3月14日 南房総の花摘み

 南房総は気候温暖です。この気候を利用して花が栽培されています。年末から咲き始め、3月中旬は最もきれいな景色を楽しむことができます。高速道路も延びて随分と南房総が近くなりました。茨城との境に当たるこの地からも、気軽とまではいきませんが、構えることもなく出かけられるようになりました。

 6時ごろ家族を起こし、30分ほどで支度をして出発します。ナビをセットして16号か丸野太左エ門ら京葉道路、館山道と進みます。途中、市原のロッテリアでリブサンドを仕入れて子供たちは大喜びです。
 終点の君津まで走らせ、房総スカイライン、鴨川有料道路を経て鴨川に出る予定でしたが、ナビは房総スカイラインとは別の道を指し示しています。ナビ画面を見ると、どうもその方が近いようですし、有料道路代が浮くなあとナビに従うことにします。

 しばらくは快適でしたが、進むにつれ道幅が狭くなります。カーブもかなりきつくなります。カーブミラーだけではなく、千葉北部ではあまり見かけないクラクション標識まで出ています。慎重に運転をしますが、後席に乗った子供たちはどうしても振られるので、とうとう車酔いをしてしまいました。花摘みをする白浜はもうすぐそこでしたが休憩をすることにしました。車を止めると鶯の声が聞こえます。まだ早いので練習不足こういう花は摘んでは駄目なのでしょう、5月ごろの声とは随分差が感じられました。

 9時頃、現地着。休み休み来ましたがやはり早いです。まだ時刻も早いのでゆっくり摘むことができます。いつもの花摘みの店に行きます。店の名は「丸野太左エ門」。親切なおばあちゃんのやっている店です。「はさみはそこにあるから、太い良いのを切ってくださいねぇ」と声をかけてくれます。

 娘も息子も思い思いのを摘んで楽しそうです。かみさんも何やら楽しそうに子供たちと話しています。私は意識されないようにやや金盞花離れたところからデジカメで写真を撮ります。結構摘んだのでおばあちゃんのところへ持っていくと、どれどれと見てくれます。こんなの摘んじゃあ駄目だよといったのは、いっぱい花がついているストックでした。プロフェッショナルおばあちゃんの話ではもっと花の穂(?)の短いものが良いのだそうです。「これはあげるからほかのをもっていきな」とおばあちゃんが摘んだストックを入れてくれます。なお、その花がたくさんついていて良いだろうと思われたストックは子供たちに「欲張草」と命名されました。責任転嫁も極まれリですねぇ。

 切花も良いのですが、この時期ならポピーは株ごと分けてもらえます。おばあちゃんにこいでもらいます。「どの色がいい?」と訊かれたので「オレンジとピンクとうすいピンク」と答えます。「大きい株が無いねぇ」といいながら探してくれようとしますので「小さいのでもいいですよ」というと「そうかい」とその色の株をこいだ後、クリームプロの摘んだストック色と赤の株もおまけをしてくれました。土産用を含めて花束ひとつ500円、ポピーの株は三つで750円。実に安いです。そして本当に長持ちします。風もほとんど無く、ぽかぽかと暖かく、とても気持ちの良い時間を過ごすことができました。
ポピー
 さて、おばあちゃんにお礼とさよならを言って、車酔いの無いように館山方面から帰ることにします。それと、昼食を保田の番屋で取ることもその理由です。わりと順調に保田まで来ましたが、11時すぎというのに駐車場は満杯です。この番屋という店、昔から知っていて、当時は口の悪い名物親父のいるアットホームな小さな店でしたが、いまや大食堂になってしまいました。座るのも注文をとってもらうのも大変です。寿司を三人前と刺身定食を一人前頼みました。全部で税込み4070円也。刺身の中身はカワハギが入っていなくてちょっと残念でした。普通の海鮮レストランと比べたらもちろん上ですが、昔を知っている私としては、当日が余り良くなかったのか、昔と変わってしまったのか、よくわかりません。

 帰路は順調で午後2時過ぎには帰宅し、ビールを飲んでぐっすり昼寝をいたしました。