これでも労働組合か

-法人格取得のための日教祖の規的改正-

 

 日教組は、33日の第74回臨時大会において、規約改正を行った。この規約改正は、日教組が法人格を取得するためのもので、大会の

議決事項の中から、「ストライキの決定」と「労働条件の改正」に関する件を削除したものである。

日教組は、この規的改正について、次のように説明している。

 『1978年に成立した「職員団体等の法人格の付与にかんする法律」に基づき、 「法人としての保護措置を受ける」ための資格要件を

備えるため』であり、それは『不動産等財産の取得・処分、財産の維持・運用等で、法律上保護されることや、法人税・所得税が優遇さ

れているなどの点を考慮』して行われ、このことは 組合員一人ひとりの組合費の負坦軽減にもつながる。日教組運動の目的達成に資す

るものである(日教組教育新聞:310日号より).

 これは何を意味するのであろうか。

 日教組の、今回の規約改正の焦点となった「ストライキ」と「労働条件の改善」とは、まさに労働組合としての存在の根幹に触れる

部分である。これを大会の決定事項から削除したということは、労働組合としての性格を事実上放棄するということを意味するのであ

る。そして、日教組運動の目的は、組合員の親睦と福利厚生の充実、教職員としての技能の向上のための研修と研鑚へと変化し、使用

(=文部省)に対して、「教育の発展のための提言」を行う、そうした組織になることを意味している。

 この規約改正は、「参加と提言」という日教組路線の帰結であり、同時に「職員組合」という「企業別組合」の帰結でもある。

 そしてもうー点。「法人格の取得」によって、「財産の取得・運用・維持」に法律上の保護を受けるということは、日教組中央官僚た

ちの天下り先である、外郭団体の設立ということを意味するであろう。

 33日の第74回臨時大会で、日教組は労働組合としての、とりわけ全国的組合としての性給を放棄することを宣言したのである。した

がってこれ以降、労働条件や教育労働・教育の在り方をめぐる闘いは、すべてが現場の力関係に委ねられることになる。

 現在教育をめぐる問題は、文字どおり山積みとなっている。そしてそれは、学校5日制の導入や学校体系の複線化の進行とあいまっ

て、問題をー層複雑化させてもいる。学校現場にある熱育労働者は、いやおうなく管理者としての性格を強めさせられ、そのー方で、

地域活動の強化等々とあいまった、かなりの超過勤務の負担増を強いられている。

 では、現場での闘いは今後どうなっていくだろうか。旧来の闘う姿勢を残している教組では、まだしばらくは現場の闘いを援助しそ

れを強化する役割を、地区教組がはたすことになるだろう。しかし問題が全国レベル、つまり対文部省のものであるがゆえに、闘う地

区教組の執行部に対する日教組からの圧力はますます強化されていくに違いない。どのみち教育労働者が直面する諸問題の解決は、現場

での力関係と闘いにすべてが委ねられ、現場活動家たちの闘いは、地域的に分断され全国的な孤立に直面させられるであろう。

 この現場の闘いを広くつなげ、全国レベルの闘いへとつなげていく事が、今後はますます必要とされるのであり、それは連合・山岸

と田辺による社会党再編=社会党の連合政治部への転落に抗する、教育労働者の全国的再結集の展望とー体である。

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