メバル セイゴ IN 木更津 2005/10/9


天気はよくもないが、朝ゆっくりと家族総出で出撃である。
上の子は中二の女の子で、いわゆる「親より友達」の世代であり、まあ親とは行動を共にしたくない年頃である。
自分にも覚えがあるので仕方ない。
それが珍しく総出で釣りに行くことになった。

実は訳がある。
魚の前に娘を釣った。
餌は某有名ラーメン店である。
ラーメンと車内昼寝が目的で娘は釣りの行動を共にしたのである。
しかし、どんなに贅沢をしても千円いかないラーメンに釣られるとは・・・・身につまされるなあ・・・・・。

何はともあれ、現地に到着した。
生憎、入りたいポイントは塞がっていたので隣に入ることにする。
ロックフィッシュ仕掛けである。
ワームをちょいちょいと引いてメバルとフッコを誘惑する算段である。
2グラムのジグヘッドにグラスミノーを付けて、ゆっくり、ゆっくり、リールを巻く。
時折、掛かるのはセイゴ君。
小さいが釣れないよりはましか・・・・。
船の陰に充分に沈めて引いてくると、重々しい当たり、セイゴとは明らかに異なる。
やはりメバル、悪くない型である。
抜きあがったのは20センチのメバルであった。
その後メバルを追加するが10センチ級。
しばらくして息子が34センチのセイゴを釣り上げる。
周りは騒いでいるが、このところ55センチを筆頭に十数匹のフッコを釣り上げている彼は落ち着いたものである。
近くにいたヘチ師にタモ取りしてもらい無事完了。
結局、フッコはこの一匹で終了だったが、私はそれなりの大きさのメバルをルアーで釣り上げられたので充分満足した。


番外編 

そのいち 妖怪「予約ババア
人間は年を取るにしたがってふた通りに分かれていくようだ。加齢と共に経験を糧として、分別に磨きがかかっていくタイプと、加齢と共に我が強くなって経験は自己の利益のみに使うタイプとである。さて、妖怪「予約ババア」は後者タイプである。私たちが着いた時には、一級釣りポイントは既に先着者がいたので、空くまで待とうと、先着者の隣で釣っていた。その後現れた予約ババアは100m程離れたところで釣っていた。その場所が空いたので私たちが入って釣っていると「その場所は私が予約したのでどいてくれ」というのである。「釣り場に予約もあるものか、現に空いたから入ったのだし、だいたいこの釣り場にも私たちの方が先についていたでしょ」というと「私は先着者にその次に入ることを予約してあった」という。そういえば先着者と何か話していたのは確かである。「そんなルール聞いたことないよ、どこのルールだ?」と訊くと「どこでもそうだ」とケロッと答える。道具仕立てはまるっきり素人で、人の隣でタバコをぶかぶか吹かして何も気にしていない生物である。人を外見で判断してはいけないというが、それはどちらかといえば身なりのことだろう。年をめした人間の顔は結構その人間を現すものである。ご尊顔を拝すれば、民法の原則を言ったって理解しないだろうし、常識などはおよそ持ち合わせてはいないようである。一言で言えば日本語を話すが日本語が通じない生物であろう。まあ、災難にあったと思ってあきらめるとするかと場所を譲ることにした。子供には「あんなふうになったら人間おしまいだ」と話したが、そうするまでもなかったようで、きちんと理解していたようだ。どんな人生を歩んできたのか知らないが、寂しい人生だったんだろうな。

そのに 「いちゃもんラーメン
同じ日に同様な生物に二度会うというのは不思議を通り越して恐ろしい。「予約ババア」に遭遇する前の、家族でラーメンを食べたときのことである。その家族は三人であった。中学生くらいの男の子と両親らしき人である。ラーメン店は食券制であったが、なぜか二食分しか買っていない。変だなと思っていると出てきたラーメンを少し食べてから注文したものと違うといい始めた。それは食券レベルの違いではない。店員さんが「作り直します」というと「このラーメンは?」と強い調子で訊く。「直ぐに作り直します」と再度言うと「これは?」とやはり同じような調子で訊く。「よろしかったらお召し上がりください」と答えられて初めて納得したようである。それから新しく出てきたラーメンもろとも残さずキレイに食べて出て行った。いやはや・・・・。