<扉の詩> 吉貝甚蔵
一歩のための小さな一歩
そんな空の青い日
街を封鎖する大樹に絡まれ
鳥の残影に震えているのだ
だから さあ 日暮れまでに
公園へ行こう
そこに貼り付いた影があれば
ボクら 話そう 夜の間に
街と街の先のこと それは
ボクらのむず痒い背中のことだ
聞く耳なら手のひらにのせて
ちょっと恥ずかしいけど
かざすよ だから さあ
次元に向けて 鳥の影を放とう