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ワタクシ、千葉市に20年間住んでいたのですが、この千葉市内にある自衛隊駐屯地(高射学校)へ行ったことがなかったのです。
つーか存在を知らなかった(爆)
インターネットが発達するまでは、最寄り駅や地連にポスターが貼られるとか、その手の雑誌に情報が載るとか、その程度しか情報がなかったんですよねえ(とおいめ)
空ものの雑誌は読んでいましたが、陸ものは読んでいませんで。
チと寝坊して(前日と翌日は休日出勤だったのじゃよー)10時過ぎに入ったのですが、ある意味では早すぎ、ある意味では遅すぎました。
というのも、司令やら来賓やらのご挨拶が続いている一方、よい観客席はしっかり埋まっているのでした。
式典会場正面の良い場所は埋まっているので、側方や後方で視界の確保できる場所を探すのですが……。
あれ? あれがまだ下志津にのみ配備されているという03式地対空誘導弾、通称中SAMかな?
と思ったらペトリオットやんけ〜。どうやら、習志野から応援(?)にやってきたらしい。
「陸自の高射と空自の高射は色々と確執があるんじゃないですかね〜」などとは、おそろしくていえません。
あと発射機しかないので、これだけでは決して撃てません。
その向こうで式典は続く。
……おや、向こうに見えるのはフェイズドアレイレーダー?
どうやらこれが、中SAMのレーダー車のようです。射程が長ければ、レーダーを高台に置くのは当然ですね。
後の地上展示には供されていなかったので、こうやって遠くから眺めるしかありませんでした。
あと、指揮車やら射撃統制装置やら中継車やらも別途必要らしいんですが、それらしきものは見当たりませんでした。
車輌がやたらに多かったので、見逃した可能性は否めませんが。
ふと反対を見ると、パレード(?)に参加する車輌がずらり。1/2トントラック(パジェロ)を頭に、81式短SAMや、93式近SAMなどが見えます。
さらに横から、96式装輪装甲車や、87式自走高射機関砲が登場。
なんと、これが陸自初の装輪式APCだそうです。装甲指揮車や偵察警戒車などはありましたが、APCは装軌式しかなかったそうで。
ピーカンの逆光は危険だぜ〜。一部ではガンタンクと揶揄されているそうで、今回一番ケレン味がある車輌かもしれません。
この後どアップのかっこいー写真を撮ろうと思ったのですが、レンズが一時的に接触不良を起こしてAFが働きませんでした。ショボンヌ。
(もっとローアングルで撮るべきだったな……)
あと傾いて見えるのは、路面が水はけのため本当に傾いているのじゃよー。信じとくれー。
↑そこを被写体にあわせるのがカメラマンというものです
行け行け行け。
左の砲口もフレームに入ればよかった。
排ガスにまみれながら転回。
……勘のよい方はお分かりでしょうが、パレード自体の写真はありません。
これではまずいと思い、式典会場側方から後方へ移動。
展示訓練。
入り口に近SAM・87AAW・96APCが控えます。地面が(ry
対空陣地構築のため、96式が偵察に出ます。
いやこれこそ偵察警戒車の役割なんじゃないか、とツッコむのはやめます。
近SAMと87AAWが進出し、陣地を設営。
近SAMは携SAMを高機動車へ載せたもの。
発射操作は車中から出来るそうなので、これはアーシング作業かな?
砲塔ぐるんぐるん〜。87式の見せ場はここで終わり(爆)
続いてホークの発射機が、大型トラックに曳かれて登場。
同じくイルミネーター(誘導電波照射機)。
原型は40年以上前の古参兵。現在陸自で運用されているのは改良ホークIII型だそうですが……
それでも発射機・射撃指揮装置・イルミネーター・電源車・運搬ローダーといった、ほとんど自走不能な多種類のユニットが必要であることを考えると、旧式感は否めません。
さらに短SAMの発射機と指揮車、
そして中SAMの発射機が登場。
車輌の種類が多いから、時系列で紹介していくと混乱するなぁ……。
そうこうしている間に、ホークの準備が進行。
指揮装置。そして、
イルミネーターに電源を接続。
運搬ローダーから弾体を装填。
81式の指揮車レーダーを立てたり
発射機横のコンテナから弾体を装填したり。
81式といえば昔は赤外線誘導だけだったと思うのですが、今は赤外線+可視光誘導の光波弾と、レーダー誘導の電波弾があるそうです。
そしてとうとう、中SAMの発射筒が……
立った。
中SAMは、発射筒を垂直に立てることにより、全方位対処力の向上や展開面積の節約を果たしているそうです。
ペトリも立った。
以上、対空戦闘用意でした。長かった……。
ここまでお読みになってくださった方、ありがとうございます。
そしてとうとう、敵性航空機が登場……
おっと違った。
OH-6DとAH-1Sが敵性航空機、要するにターゲットを演じます。
AH-1が飛ぶのはしばらくぶりに見た気がする。事故が続いて飛行展示が禁止されていたから。
まあ今回も、ほぼまっすぐ飛ぶだけでしたが。
発射はじめーっ!
……一部の観客の方々は本当に飛ぶことを期待していたみたいですが、そしたらありとあらゆる意味で大変ですので(汗)
射程の長いほうから順番に発射するわけですが、空自のペトリは「やってらんねー」とばかりにスモークは噴きませんでしたねえ(もんだいはつげん)
優秀なミサイルをバカスカ撃っても、なお敵性航空機は接近し……という点にツッコんではいけません。
AAGの出番がなくなっちゃうから。
……あれ? AAGじゃなくてAPCがM2を撃ってますよ?
推測ですが、観客席が近いので、35mmはたとえ空砲でも撃つと危ないんでしょうか。
木更津で106mm無反動砲をバカスカ撃つのを見慣れていた身としては、ちとさびしいですね。
この後、訓練展示に使われた装備が公開されたのですが、写真が多すぎるので、気に入ったヤツのみダララッと。
主に「逆光は勝利」的な写真を選んだので、資料価値はありません。
いいかげん空腹もひとしおだったので、模擬店へダッシュ。
しかし食べ物屋は混んでいるので、先に中SAMのTシャツを買ったり。
うはwww←厨表現
正直、その発想はなかった。
その後、お好み焼きの列に並び「20分ぐらいかかるよー」と言われ、40分ぐらい待たされた。
今の世の中が失ったおおらかさが、ここにある。
最後に広報史料館へ寄ったり。
館内は撮影禁止なので、表の退役高射砲などを。
M51 75mm高射砲
M42 40mm自走高射機関砲
エリコンL90 35mm2連装高射機関砲
史料館の中は、良くも悪くも古い資料がほとんどでした。
「MiG-25は世界最強の戦闘機」だもんなあ。ベレンコ事件のときに修正されても良かったようなものだけど。
ともあれ、射程によって様々な対空火器があることを再確認し、けっこう勉強になりました。
千葉に住んでいた時期に行っていれば、もっと良かったなあ。
(2007年5月1日公開)
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