2003年5月10日 手賀沼周辺のフナ・鯉

 明日は休日出勤なので遠方の釣りは控えたい。お気楽釣りは手賀沼だ。三月に餌のキジ(ミミズ)を買ったが、ミミズの入った袋にジッパーが付いていて密閉できるため、逃げ出さないし持ちもよく、いまだに使っている。300円の餌で数ヶ月遊べるなんて、何てすばらしいことでありましょう。さて、「今日はつれるぞ」と一年生の息子をそそのかして10時前に出かけた。
 釣り場に着きいつものポイントに入った。今日は息子が無理なく釣りができるように七尺の竿を出した。餌をつけて息子に竿を持たせて自分が使う竿を用意していると「お父さん、かかった!」と声がする。振り返ると竿は満月!次の瞬間竿は元に戻った。間違いなく鯉だ。悔しそうな顔をしている。そばに行き針を点検し餌を付け直してやる。自分の竿を支度し隣に入る。ちょっとして「お父さん、ここ何かいるよ。いまひいたモン。」と言った途端、何か息子の竿にかかった。あまり大きくないようだ。なんなく釣り上げると小さな鯉だ。でも、息子は大満足でいい顔をしている。
 どういうわけか、その後は全く当たらなくなってしまった。随分粘ったが車で移動することにする。チョコチョコと車を止めて竿を出すが全然当たらない。
 しばらくして、田植えが卵の親終わった田んぼの水が、管を通して勢いよく用水に流れ出ている場所を見つけた。よしここなら釣れると直感的に思い竿を出すが、直感は、サマージャンボ・年末ジャンボ宝くじ(私が嗜む唯一の博打)と同様でハズレであった。ふと遠くを見るとざわついている水面がある。もしやと思い移動し始めると急巣にバタバタッと音がして足元を何かが横切った。「???」行った先を見ると鴨だ。足元から鳥が立つという言葉がある。例えの経験はあるが現実は初めての経験というのもおかしい。気を取り直して足元を見ると巣があり、卵が9個あった。「こんなところに巣を作ったのか、驚かせて可哀想だったなあ」と思うが仕方がない。ざわついている水面に進むことにする。ついてみるとやはりフナや鯉が群れていた。水面に浮いたりもじったりしている。息子はやる気充分だ。場所見のため竿は一本だけ出し、後は車においてきたため、その竿を息子に預けることにした。
 そっと振り込むとすぐシモリ浮きをスウッと持っていった。フナの当たりだ。息子があわせた。かかった、強い引きのようだ。玉網を持ってきていないのでバケツですくうことにする。何とか取り込むと大きなフナだった。俄然息子はやる気を出した。結局そこでは35.5センチのフナをひとつと28センチのフナを二匹、20センチくらいのフナを一匹釣った。鯉も3回ほどかかったが針が伸びて全てばらした。七尺の竿は長竿と違いタメが効かないので取り込みは難しい。竿さばきの良い練習になる。息子はだいぶ腕を上げたようだ。「帰らない!」という息子を説得してようやく帰路についたのは午後二時だった。途中ビールとジュースを買い、帰宅後乾杯をした。息子がかみさんとお姉ちゃんに「僕5匹釣ったよ、お父さんゼロ匹!」と言ったのを聞いて初めて自分が坊主であったことに気が付いた。まあ、いいか。お父さんも満足だよ。