アトリエの小障子から木もれ陽を見ながら、季節の移ろいを感じ、
人形制作の過程のなかで、時間がゆっくりと流れていきます。
人形創りの奥深さは、限りというものがありません。
手の中の粘土の固まりから、
同じものが2つとない立体となって生まれてくるので、
不思議な気持ちになってしまいます。
まず、人形の形が完成後、肌に張る古縮緬や木綿、
それと髪に使う、絹糸やしつけ糸の染色となります。
最低3色は混ぜているのですが、深い色合いにしようと、
私の好きな紫を少々加えてみると、
又 微妙な風合いになり、楽しくなってきます。
そして次に着物製作に入ります。
これは、義母の手仕事の協力があってこそです。
材料は大好きな骨董市で縁あって出合った、古い縮緬の着物や端裂れです。
特に、柄にモダンさと繊細さを併せ持つ、明治、大正のものと出会うと、
その肌触りにワクワクしてしまいます。
そんな古い布や髪飾りを製作した人形と共に
甦らせる喜びは、今まで私なりに経験してきた手工芸の
集約の様な気がしてなりません。
これからも、静かな一人の時間も楽しみながら年を
重ねていけたらと思っています。 |