釣り強化期間 in 鹿嶋  2007/11/04




先日の釣行の際の出来事。
ルアーでは何も釣れないので鯵でも土産にしようと粘っていた。
そこに親子(じいさんと中若者)鯵師が現れた。
親子鯵師は私に挨拶をして隣に入った。
その時は判らなかったのだが、後で考えると挨拶そのものも癪に触った。
どう見たって鯵のサビキ釣りをやっている我輩に対して「隣、入っていいですか?何を狙っているのですか?私らはこの場所初めてで何もわからないので宜しく・・・」ときた。
「鯵釣りです。どうぞ、どうぞ、こちらこそ・・・・と」何も知らずに人の良い我輩は歓迎したのである。
で、準備を見ていて「おや?」っと思った。
手際がよく相当な手馴れである。
装備も大した物である。
比べて、私はもともと鯵を専門で狙っているわけではないので集魚灯無しの大雑把な仕掛けである。
釣果の差は歴然としていた。
「さっきの挨拶は謙遜だったんだなあ、鯵師といっても過言ではないなぁ。でも謙遜も過ぎると嫌味だよなあ」と感心しつつも複雑な思いでいたのだが、その後不愉快な思いに替わった。
じいさんの方が「ウチはもう○○匹釣った、道具は特別製、ああじゃねぇ、こうじゃねぇ、・・・・」と自慢しに来たのだ。
私にしてみれば当日は鯵がメインではないので、工夫もしていない釣り方だった。
いわば不意討ちである。
陸上選手が流しているときに布告もなく抜いて行った奴が「どうだ、俺の方が速いだろう」と言っているようなものだ。
彼らにしてみればド素人臭い釣り人に見えたのであろう。
生まれてからずっと単純なふりをしている我輩だが、「おもしろくねぇ・・・・」と怒気を抑えるのがやっとであった。

そこで、鯵釣り強化期間と位置づけて釣技向上を目論んだ。
まずは肝である集魚灯を手に入れることにする。
電源である発電機を買う金は無いのでいろいろ調べるとインバーターが浮かんできた。
あちこちのホームセンターに電話し、超大規模のジョイフルで2980円で300Wを購入。
後は投光器だが、結果としてこれは無駄な買い物をしてしまった。
ネット検索でかなり最初の方に出てくる店に問い合わせをした上で購入したのだが、ソケット部と電球があわない(さすがに規格違いではない)組み合わせのものを買わされた。
丁寧にその旨を伝えたのだが、開き直っていて、返品はおろか詫びの一言も無い。
この手の人間を雇っている会社は可哀想だねぇ。
結局、近所のホームセンターで格安の980円と2100円の20Wと32Wのスパイラル蛍光灯作業灯を購入した。
作業灯は屋内用だが、穏やかな日なら大丈夫だろう。
子供たちが幼かった頃に安全な足場確保のために買ったヘラブナ釣りの台を引っ張り出し、これに竿受けと集魚灯をセットした。

さて、当日は遅い出発で到着は昼過ぎ。
運良く帰る人がいたのでその後に入る。
本番は日が落ちてからなので、それまでのんびり投げ釣りをすることにする。
投げは思ったとおりの貧果だったが、本日は鯵がメインなので気にしない。

陽も随分傾いてきたので投げ竿を仕舞い、鯵の竿を出す。鯵、結構良型
アミコマセは冷凍ブロックが良いのだが、事実上買い置きできないので常温保存できるパックのものを使用している。
同じような大きさの容器でふたつの会社から販売されている。
見た目は同じだがパックをあけると臭いが全く異なる。
一方は単純にアミの臭いだが、もう一方は酸味がかった臭いだ。
同時に使うことはないので食いの違いは判らない。
まあ、鹿嶋の鯵に関しては両方とも問題なく釣れたという事実は確認できた。

いよいよ陽が落ちたのでコマセとトリック仕掛けの餌を新しく付け直し時合を待つ。
ほぼ黄昏た頃、突然鯵は現れた!
ククン、ククンと竿がお辞儀する。
ちょっと硬い3号竿なので遠慮がちなお辞儀だが。
「鯵だよ、鯵」と息子を促し、あげさせる。
さあ、それからは楽しい!
入れ食いではないが、飽きない程度に竿が曲がる。
ククン、ククンと底へ走るのがほとんどで、たまに食いあげるものもいる。
一度横に持っていったので何かと思ったら鯖。
さて、日曜の夜なので長居はできない。
釣れ続いていたが後ろ髪を引かれる思いで道具を片付ける。
帰宅後、数えると19尾、17〜21cmだったが、冷蔵後の大きさなので釣りたてはひと回り大きかっただろう。
これで普通の鯵師並みの釣果ということだろう。
次回は手返しを重視し、へら竿で釣ってみようっと!