車両の記号
オハフ50
上の写真の「オハフ50−5005」などのように、
各車両には、固有の記号・番号が記されています。
これらは、原則として一定のルールに基づいています。
SL(蒸気機関車)の場合
1桁目=動輪の数(C=3軸・D=4軸)
2〜3桁目=型式番号
4桁目以降=製造番号
例:D51498
動輪が4軸、51形式のSLの498番目に製造された車両
EL(電気機関車)の場合
1桁目=電気を表す「E」
2桁目=動輪の数
3〜4桁目=型式番号
10〜29=直流で最高速度85Km以下
30〜49=交流または交直流で最高速度85Km以下
50〜69=直流で最高速度85Km以上
70以上=交流または交直流で最高速度85Km以上
5桁目以降=製造番号
例:EF6666
動輪が6軸、最高速度85Km以上の66形式の
直流電気機関車で66番目に製造された車両
DL(ディーゼル機関車)の場合
1桁目=ディーゼルを表す「D」
2桁目=動輪の数
3〜4桁目=型式番号
10〜49=最高速度85Km以下
50〜89=最高速度85Km以上
5桁目以降=製造番号
例:DE101122
動輪が5軸、最高速度85Km以下の10形式の
ディーゼル機関車で1000番台の122番目に製造された車両
注:製造番号は、1から始まりますが、途中で仕様が変わった
ときなど、初期の車両と区別するために501や1001のように、
きりのいいところから新たに製造番号をふります。これを
「500番台」「1000番台」などのように表現しています。
EC(電車)の場合
カタカナの前部分=電車の構造を表す記号
ク=制御車(運転台がついている車両)
モ=電動車(モーターがついている車両)
サ=付随車(運転台もモーターも無い車両)
クモ=制御電動車(運転台もモーターもついている車両)
カタカナの後部分=電車の用途を表す記号
ロ=グリーン車・ハ=普通車・ユ=郵便車
ニ=荷物車・シ=食堂車・ネ=寝台車
数字の1桁目=使用できる電気の種類
1〜3=直流・4〜6=交直流・7〜9=交流
数字の2桁目=車両のタイプ
0〜4=通勤形近郊形・5〜7=急行形・8=特急形
数字の3桁目=形式番号
数字の4桁目以降=製造番号
例:クハネ583−3
運転台付き、普通車・寝台車の、交直流特急形電車で
3番目に製造された車両
DC(気動車)の場合
カタカナ部分=構造と用途を表す記号
キ=気動車を表す記号・ロ=グリーン車
ハ=普通車・ユ=郵便車・ニ=荷物車・シ=食堂車
数字の1桁目=車両のタイプ
0〜4=通勤形近郊形・5〜7=急行形・8=特急形
数字の2桁目=形式番号
数字の3桁目以降=製造番号
例:キハ40−516
近郊形気動車40系列500番台の16番目に製造された車両
PC(客車)の場合
カタカナ部分1桁目=車両の重さを表す記号
コ=22.5t未満・ホ=22.5〜27.5t
ナ=27.5〜32.5t・オ=32.5〜37.5t
ス=37.5〜42.5t・マ=42.5〜47.5t
カ=47.5t以上
カタカナ部分2桁以降=構造と用途を表す記号
ロ=グリーン車・ハ=普通車・シ=食堂車・ネ=寝台車
ユ=郵便車・ニ=荷物車・フ=緩急車(車掌室がある車両)
数字の前半部分=型式番号
数字の後半部分=製造番号
例:オハネフ25−5
重さが32.5〜37.5tのB寝台、車掌室付きで、
25形式の5番目の車両。
ただ、これらは国鉄時代のルールでして、
その後、分割・民営化されてからは、
独自の方法を採用している例もあります。