2000年7月1日、東京・青山にあるホンダウエルカムプラザにて、人型ロボットP3の稼動デモンストレーションがおこなわれるとのことで、見学に行ってまいりました。
短時間の動作でありながら会場には多くの見物客が訪れ、関心の高さを物語っていました。
まず、P3を運搬する専用のキャラバンカーが紹介されました。
P3本体のほか、充電器や制御用ワークステーションなどを搭載可能とのことです。
車内にはこのように収納されています。
重量が130kgあるため、電動リフトによって引き降ろされます。
起動、そして直立……み、見えない。
ここでは車からの引き降ろし、および起動のデモンストレーションがおこなわれました。
電動リフトの操作はオペレーターが付き添う必要がありますが、本体の起動や操作は、離れた場所に置いてあるワークステーションから無線で指示できるとのことです。
第二の機体、あらわる。
階段を昇る。
パントマイムではありません。
階段を降りる。
階段の昇降は本体センサの画像認識能力を使うとのことで、その際はカメラのフラッシュを焚かないよう注意がありました。
階段を昇る前、降りる前にそれぞれ十数秒ほど停止しており、その際に画像解析を行なったとのことです。
握手。マニピュレータのセンサによるもの?
遠くから見ると、背の小さい宇宙飛行士のようでもある。
小型化を主眼に置いたためか、P2に比べると動きにシャープさの欠けるP3ですが、「人間と並び立つことのできる」という意味では進歩した機体だといえます。
しかし、今後想定される様々な応用を考えた場合、実現までの障壁は非常に高いものでしょう。こういった「すぐには金にならないが、将来必要となる技術」は応援していきたい気持ちです。特に不景気と呼ばれる世にあっては。
キーボードやマウスの他、インターカムが見える。