例年8月頃に開催される横須賀基地祭だが、今年はなぜか6月3日、しかも日米同時開催という慌ただしい日程。  かつ、水中処分隊やヘリコプターの展示等はない模様。 ・天候や出展内容に不安はあるが出発。 ・と、電車に乗ろうと思ったらSuiCaに亀裂が入って、使えなくなっていた罠。 ・JR駅へ移動し再発行手続きをするも、受け取れるのは明晩とのこと。読み取りができないので、利用履歴をオンラインで遡って、かつ猶予時間を見なければならない道理だ。 ・ともあれ切符を買って横須賀へ。 ・桟橋を見て……おお、「あたご」がおる。 ・手前の桟橋に「あたご」「はたかぜ」「きりしま」「おおなみ」が。 (当選者限定公開の「たかしお」もいましたな) ・そして奥の桟橋には「たかなみ」「あすか」「むらさめ」そして「うらが」が。よく見ると例年と異なり、奥の桟橋にいる艦も甲板公開されている模様。 ・まずはともあれ一番の目玉、最新鋭艦「あたご」を見る。 ・タイコンデロガ級を摩天楼とするならば、あたご型は山脈である。こんごう型に比して格納庫が追加されたことに加え、RCSを意識してか艦橋外壁の傾斜がよりきつくなっている。 ・ふと気づいたのだが、対艦ミサイルが架台から下ろされている。「あたご」だけではない。他の数隻もキャニスターが取り払われていた。ミサイル防衛(SM-3)に予算を取られて削減されたのだろうか。あるいは米軍と同じく重量軽減のためか。いずれにせよ日本近海の情勢を考えたら、せめて1〜2発は残しておくべきだと思うのだが。 ・新規採用の速射砲、Mk.45 mod4は細身で精悍なのだが、ともすれば物足りなさも感じる。従来のOTOに比べて速射能力が劣るので、SM-2とCIWSの間を埋める存在が抜けたことになる。なのでESSMを導入するのかと思ったら、そうでもないらしい。ESSMは汎用護衛艦に任せるということだろうか。 ・艦橋も公開されていた。分かる人に言わせると、概形やマストだけでなく、RCS削減のために色々と細かい変更がなされているらしい。 ・とはいえ内火艇が相変わらず露出して吊られていたりして、実際のRCSはどんなものかねえ、と思ったりも。 ・しかしまあ、「あたご」と「きりしま」(ともに基準7000トン超)に挟まれている「はたかぜ」(基準4600トン)は、いかにも肩身が狭そうだ。ターターランチャーやアスロックランチャーなど、ケレン味では負けていないが、いかんせん大きさが違いすぎる。 ・「あたご」の後部甲板を見る前に、順路上「はたかぜ」へ。毎年見ているので「はたかぜ」の詳細は略。 ・ああ、今年はSM-1MRの弾体が装填状態になっていましたな。たぶん訓練弾だと思うけど。 ・そして「きりしま」……これも一昨年あたりに見ましたか。 ・「おおなみ」は時間の都合上見ずじまい。 ・「きりしま」「はたかぜ」の後部を通って「あたご」の後部甲板へ。一時的な着艦しか考えていないこれまでのミサイル護衛艦と違って、やはりでかい。詰め込めるだけ詰め込みましたって感じだ。格納庫だけの広さではたかなみ型に負けているが、上構全体のシルエットを見れば山の如し、と云わざるを得ない。 ・そうこうしているうちに、海軍カレー売り切れ。仕方なく向こうの桟橋へ転進。 ・「たかなみ」はお馴染みだが、その隣の「あすか」の甲板を見るのは初めてだ。 ・FCS-3のレーダーを載せた仏塔のような上構はやはり独特だ。エンタープライズのアレほどではないにせよ。 ・しかし「あすか」のみ艦橋公開はなし。 ・VLSの部位は大きく出っ張っているが、セル数は少ない。いかにも試験艦らしいけれど、これ有事には護衛艦へ転用するんスか? ・そういや「あすか」の舳先はやたらと斜めに突き出ている。速射砲などの重い武装がないから、そうやってバランスを取る必要がないんかな。 ・「むらさめ」も……まあ毎年同型艦を拝んでますから、軽く。 ・そうだ、76mm速射砲の内部が公開されいていた。 ・そして「うらが」。イージス艦ほどの大きさではないが、掃海艇用の補給設備を持っているためかなり大きい。 ・以前から気になっていた、艦長席の色に種類があるのはなぜかを聞いてみた……階級によって色が違うらしい。 ・「うらが」と「あすか」もヘリ甲板に大きな格納庫を持つのだが、これらは特にヘリ専用というわけでもないらしい。というか、特に「うらが」の場合はMH-53Eを降ろすわけだが、あんな大きなヘリを格納するのは無理だろうなあ。 ・と、ここまでで気力が尽きた。米軍側の見学は中止。艦艇公開も「マスティン」だけらしいし。