原発事故についてのメモ

原発事故を考える上で基本的な事実と要点などを書きとめることにします。


○計画停電とはなんだったのか。車通勤の私自身もずいぶん怖い思いをしたし、計画停電画原因の実際事故で亡くなった人もいる。原発必要とするためのデモンストレーションではなかったのか。特に東京電力管内の発電能力は東北電力管内に融通しても十分足りていることが立証された。

○稲わらといえば稲わらに矮小化した報道をするNHKと民法テレビ、ひどいものです。それほど一般人は莫迦ではありませんよ。

○武田邦彦氏が注目を集めている。批判的なホームページがヤフージャパンの検索では上位を占める。しかし、その論立ては、氏の原発事故以外の発言を取り上げ、批判し、だから氏の言うことは信用するなという稚拙なもので、原発事故関連の発言に関する批判は見当たらない。氏の発言を苦々しく思っている勢力が仕組んでいるものだろう。


○川崎市の瓦礫処理の問題で、日本テレビが瓦礫が放射能に汚染されたことを「誤った認識」と報道した。
常識的に考えて汚染されていないことがおかしい。
放射性物質は降り続いているわけで瓦礫にだけ付着しないことなどありえない。
アナウンサーも自分の頭で考えよう。


○被災地農産物や魚産物を首都圏で販売する映像が流れる。
購入する人は応援で買うとし、売る人も涙ながらに販売する。
レストランでもシェフが応援と称して福島や茨城の食材を使用する。
客の感想も流れ「おいしい、応援」という。
残念ながら、テレビではその商品がどのくらい汚染されているのか、または汚染されていないのかは報道しない。
あたかも福島産や茨城産の食材を食べないのは被災地を裏切る冷たい行為と言うがごとくである。
しかし、そのような農家やシェフの皆さんに聞くが、一番の基本は安全ではないのか。
放射能を測定した上で販売したらどうか。
その費用は東電と国に請求すべきだ。
風評被害とは安全が確かめられないから起こることだ。


○茨城県庁のホームページに知事名での驚き呆れる文書があった。
非常にわかりやすい。
「東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う放射線の影響は心配ありません」という文書。
抜粋すると、

「また、本県では、今回の事故を受け、放射線の量を測定する可搬型モニタリングポストを、3月13日以降、北茨城市などに設置して観測を行っており、その数値は、3月16日正午現在、最大15マイクロシーベルト(0.015ミリシーベルト)/時間程度となっております。
この値は、通常時に比べますと約300倍となっておりますが、胸部レントゲン撮影時(0.05ミリシーベルト)の3分の1程度のレベルであり、健康には全く影響はありません。
 この0.015ミリシーベルトがどの程度のレベルなのかということにつきまして、身近な事例と比べてみますと、日本人が1年間に自然界から受ける放射線の量(1.48ミリシーベルト)の100分の1程度となっており、非常に小さいレベルであることがお分かりいただけると思います。(参考:日常生活と放射線:PDF:330KB)」

なんと、1時間あたりの線量0.015ミリシーベルトと、1年間に自然界から受ける放射線の量(1.48ミリシーベルト)とを比べて「非常に小さいレベルである」と主張し「心配ありません」と記述している。
小学生でもわかる掛け算、
1年間で比べるならば、
0.015ミリシーベルト×24時間×365日=131.4ミリシーベルトとなり、ICRP勧告の一般公衆被爆限度の1ミリシーベルトはもちろん、意図的に下げたハードル20ミリシーベルトの6.5倍以上となる。
茨城県知事は小学生未満といわれても仕方ないですな?!と茶化してすむような話ではない。
これが東海村を抱える茨城県庁の見識かよ!

http://www.pref.ibaraki.jp/important2/20110311eq/20110316_17/


○年間100ミリシーベルト以下の被爆と癌の関係について大人については明確な調査結果はないようだ。
危険とはいえそうだが、安全などとは言えない。
広島・長崎・チェルノブイリくらいしか事例がないということだ。
「安全」と断言する人は専門家ではなく何らかの意図、いや、利害関係があっての発言だろう。


○枝野官房長官は正しい。
「直ちに健康に影響はない」といっていることは弁護士らしい言質を取られない極めて正確な表現だ。
確率的影響で癌が増えることを暗示した正しい表現である。


○放射性物質は無味無臭。
放射性物質に汚染された食品は汚染されていないものと味などにおいてなんら変わらない。
おいしいと安全は別。
むしろ新鮮でおいしいものほど危ない。
被災地の応援という意識で食べるのは自爆行為だ。
東電と政府に買わせたらいい。
庶民は善意は持ちつつも無知であるなかれ。
ましてや判断のできない子供を巻き添えにするな。
テレビを筆頭としたマスコミはこれを美談とするな。
4/21母乳から検出されたというではないか。このニュースはラジオで聞いたが、その後は流れない。


○水・ほうれん草・コウナゴなど一年間食べ続けても影響はないというが、福島原発から遠く離れた安全な場所で、それのみを食べた場合の安全性ではないのか。
実際には、さまざまな食品や空気から「足し算」として被爆しているとしか考えられない。
マスコミはそのことを知っていて報道しているのであれば政府の広報機関に過ぎないし存在意義もない。


○野菜などは洗浄すれば放射性物質はほとんどなくなると「専門家」や「アナウンサー」もテレビで話していたが、実は暫定規制値の測定時にはよく洗浄された後で計られた、まさに野菜そのものが放射性物質を含んだものであること。
公表される数値は畑の野菜をそのまま計った場合の数値と誤認されるような発言を繰り返しいることは実に罪深い。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015ksm-img/2r98520000016mdf.pdf


○貞観地震の指摘は公の場でされたが東電は無視した。


○津波対策の脆弱性は指摘されていたが、東電は対策を怠っていた。


○原発にいる作業員にはそれぞれの思いがあるだろう。
責任感は尊敬するし、そうせざるを得ない事情には同情する。
しかし、その状況を引き起こした東電経営陣の責任こそ追及されるべきだし、作業員の献身性とすりかえることは許すべきではない。


○食品の放射能汚染は内部被爆のため、外部被爆とは分けて考えるべき。
暫定規制値についても、前提は一度の放射性物質放散が前提であり、現在のように継続されている放出は前提としていない。
農家の賠償は東電と原発放置の政府政党に求めるべき。
東電役員の自民党への政治献金、個人的だって?子供じゃあるまいし。知事たちの暫定規制値の緩和など論外。


○マスコミ、特にテレビに出ている「専門家」は、現在の原発に関わっている人が多い。
中立の研究者のイメージは捨てたほうがよい。
詳細はわからないが、明らかに東電から相当な寄付講座と称する金銭が出ている。
事情はあるにしろ、金をもらって中立性は保てるのか、甚だ疑問です。たとえば、切羽詰って、「爆発弁」??


○数値の公表が少ない。パニックを起こすとかいっているが、これこそ国民を馬鹿にした上から目線の発想。


○私個人としての支援は義援金と東北産商品の購入。
特に継続的な支援としての後者にはこだわるが、放射能に汚染された食品等は御免蒙る。情報開示をしてほしい。