鉄道・旅行のページ
004 東京・横浜に遊びに行きました


1. 金曜夜〜コンサートで終わった土曜日 (2006-04-24)

関東に住んでる友人が大塚愛の横浜アリーナのコンサートのチケットをくれるというので,ちょうど春めいたいい時期だろうということで快諾して旅行の手配をしたのが1ヶ月前.今回は旅割で安い飛行機チケットが手に入ったので,行きは前からやってみたかった「鉄路で関東へ」を実現に移すことに.そこで少々値が張るものの,片道切符と数枚の特急券をみどりの窓口で購入.

行きに札幌から上野行きの寝台特急に乗ろうとすると19:27の北斗星4号には乗らないといけないので平日はきちんと仕事したいこともあり今回は乗車を見送る.旭川を18:00に出て,札幌で途中下車して知り合いと軽く一杯やってから22:00に札幌から青森へ向かう夜行の急行列車である「はまなす」に乗車.寝台車にはせずに指定席券だけで座れるドリームカーというリクライニングのよくきく座席.

写真1
急行はまなす
ドリームカー車内


途中日付の変わる伊達紋別のあたりまでは起きていて,そこから眠りに落ちて気づいたら函館に着く直前.函館着は夜中の2:42.函館では進行方向が変わり,いままで9両の車両を牽引してたディーゼル機関車から,青函トンネル用の電気機関車に付け替える様子を見学.函館発は3:00ちょうど.

写真2
真夜中の函館駅に停車中
写真3
ED79との連結作業


その後はうとうとしながら青函トンネルに入ったのまでは覚えていて,気づくともう本州に入っていた.本州に入ったらさぞかしあったかくなっているだろうと思っていたけれど,残雪があるあたり北海道とさして変わらない印象を受けた.

急行はまなすの終点,青森着は5:35という早朝.それでも多くの乗客を降ろし賑わうホーム.ここからさらに旅を続けるものにとってはすぐに乗り換えがあり,私も5:52発の八戸行きの特急つがる2号に乗り換える.八戸からは東北新幹線で一気に東京まで南下する超特急ルートをとる.

写真4
青森駅で「特急つがる2号」に乗り換え
写真5
特急つがる(E751系車両)


特急つがる2号に乗っていて森の木の構成が北海道と異なることに本州に来たことを実感しつつ,野辺地(のへじ),三沢に停車して6:48に列車は終着の八戸に到着.

写真6(左上)
在来線から見た八戸駅の新幹線ホーム

写真7(右上)
八戸駅(在来線ホーム)

写真8(左下)
7分間の乗り換え(はやて2号へ)

写真9(右下)
八戸駅(新幹線ホーム)


次に乗る新幹線はやて2号は6:55発車なので混雑するなか急いで乗り換え.普段,乗車券と在来線の特急券と新幹線特急指定券の3枚を自動改札に通すことなんてしてないのでちょっと戸惑う.10両編成のすべてが指定席の新幹線「はやて2号」はほぼ定刻どおり発車.

次の盛岡では6分停車して秋田新幹線のこまち2号を連結するはずだったのが強風のための遅れで発車時間が10分ほど遅れるとのアナウンス.それではと盛岡ではホームに出てゆっくり写真を撮っていたら,こまち2号の遅れが拡大したらしく,先ほどのアナウンスが覆り,連結走行を取りやめて定刻どおり発車することに変更になったので少々焦る.

写真10
盛岡駅にて.
せっかく連結器出して待ってたのに,
こまち2号とはひとつになれませんでした.


次の停車駅仙台の市街に入って,私のこの春最初の桜並木を目撃.

写真11 私の2006年初桜は仙台で.旭川にはまだ残雪あるのに….


仙台発は8:15,ここで大量に客が乗ってきた.はやて2号はその後一目散に南下し,上野にすら止まらずに東京駅までノンストップで1時間36分疾走する.福島あたりでは菜の花が黄色く咲いているのをみかけてさらに春を感じつつ,昨晩からの眠さもあってうとうと居眠り.気づくと宇都宮を過ぎていて,木々にも緑の葉がさわやかに目立ってきていた.

