひっくり返しただろう。最後におまけの様なTDを追加したTENが20-13で勝ったが、実際には14-13という1点差ゲーム。レシーバー陣の駒不足もあったが、QBブレイディの衰えは隠せなかった。パスプロテクションに守られてしっかりと投げ込める時のパスは往年の勢いがあったものの、プレッシャーを受けた時にはパスをコントロール来ていなかった。

 これは瞬時の動きが自分の感覚に付いて来なかったことと、バランスが崩れても投げることが出来る筋肉が衰えたことによるのではないか。歳を取るということはこういうことなのだ。フラッグフットボールも含めて長いことフットボールをプレイしている僕も、ある時から逃げられない、投げられないという感覚が出てきた。ブレイディと自分を比べるのは適当ではないかもしれないが、同じような変化を彼も感じているのではないだろうか。

 AFCのもう1試合はBUFを応援していた。BUFオフェンスはゴール前の詰めが甘くレッドゾーンに入ってからのTDが少なかったように記憶している。記録を見るとその通りで、レッドゾーンに入ってからのTDパスとTDランは共に少ない。QBアレンはロングパスと自らの脚で一気にボールを進めるが、レッドゾーンに入って奥行きが無くなると手詰まりになっている。この結果がHOU戦の前半に出てしまった。

 もう一本TDを追加したら完勝だっただろう。さらに、アレンのファンブルロストや4Qでの2連続サックによるFG機会の喪失などミスが続いた。このミスが無かったら、ゲームはどうなっていたか分からない。アレンは闘争心があり好きなQBだが、ボールセキュリティに注意することと自分の脚に過信しないことが、偉大なQBになるための条件だろう。大きな授業料を払って、来シーズンはどこまで伸びるだろうか。

 NFCでは開幕時にNOが一番スーパーに近いチームだと思っていた。オフェンスもディフェンスも隙が無く、QBブリーズは円熟期に達していた。ブリーズの怪我があった時もブリッジウォーターがしっかりとバックアップした。今日もNO絶対有利だと思っていたが、MINのラインがオフェンスもディフェンスも素晴らしく、スクリーメージを完全に支配していたことが大きかった。

 RBクックの復帰はMINにとって特に大きなポイントだった。彼が走ることでQBカズンズの負担が軽くなり、結果としてパスも良く決まったのではないか。40回もランプレイをコールし37分も使ったMINのボールコントロールオフェンスに、NOはリズムを失ってしまったのかもしれない。OTでのMINのTDパスもオフェンス・インターフェアと言えば、そうも取れるプレイ。またもや判定に泣いたとも言えるが、あのプレイはリプレイでひっくり返るほどの明確な根拠は無かった。

 残念だったのはSEA@PHI。DEクラウニーの、フラッグは投げられなかったが実質的にはアンネセサリーラフネスにより、QBウエンツが脳震盪を起こし1Qで退場となったところで試合は決まったと言っても良い。それでもPHIに勝機はあったと思う。2QにFGでPHIが3-3に追いついた時、QBマッカウンは頑張っているもののゴール前を詰めるにはブランクが空き過ぎたと思っていた。

 PHIは3QにFGを追加して6-10になったがTDを返され6-17。さらに3QにFGを追加して9-17と8点差。この後4Qには2度4th down gambleを失敗して敗れた。僕はこの2回でFGを蹴り15-17まで持って行き、最後にもう一度FGを蹴るチャンスを掴めるかどうかに賭けても良いんじゃないかと思っていた。マッカウンのパスではTDを取れそうになかった。結果論ではあるが…。

 ウエンツには最後まで戦わせたかったなあ。彼がいたらPHIは勝てていたのではないか。それほど、PHIディフェンスはよく耐えていた。WRがが怪我人だらけの中、最後の4ゲームをものにして地区優勝まで持って行ったウエンツには頭が下がる。RAIDERSのQBカーにも、彼ほどの闘争心があればと思うのだが。