5月3日 鹿嶋のハマグリ

 今日はご近所四家族での潮干狩り。事前の打ち合わせはメールなのだが、何故か件名は「焼きハマ」で統一されている。うーむ、盛り上がっているねえ。

 朝6時過ぎに出発。利根川高速を走る。途中若干混んだが思ったほどではなくほっとする。コ本拠地ンビニに寄り朝食と昼食を調達し8時ごろ現地に着く。

 駐車場に着くなり、荷物を持ち海岸へ。各々本拠地をこさえる。私の家族はユニフレームのフォレストルーフだ。簡単に設営できて風除け日除けになり、なかで昼寝も出来る。さて、設営していると小さな熊手を持って波打ち際に行った長男が「とれた」と戻ってきた。見ると大きなハマグリ。この一個に一同色めき立つ。「小さな子が簡単に大きなハマグリを採ってきた・・・・・ふふふふふ・・・・」というわけだ。一同本拠地設置もそこそこに、思い思いの得物を持って海に出陣する。服装は海パンにTシャツでずぶぬれ覚悟だ。海に足を踏み入れると「冷たい」と感じた。海はまだまだ春といった感じで少々不安を感じる。

 しばらくして長男が採ったハマグリは偶然であったことを思い知らされる。なかなかとれない。挙句の果てには監視員がいらっしゃって「あなたの砂遊び熊手の柄はちょっと長い。使わないでくれ」とおっしゃった。チラシを渡され指導されてしまった。丁寧な言葉で指導される紳士だった。もちろん逆らう理由はないので「わかりました」と言って柄をのこぎりで短くし再開。しかし、なかなか採れない。

 やがて、四駆が海岸を走ってきて、スピーカーで海に向かって叫びはじめた。「使っている道具を高く差し上げなさい。」ホールドアップだ。長い柄や幅の広い熊手を見つけては「それはだめだ。没収だぞ。」とか叫んでいる。自分たちの番が回ってきて、言われたとおりに高く差し上げると何も言わずに(つまらなそうにと私は感じた)車を次の場所に進めた。せめて、「ご協力ありがとうございました」位はおっしゃって欲しいですな。最初は柄が長かった私はいえる立場にないけれど、被疑者扱いで気分の良いものではない。諸事情は全く知らない上で率直に言わせていただければ、観光のために採ること自体を許可しているのだから、有料でよいから清潔なトイレを整備し、バーベキューなどをする場所とルールも設け、海産物や飲み物、弁当なども売ったらどうだろうか。結構売れると思いますよ。

 さて、気を取り直して、ハマグリ採りに専念する。潮も随分引いてきたのでもっと沖に移動する。周りの人を見ると足で探している人が多い。戦術変更だ。熊手をあきらめ足で探すことにする。ツイストを踊るように足裏を砂にめり込ませて感触でハマグリを探すのだ。しばらくして裸足に何やら異物感が・・・・。手を足裏に伸ばして探ると大きなハマグリ・・・・・にんまり・・・・。気をよくしてツイストを踊る・・・・また異物感・・・・手を伸ばす・・・バッシャン・・・頭から波をかぶる・・・・ヒェ〜げんなり・・・・・。そうこうするうちに足裏もだんだん慣れてくる。ハマグリとヤドカリの区別、ハマグリの大小などもほぼ区別がつくのだが、研究心があるというか欲が深いというか、手を伸ばさないと気がすまない。一度は蟹らしきものに思い切り鋏まれた。これはこれで良い経験だ。また、結構な波が来るものだから、足裏で見つけた後に回収するまでも苦労する。波に体を持っていかれないようしっかり踏みとどまりながら、波のころあいを見計らって手を伸ばす。すぐ取れればよいのだが、そうもいかない。手に気をとられていると頭から波をかぶる。耳に水は入るは、冷たいは、なのだが引き上げる気にはならない。採る面白さが勝るのだ。
 潮がだんだん満ちてきたので、そろそろ引き上げることにする。ひとり2個あては取れただろう。そうそう、写真のハマグリのうち小さなものは海に戻してきましたよ。




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