青物 in  鹿嶋  2008/8/23




今日は数年ぶりに沖縄に住む妹とその子供達が遊びにくる。
夫はおとなしい男で留守番をしているらしい。
きっと妹と離れて命の選択をしているに違いない。

妹は現地の人からも驚嘆されるほど、沖縄に馴染んでいるというか、溶け込んでいるというか、同化しているらしい。
誰もヤマトンチュとはみないそうだ。
我輩の感想は、数年ぶりに妹を見た瞬間、ヤマトンチュやらウチナンチュやらを超えた生命の逞しさを感じてしまう。
で、その息子はといえば、人懐こくて、おしゃべりで、デブで、大食漢。
母親の生命としての逞しさと、父親の東南アジアと交流をしてきた琉球の血を見事に受け継いだらしい。
この甥っ子にチビ曽根と命名した。

今日はチビ曽根と息子と爺さんと我輩の三世代フィッシング。
狙うは鹿嶋の青物。
現地までの道中、チビ曽根はしゃべり、食い、飲み、その後爆睡した。

釣り公園に着き、用意していた弓角仕掛けを渡す。
チビ曽根は低学年なので爺さんと一緒でよいだろう。
と思ったのが誤り。
爺さんは道具を受け取るやいなや黙々とひとり釣り始めた。
釣りの前の5日間、チビ曽根一家は爺さんの家にいた。
74歳の爺さんはチビ曽根が大好きなのは間違い無いのだが、その生命力には閉口してらしい。
とうとう釣り場において逃げ出したのだ。

チビ曽根は堤防に着くと「腹減ったあ!」と叫ぶとクーラーボックスの食料を食べ始めた。
ひと通り食べて落ち着くと今度は我輩のところに来た。
ああじゃねぇ、こうじゃねぇ、べらべらと喋り捲っている。
少し離れたところで爺さんはもくもくと釣りをしている。

や・ら・れ・た・

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さらに、帰りがけ、チビ曽根が管理人の脇で大声でしゃべっている。
「金払ってねぇ」
当然、こいつ(チビ曽根)の分も含めて我輩の財布から600円が出ている。
そういえば車に荷物を取りに行った時にチビ曽根は「金払わなくていいのか?」と訊いていた。
管理人はすっかり疑っているらしく罰金だとか云っている。
後で考えればきちんとチケットを見せればよかったのだが、自身きちんと支払っているのと疲れきっているのとで「お前(チビ曽根)が払え」と言ってしまった。

チビ曽根みたいなキャラ、なんか会ったことあるな、と漠然と思い続けていたが、たったいま、思い出した。
ボンビーだ、桃太郎電鉄のボンビー、後ろについてきて本人の意図とは別にいろいろ迷惑をかける奴。

チビ曽根、改め、チビメタボンビー!

え、釣果?、爺さんの2匹のみ。