三味線のこと(三味線を弾いてみませんか?)

 

1、三味線の種類

 

三味線には、細棹、中棹、太棹の3種類があります。

三味線を使う歌の種類は、細棹を使う「長歌」、中棹を使う「清元、常磐津」、太棹を使う「義太夫、津軽」などがあります。

 

三味線と言えば猫!、動物愛護団体にいた時、三味線やが猫を取りに来る!と、三味線やさんを諸悪の権化の様に聞かされていたのですが、これは間違いです。

猫の三味線は、かなり高価です。

そして三味線はおなかの皮を使うので、キズがありそうな野良ちゃんを捕らまえて、三味の皮にすることはちょっと考えられないとか…

 

普通の稽古用の三味線は犬の皮です。

それも、その辺にいるポチやコロや、マイやクー???を使うことはなく、皮用の養殖されているワンコが東南アジアにいるそうです…

 

ワンコ大好きの私にはちょっと聞きたくない情報かもしれません…

 

棹の材質は、安いものから、花梨、紫檀、紅木があります。

普通稽古用はほとんどが花梨です。

私の三味線は祖母からもらったものなので、初心者にもかかわらず、生意気に紅木の物を使っています。

 

 

2、長唄?常磐津?清元?

これらすべてが、一中節から生まれた豊後節からえだわかれしたものです。なのでよほど聞きなれないと音楽だけで聞き分けるの難しく、とくに常磐津、清元の区別はプロでも難しいのだそうです。

 

長唄:歌詞の内容はとくになく、四季の情景などを縁言葉、懸かり結びなどでつづったものがほとんどです。

 

常磐津、清元:どちらも浄瑠璃で狂言そのものを音楽に乗せて語る語り物です。

 

3、私の先生

都一明先生という一中節の先生です。

一中節というのはあまりなじみがない名前のなのですが、長唄、清元、常磐津、新内すべてのルーツ

なのです。

今から300年前、京の都で、当時まだ新しい楽器だった三味線を片手に「俺はミュージシャンになるんだ!」と、芸能界にデビューした男がおりました。

初世都大夫一中です。

 

一中は一中節から派生した豊後節を江戸で大ヒットさせて、ファッションまでも人々が真似するスーパースターとなったため、幕府が放送禁止、どころか練習禁止にまでしたそうです。

 

三味線音楽として知られている常磐津、清元、新内、長唄などはすべて一中節からスタートした流派です。

 

4、調子

三味線にはギターのようなポジションを示す印はありません(初心者の私は何ヶ所かマーキングしていますが)

左手の人差し指、中指、薬指を主として音程を作り、指の動作は耳と勘によって決めるので、ポジションのことを勘所といいます。

 

調子は、シミシで調弦する本調子、シミラの三下がり、シファ#シのニ上がりがあります。

 

 

5、私の弾いている曲(本調子のもの)

    松の緑:四世杵屋六三郎の天保11年(1840)〜安政2年(1855)の作品と言われています。お目出度いご祝儀曲で。前弾きの部分は、松風の感じを現しています。

 

    末広がり:杵屋三郎助(十世杵屋六左衛門)の安政元年(1854)作品です。狂言の末広がり(お扇子のこと)を題材にとっています。

 

 

 

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