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十月上旬に風邪をひいてしまい、秋の航空祭シーズン大半を逃してしまったことから、九州まで遠出する某隊長の旅行案に便乗。
北九州までの航空券に小倉の宿が付いた格安プランだったので、当日朝は小倉駅から出発することに。
ちなみにワタクシ、私用で飛行機に乗るのは初めてでゴザイマス。
築城駅で地元の某氏と合流し(色々お世話になりました)、基地へ。
正門からしばらくの場所にある、昨年墜落したF-15の尾翼を使った記念碑。
これを見たときは、今日あんなことになるなど予想もしていなかったのだ……
さて、ゲートはすんなりと通れるも、開会前はエプロン手前にロープが張られ、セレモニーまでは入れない状態。
さらに合流した某氏をまじえ、ダベったり、管制塔を眺めたりす。
人ごみの中で待つなか、とうとうオープニングセレモニーの機体が!
とカメラを構えたが、ここでトラブル発生。先日の試写で時折発生したコンティニュアスAFの狂いが頻発したのだ。
上記写真も薄ボヤケているけど、マシなほう。
後で修理に持ち込んでやる……と思いながら、この場はシングルAFや連写で、なんとかフォーカスが合うことを祈って撮影。
オープニング後はエプロンが開放され、スタートダッシュ……とは言っても、周りの人と押し合わない紳士的なダッシュでございますよ。
カメラを抱えては全力で走れないせいもあるけれど。
この日は朝だけ少し晴れ間が見えたけれど、大半は曇りというコンディション。
おなじみ救難展示。
AH-1Sの機動飛行。残念ながら旧型で、かつ過去に事故が多かったからか、あまり派手な機動は見られなかった。
この辺、どうしても無関節ローターのヘリコプターにはかなわない。
老骨に鞭打って飛ぶF-4EJ改(カエルファントム)。
続いて離陸するF-15J。
合計3機が上がったのだが……
なぜか最初の1機がすぐに降りてきてしまい、他の2機も予定より早めに着陸してしまう。
この時点では、我々はまだ異変に気づいていなかった。
続いて、着陸してきたF-15に燃料と弾薬を再装填する、再発進展示。
1枚目の写真がケラレているのは、たぶん花形レンズフードが回転してしまったせい。おはずかしい。
引き続きスクランブル展示。相変わらずJFSの始動音は美しい。
が、機体の真正面に陣取ってしまったため、予想外にファンノイズがやかましい。たまらず耳を押さえる人も。
F-2A。単座型を撮るのは初めての気がする。
これで天気がよけりゃなあ。言っても始まらないけど。
こちらはタンク付きF-2Aによる射爆展示。
機動が制限される上、「出迎え」のVADSもいないので、若干見劣り。
T-7。相変わらず静かデスネ。
そして、午後一のF-2とF-15の編隊飛行が「なぜか」中止される。
これにより、ブルーインパルスの飛行が前倒しされるのだが……
あれ?
写真のとおり、1機が突然編隊から離脱したり、バーティカルキューバンエイトに失敗したり……。
ブルーも何かがおかしい。
釈然とはしないが、空いた時間で地上展示などを撮ったりす。
色々撮ったけれど、ここでは今まであまりご紹介していないものを中心に。
VADS改。レーダーとカメラが備えられ、ほぼ全自動での照準も可能とのこと。
足をつけたらED-209より強いんじゃね?(妄言)
同・射手席。意外と複雑だが、自動・手動切替可能機としてはシンプルかも。
第6飛行隊50周年記念塗装機。
帰りは基地から電車に乗った後で雨が降り出したので「間に合ってよかった」と安堵。
北九州空港・足湯デッキで血行を回復し、さあ夕飯にしようと思ったところで、某氏から連絡。
「航空祭で尾翼が脱落した」と報道されているというのだ。気づかなかった。
先日、千歳のF-15から可変ノズルが脱落したという報道があったばかりなのに。
カメラの画像をチェック。
まずラダーの破損が目につくのだが、よく見るとスタビレーターの前縁がドッグツースの部分からスッパリと割れている。
おそらく、まずスタビレーターが破損し、その破片がラダーを道連れにしたようだ。
後日の報道によると、スタビレーターのアルミ外板が基準値よりも薄めのもので、点検間隔を短くすることを条件に運用していたらしい。
おそらくは、この垂直旋回の直後に尾翼が破損したと思われる。
幸か不幸か、その瞬間の写真は私のカメラに納まっていなかった。
事故自体もショックだったが、会場アナウンスでは「機体点検の必要が生じ……」としか説明されておらず、会場を出てから事故を知ったこともショックであった。
むろん、観客がパニックを起こしてもいけないので、あわてて航空祭を中止するわけにもいかないのだろうが(よくあることだが、航空祭には周辺道路のキャパシティを越えた観客が押しかける)、やんわりと事情を説明してくれたほうがよかった。
幸い怪我人等は出なかったが、こういうところから「説明不足」「隠蔽」と批判されるのは否めないので、「事が起こったときのの対応」には気をつけて欲しいと感じた。
(2009年12月6日脱稿)
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