〔東京国立博物館常設展〕 1992.8.15


 ひさしぶりに、国立博物館に行く。今日はYさんと一緒。20年ぶりの再会。約3時間あまりかけて、本館1Fの仏教美術を中心に見た。

 この2年程、仏教に関心を持ち、仏教の原初の姿を追い求めていたので、久し振りに見る仏たちの姿は、とても神々しい。二人で話していて偶然にも、彼女も仏教に関心が深い事が分かった。真言宗で、得度も受けたという。

 仏陀は、苦しみの中でもがく人々を救おうとして活動されたという。仏像は、その姿をかたどったものであり、仏の慈悲の心を表現しているという(特に日本の仏像はそうである)。この点をふまえながら、仏像を下から仰ぎ見ると、仏とちょうど目線があう。どの仏も、厳しい中に、柔和な微笑みをたたえている事が、とても印象的であった。


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