9:51東京駅21番ホームに着く.札幌を出てから約12時間,こうして都会のど真ん中へ列車で降り立つというのは飛行機で羽田に降り立ってから東京駅までやってくるのとは全く違う感じがする.

写真12 東京駅.新幹線から降りて改札へ向かう人の波


今度はJR東海の東海道新幹線のホームへ.その途中で新横浜までの新幹線特急券を購入.普段じゃこんな短い区間に新幹線なんか勿体なくて使わないけど,この区間は短いので特急料金は840円で済む.八戸から新横浜まで新幹線に乗るんだから通し区間の特急券が買えそうなものだけど,東京駅での新幹線同士の乗り継ぎには割引は適用にならないのでこうやって直前に買い足しても損はしない.

14分の持ち時間で18番ホームより発車する博多行き新幹線のぞみ19号に乗り換えへ.それを使って新横浜まで行き,10:32.そこからは横浜線の電車にスムーズに乗り換えることができて(ただしやってきたのは桜木町行きで,目的地関内のひとつ手前が終点),友人との「関内で11:00に待ち合わせ」に間に合うことができた.

写真13 新横浜新幹線ホーム 写真14 横浜線の電車 写真15 目的地・関内


横浜アリーナの開場までは横濱カレーミュージアムで食事をし(パク森カレーを食べた),中華街で豚まんをほおばり,それから地下鉄で移動して新横浜ラーメン記念館で新たな店に足を踏み入れた.食べてばっかりだな….

大塚愛のコンサートの感想や詳細は専門のページを見てください.私は大塚愛のアルバムは3枚持っていて『さくらんぼ』のようなはじけた感じの曲が特に好きですが,むしろ今回のコンサートではバラードに聞かせるものが多く,カップルで鑑賞するといい感じだろうと思いました.

横浜アリーナからはJRと私鉄を乗り継いで友人の家へ.昨晩ほとんど寝てないため雑魚寝でもストンと入眠.
翌日の行動については後編に.

写真16
旅を終えた片道切符
経由が収まりきらずに手書きで書かれている.

右上の札幌駅の途中下車印は
本来このきっぷに押されないはずのもの.

札幌で途中下車すると白石-札幌間の往復運賃が発生するので,精算書で白石-札幌間を乗り越したことにことにして200円払うべきだったのだけど,窓口氏も混乱してて間違ってしまったようだ….はまなすに乗るときにこのきっぷでは札幌駅の自動改札を通れないことに気付いたので白石までのきっぷを買って再入場しました.

2. 秋葉原で終わった日曜日 (2006-05-01)

2日目は友人と別れて朝から単独行動.
スタートは08:00,東京都立川市のJR立川駅

写真1 JR立川駅(南口) 写真2 多摩都市モノレール


今回主に利用するのは首都圏近郊のJRが1日乗り降り自由な「ホリデー・パス」2,300円.途中下車し放題なのがありがたい切符です.平日に東京を訪れることが多くていままで使ったことなかったけれど,なかなかの使い心地.

立川からは青梅線の電車(青梅行)で移動.
0803 立川(たちかわ) → 拝島(はいじま) 0816
距離はこの間6.9km.この駅は昭島市と福生市の市境に位置する駅で,青梅線と八高線がクロスし,さらに五日市線の起点でもあって,JRだけで5方向に分岐している駅.青梅線で終点の奥多摩まで行くと時間がなくなりそうだったので,今回は五日市線を制覇することに.細かい予定は立てていなかったものの,幸いにもこの次にやってきた青梅線の電車が新宿からのホリデー快速で,ここ拝島で前6両が「ホリデー快速おくたま号」,後ろ4両が「ホリデー快速あきがわ号」に分離された.後ろの車両に乗って,いざ五日市線へ.

