急性毒性試験サービス
水生生物による毒性試験です。結果として24時間及び48時間の半数致死濃度が求められます。
急性毒性試験風景
1.半数致死の考え方
半数致死濃度はTLm(Median Tolerance Limit)またはLC50(Median Lethal Concentration)で表現されるもので、
任意物質に対する任意生物の半数が斃死する濃度として定義される。問題はこの『半数』である。生物は極めて多様な反応
体である。例えば『流行性感冒』や『HIV』の感染・発病例をみても、感染者すべてが発病して斃死することはなかなか
有り得ない。同様に、毒物に対する生物の反応も個体差が大きく、『100%致死』は定義が難しい。同時に、全てが斃死す
る濃度を実験的に求めた場合、この定義には必ず、全数致死時間が加わる必要があるが、そのすべてが任意時間となってし
まい、客観時間を定義できない。そこで、客観認識が可能である方法として、『半数が斃死する濃度と時間』を基準とする
ことが提唱されたのである。
2.ダードロフの方法について
任意物質に対する斃死の様式は指数的である。例えば50%が斃死する濃度が10ppmであったとし、このことから、25%が斃
死する濃度を5ppm、100%が斃死する濃度を20ppmと求められるかと言うと、否である。なぜなら、生物は Tolerance を有す
るため、任意物質の濃度を上げていくと、それなりの耐性が発現し、必ずしもある致死濃度の延長線上に反応が現れないので
ある。斃死率(生存率)は濃度の対数と直線的関係がある(実数では指数的関係)と考えられるのである。
この関係は下図で説明可能である。すなわち、【生存率−濃度】の関係が実数上の直線関係にあると仮定すると、下図にお
ける『半数致死濃度』は約50ppmと求められる(左図の直線)。しかしながら、対数上の直線関係にあると仮定すると約10ppm
と求められる(左図の曲線および右図の直線)。
実際には対数上の直線関係にあると考えられているので、下図の『半数致死濃度』は10ppmである。このように、片対数上の
50%生存率から作図によって『半数致死濃度』を求める方法を『ダードロフの方法』と言い、この方法が「農林省農政局長通達
40農政B第2735号 昭和40年11月25日」にも明記されている。
濃度と生存率の理想曲線
3.毒性試験サービス
急性毒性試験以外に、慢性毒性試験(環境ホルモン)の実績もあります。
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