4月25日  たけのこ堀り  千葉市の観光農園


 このところ暑い位の陽気が続いていたが、昨日から急に気温が下がった。なんでも日光では風花が舞ったようだ。とはいえ、4月も下旬になれば3月の寒さとは質は異なり、多少肌寒くはあっても冷えるということはない。気になるのは昨日から強く吹いている風だが、天気予報によれば午後からは和らぐとのことである。爺さんと孫 狩猟民族の血たけのこ掘りは未経験なのだが、テレビなど見ていると結構重労働のようである。やや低い気温も風も返って好都合かとも思われる。よし、出かけるか。

 たけのこ掘りにも観光農園があるのかなあとネットで検索をかけると出てきた。あいにく近所にはないようだ。「うーん、ちょっと遠いけど千葉市まで行くか」と、いくつか見ていると、「あれっ、値段に差がある」ということに気がついた。どうも1キロ700円が相場らしい。最安値は若葉区にある御殿栗園で1キロ400円。よし、ここに決めたと出発した。昨日から遊びに来ている爺さんもいっしょである。レガシィに5人は少し狭いが爺さんのワンボックスにはナビが付いていないので仕方ない。

 途中若干混んだが、ほぼ順調に到着した。駐車場と看板が出ている草茫々の空き地に車を停める。1キロ500円の看板も見える、うっ、400円じゃないと思うがまあいいか。到着すると竹取の翁(私の父である爺さんと区別するためそう呼ぶ)が椅子に座りながら出迎える。「道具はそこにあるから好きなものを持って行け」という。さて、狩猟民族の血筋をひく我が家の住民はスコップや鍬など好これは駄目きな得物を持ってあまり広くはない竹林を探し回る。と、すぐに見つけて掘り出す。爺さんも含めてたけのこ掘りは初めてのはずなのだが、なかなかみんな上手である。地面を割ってほんのちょっと顔を出しているたけのこを見つけては掘り出している。みんな夢中である。来る前は、誰かが見つけたたけのこをみんなで掘り出している図を思い描いていたのだが、現実はきれいに散ってそれぞれがたけのこ掘りを楽しんでいる。そういえば、行く前に爺さんは肩から肩甲骨にかけて痛ぇとか言っていたし、かみさんも似たような事を言っていたよな。うーん、ナンなんだ、この元気は。まあ、具合がいいんだから良しとしよう。

 さて、随分採ったのだが、狩猟民族の血はどうも頂点に達しているようだ。もう充分だと言っているのにやめようとしない。そこへ竹取の翁が登場した。したかと思ったら、「そんなやり方では鍬の柄が折れてしまうとか」、20センチ以上出ているたけのこを「こういうのを採ったほうが良い」とか抜かし始めた。挙句の果てはこどもたちに「もうやめろ」などといい始めた。たけのこは土に埋まっている状態のを掘り出したほうが柔らかいし美味しい。そんなこと素人の我々も知っていることだ。「???」という感じだったが、せっかく楽しみできているのに、ここで喧嘩したら何もかもぶち壊しである。「はい、はい」と言って清算して帰路に着いた。

 さあて、子供たちは不満一杯である。特に息子は半分掘っていたのを途中で止められたものだからこういうのを掘る無理もない。それにしても一体何なのだろう?我が家の子供たちは、私とかみさんが厳しいので、どこへいっても礼儀正しい。常識的なことで気に障るような事はしていない。20センチ以上出ている筍を勧めるなど普通ではない。土中にある筍を勧めるのが本当である。してみると、こういうことか。筍は重量で買う。大きくなった筍は土中のより重い。我が家の住人は土中の筍を探して掘る。目方は、はかどらない。当たらずとも遠からずでしょ。

 観光農園なら気持ちよく掘らしてくれればよいのに、なんて応対なのでしょう!もうすこし、考えていただきたいですな。