写真3
五日市線起点(拝島駅)
写真4
ホリデー快速あきがわ号


0828 拝島 → 武蔵五日市(むさしいつかいち) 0849
五日市線の全長は11.1km.電車が走り出すとまもなく車窓からはのどかな住宅と畑の入り混じった「東京らしくない」のなかを走り,終点の武蔵五日市に近づくにつれ畑は森に変わってゆく.武蔵五日市はあきる野市にあります.
ここで降りた人は山登りの恰好をしている中高年の方が多く,その方々は駅前の西東京バスののりばからさらに山奥へと旅立ってゆかれました.私はその駅前の「何もなさ」をじっくり味わってからホームに戻り,戻ることに.

写真5(左上) 武蔵五日市駅
写真6(右上) 駅前からみた景色.さすがに東京のはじっこまで来た感じ.
写真7(左下) アーチが美しい武蔵五日市駅の高架
写真8(右下) ホームから拝島方面をながめたところ.


0922 武蔵五日市 → 拝島 0941
拝島に戻ってくると今度は東京で唯一の「地方交通線」である八高線(八王子と高崎を結ぶ)で北上.

0945 拝島 → 高麗川(こまがわ)1012
この間は21.2km.この間に線路は東京から埼玉へ.高麗川は埼玉県日高市.この駅は八高線と川越線(大宮-高麗川)の分岐駅であるものの,列車の運行形態としては川越線から八高線の南側を直通する列車はあるものの,八高線でここから北へ行く列車はすべてこの駅が始発になっている(ここから北は非電化区間)ので,折り紙の「だまし船」のような関係(このたとえじゃわかりにくいか…)に見える.

写真9 川越線に乗り入れる「電車」 写真10 高麗川(こまがわ)駅 写真11 八高線ここより北は「気動車」


乗ってきた電車は高麗川止まりなので,改めて川越行の電車に乗り継ぐ.
1024 高麗川 → 川越(かわごえ)1051
この間は14.5km.思っていたよりもずっと田園風景が広がっていることが意外だったものの,その景色は北海道のそれとはまた味わいが異なっていて面白い(北海道はトタン屋根しかないこととか).
この路線は単線なので,途中上下線のすれ違いのために的場(まとば)という駅で5分の停車.なかなか古い駅舎で味わい深いけれど,きちんと電光表示板はついておりました.

写真12 的場駅(埼玉県川越市) 写真13 建物とミスマッチな?電光掲示板


お次は川越始発の埼京線りんかい線直通列車にすぐに飛び乗って…と思ったけれど朝から何も食べてなかったので立ち食いそばをかき込む.そうこうしてたら1056の電車に間に合わず,次の1115に乗ることに.
駅前に出て知ったけれど,このあたりは「小江戸」と呼ばれ今でも古い建物の残る地域.やっぱり北海道に住んでると北関東のことは知らないこと多いもんだ.

写真14
JR川越駅(東口)


1115 川越 → 武蔵浦和(むさしうらわ)1142
この間23.5km.川越線埼京線と乗ってきて,今度は武蔵野線に乗り換えるために武蔵浦和で下車.埼京線と武蔵野線はクロスする位置関係にあるため,武蔵野線から埼京線のホームを見上げる感じになる.ところでこの武蔵浦和,駅名で旧国名を冠して他方の駅と区別することはよくある(静岡県の清水と北海道の十勝清水など)けれど,武蔵浦和の場合は旧国名のつかない「浦和」は目と鼻の先にあり,この場合の呼び分けは「
武蔵野線の浦和駅」という意味合いでつけたものと思われ,特殊なケースと思われる.この駅は埼京線完成時に武蔵野線との乗換駅として昭和60年にできた比較的新しい駅.

写真15 武蔵浦和駅 上が埼京線 写真16 武蔵浦和駅武蔵野線ホーム
出口・埼京線とは長い通路で連絡している


1152 武蔵浦和 → 南流山(みなみながれやま)1219頃
この間25.6km.初めての路線で景色をしっかり見るべきだったけれど,昨日の疲れがでてうとうとしてしまう.乗り過ごさないように気をつけながらやっとのことで降り立った南流山はすでに県がかわって千葉県流山市.この駅は今日の主目的のひとつである「つくばエクスプレス(TX)」の乗換駅.

写真17 JR南流山駅 線路は高架に. 写真18 TX南流山駅 ホームは地下に.


つくばエクスプレスの駅は地下鉄みたく番号が付されていて,起点の01秋葉原から20つくばまであるけれど,ちょうど真ん中あたりの10番が当てられている.秋葉原からの距離は22.1kmだけれど運賃は少し高めの550円.地下に下り,ここではホリデー・パスが使えないのできっぷを買い,ホーム階に下りる.真新しい感じがいい.まもなく6両編成の列車が到着し,先頭車両に乗車.

南流山 → 秋葉原
先頭車両は窓も開いていて景色がすごくいいんだけれど,あいにく鉄道マニアと思われる中年のおじさんがかぶりついていた.しかし同好のものとして少々おせっかいかもしれないが言わせて貰うと,中年太りで短髪で,キャップ(野球帽)にリュックにウインドブレーカーという恰好は周囲に決していい印象を与えないわけで.こういうかぶりつきはただでさえ目立つ行為なのだから,スーツにネクタイ,とは言わないまでもさわやかなスタイルで臨んでいただきたいものだ….

秋葉原
秋葉原には高校の修学旅行以来10年ぶりだったので,まずその近代的な変化に驚く.秋葉原の新名所ヨドバシカメラマルチメディアAkibaを駆け足で眺めて,レストラン階の回転すし屋で遅い昼食.桜海老の軍艦巻きは初めて食べたなあ.本州の回転すしはおいしくないと言われているけど,それも昔のことになりつつあるのかもしれない.
日曜日ということもあって中央通りの歩行者天国は(北海道人からみれば)ものすごい人出.特にグラビアアイドルらしき集団が水着で撮影をやっていたり,メイド姿の女性がメイド喫茶のビラ配りしていたり,アイドルグループが街頭コンサートやってたりとお祭り状態.

写真19 歩行者天国(中央通り) 写真20 ヨドバシカメラマルチメディアAkiba 写真21 アイドルのインストアライブ


この街の「主役が年端もいかない女の子で,それを支えるのは多数の活きの悪い目をしたさまざまな年代の男」という構図を目の当たりにしていやな気分になったものの,誰を責めるべきという発想には至らなかった.ただ,やっぱり自分は女の子には自分で汗水たらして努力して,ナマのコミュニケーションをしないといけないな,と思ってみたり.

そんなふうに秋葉原観察に時間を割いていて,最後にふっと万世橋方面に目を向けると「交通博物館」の文字が….そこで私のなかで忘れられてた記憶が思い出されて思わず口について出た.

「やばっ,交通博物館閉館するんだった!」

気づいたときには既に遅く,帰りの飛行機の時間が迫っていて中を見る時間はない.交通博物館は2006年5月14日をもって閉館し,その展示品の中の鉄道関係のものは2007年の秋にさいたま市にできる鉄道博物館に移るという話をどこかで小耳に挟んでいたんだった.入り口に展示されている0系ひかりの先頭車にも「さようなら 交通博物館」の文字が….仕方ない,鉄道博物館ができたらいくことにしよう….

写真22 万世橋からみた在りし日の交通博物館 写真23 展示の新幹線「0系ひかり」


そして秋葉原から浜松町まで京浜東北線の電車に乗り,そこからはホリデー・パスで乗れる東京モノレールを使って羽田空港へ向かったのでした.


このページの編集履歴

2006-04-24 編初稿
2006-05-01 後編初稿
2007-01-28 大幅加筆
2007-01-28 記述ミスを訂正